紙の本
日本人の「豆腐大好き度」が伝わる歴史書です。
2024/01/14 23:34
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投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者が沢山の豆腐について著された歴史書を調べ上げ、その記述を余すことなく、当書で掲載しています。
当書を読むと、豆腐は大昔から日本の食卓に置かれ、日本人に長年愛され続けられている食材という事実に気付かされます。私も豆腐料理は大好きなので、豆腐をテーマにした新書に出会え、読める機会が得られて嬉しかったです。思い切り読むのを楽しめる1冊でした。
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豆腐という食品 大豆から豆腐へ:大豆・ツルマメが原種 中国・古代人の飢餓の貯蔵物 日本・国内自給率7% 魚醤と未醤 煮取り法・生絞り法 軟水>硬水 豆腐の登場:紀元前2世紀頃・淮南王劉安 中国からアジアへ 日本への伝来と普及;12世紀末の資料上で記述 日蓮・すりだうふ 豆腐と庶民:田楽豆腐 豆腐小僧 さまざまな豆腐:湯葉 雪花菜 油揚 飛龍頭とガンモドキ 六条豆腐 高野豆腐 『豆腐百珍』:店名の大飢饉 百珍物 豆腐の近代 豆腐と生活の知恵 沖縄の豆腐 健康食志向と海外展開:マクロビオティック
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大豆タンパク質の摂取方法として優れているという豆腐につい様々な面から語られている。豆腐の起源は中国にあることは間違い無いが、その時期、場所は文献からは確かめられないらしい。日本への伝来も詳しく分かっていない。日本での豆腐の受容と拡散の歴史が江戸時代の豆腐料理書「豆腐百珍」の詳しい紹介を交えて語られている。江戸時代は豆腐料理のピークだったようだ。明治以降の豆腐の歴史も製法の変遷も含めて詳しく語られている。著者の正確な豆腐製造に関する知識により記述が安定している。江戸時代の労働集約的な製造から明治以降に製法の機械化、動力化が進んだというのは興味深い。少し前までに標準であった家族経営が可能で有ったのが理解できた。豆腐の海外での展開が著しいようなので、次は豆腐の文化史が世界史として語られるかもしれない。
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配架場所・貸出状況はこちらからご確認ください。
https://www.cku.ac.jp/CARIN/CARINOPACLINK.HTM?AL=01425933
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豆腐は、スーパーに行くと安く手に入る。
それでいて栄養があるので、財布にも身体にもやさしい食品。
そんな豆腐は大豆からできている。
大豆は、中国北部から朝鮮半島さらに日本に自生するツルマメ原種で、東アジア原産であることは、ほぼ疑いないが、起源地については諸説あるそうだ。
近年の日本考古学において、土器に残された痕跡から分かることがある。
土器に残された穀類や豆類のレプリカ法を用いる圧痕研究が進んだことにより、1万年以上も前の縄文創成期の遺跡からツルマメの圧痕を発見できるようになった。
豆腐が日本の史料に登場するのは、1183年のの「中臣祐重記」だった。
この資料は、春日大社の祀官の長で、初代若宮神主を務めた中臣祐房の三男の日記だった。
豆腐は平安時代から鎌倉初期には、僧侶や貴族のような人々の食べ物だったが鎌倉後期になると、日蓮信者の在地武士にまで普及したそうだ。
しかし、庶民にまで普及するには時間がかかった。
江戸時代になると庶民も買って食べるようになった。
江戸時代には、娯楽にも豆腐が登場する。
「豆腐小僧」という妖怪が創案された。
今でいうところのゆるキャラだな。
こんな妖怪を作り出すとは、豆腐が身近な存在なんだなと実感できる。
今ではヘルシーだとして海外でも人気が出ている。
これから豆腐がどうなっていくか気になる。
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歴史が厚い。准南子はやっぱり。豆腐屋の四季が出てきてうれしくなった。好きなのよね。あっちこーこーのはなしとか。日本史は広い。