紙の本
お菓子が心に刺さる
2024/01/25 09:10
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投稿者:BHUTAN - この投稿者のレビュー一覧を見る
20240125
この冊は全て子供が注文主が多い。
それぞれの目的のための特別お菓子。
いいなぁ。
山野辺藩での顔合わせと茶会菓子準備が重なり途中退席を余儀なくされるなか、須美さんの「菓子は人の一生に寄り添う」という機転で二十一屋の危機を乗り越えた。
4編のうち最終編が悲しくでも決意に涙が出た。
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大名家へ…
今でいうなら、政治家御用達とか?大手と契約とか?良いことも多いだろうけど、大変な事も更に多いんだろうなぁ…
それにしても須美さんかっこいいな。
今回は特になにも進展がなかったけど…
次回は須美さん達の話かな?
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日本橋牡丹堂シリーズ第十二弾。
初春を迎え、麗らかな日々の中での菓子作り。
小萩庵に入る注文は、小萩に人としての試練を与え、成長を促す。
鹿の子の思い・・・おとっつあんになってほしい。10歳の茜の
真摯な願いのため、贈る菓子を作ったが、岩蔵は姿を
消してしまう。母子の、岩蔵の亡き親方への思いが揺れる。
黒茶、花茶に合う菓子は?・・・札差・白笛の清国茶の茶会、
山野辺藩の新留守居役との顔合わせ、更に葬式饅頭百個の注文。
まさに天手古舞な一日に。だが、須美の機転が救いとなる。
とびきりかたい、かりんとう・・・国学者の父が煙草を控えるための
母子からの菓子の注文。百人一首の謎かけを添えて。
小萩は、人の内と外での姿と心の違い、言葉と言の葉を学ぶ。
吉原芸者の紅羊羹・・・自前芸者のお披露目の、菓子の注文。
その吉原芸者の千代菊を訪ねてきた妹の話から、彼女の
過去と真の姿を知る。苦労を経て得た芸の道と家族への想いを。
伊佐と夫婦になっても、まだまだ娘っぽい感じの、小萩。
見かけで人を判断してはいけないことや、
客の気持ちを察したり、機微を知るには、経験を積まねば。
でも、須美やお福、お景などの人生の先輩たちがいるからね。
今回は江戸の文化の一端を知るのが出来て良かったです。
また、家族というかけがえのない存在の話も、良かった。
ふと気になったのは、外国船が日本沿岸に現れる時代であること。
幕末という時代の変遷の波は、小萩たちにも押し寄せるのか?