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小鳩くんが轢き逃げされた!
しかも命に関わるかなりの大怪我…過去の事件との関わりも浮上して、病院のベッドの上で考え込む小鳩くんと、なかなか会えないものの轢き逃げ犯を単独で追う小山内さん
中学の頃の経験が小市民を目指すきっかけだったのだなと納得(過去も現在も謎を追った結末はしんどい…)
小山内さん、小鳩くんのことを“次善”と言っているけれど実は最善なのでは?と思ってしまう
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面白かった!
シリーズものと知らずに冬季限定から読んでしまったものの、全く問題なく読めた。
主人公2人の絶妙な関係性とバランスがとてもいい。
一気に没入、一気に読了。
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お疲れ様でした!!
今回も怪しいと思う部分は分かっても推理までいけず、参りました
君たちにあるのは過去だけじゃない。過去があり未来がある。未来がもし信じられないなら、四季のお菓子を追おう、一緒に
四季シリーズの次はなんのシリーズになると思います?変わらずに、2人の互恵関係を追いたい
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「小鳩くんが生きていてくれて、うれしい。そんなに大怪我してるのによかったなんて言えないんだけど、小鳩くんが生きていて、いまこうしてお話できること、わたし本当に、本当に喜んでる。……助けてくれてありがとう」
ついに刊行された「冬季限定」、小市民シリーズの(おそらく)最終巻。
なんか分厚い…!が最初の感想。「秋」の分冊はなんだったのか。
春期限定いちごタルト事件から早20年、そんなに経ったのか…と人生を振り返りたくなってしまいます。人生の半分は米澤穂信の新刊を待ちながら生きてきました。
さて、今回の小鳩くんは開始早々入院の憂き目にあい、安楽椅子探偵ならぬ寝台探偵となりました。
小佐内さんに出会ったときの事件と今回小鳩くんがひき逃げされた事件には多数の共通点があり、過去の事件の回想と現在とが交互に進むお話になっています。
互恵関係を標榜して小市民たらんとするふたりのビターでありながらスイートな関係と、濃厚なミステリを同時に味わうこの感覚、とてもとても好きです。
解説が愛に溢れていて的確でこれ以上言うことない感じですごい。創元の編集者?
堂島健吾の出番が冒頭にしか無かったのが少し残念。でも毎回こんなもんだったかな…?記憶が遠すぎてちょっと思い出せませんが。
この二人をもっと眺めていたかったですがものすごく奇麗に終わっているとも思うので、新たな門出をお祝いして、続編の希望は胸に秘めるに留めておこうと思います(大学生編読みたいな〜)(本編最終巻という言い方は、わたし、気になります)。
あ、アニメめちゃくちゃ楽しみです。
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轢き逃げ事件をきっかけに中学時代の同様の事件を振り返り、過去と現在を行き来しつつ真相に迫っていく。高校生活の小市民時代が終わってしまうが、小山内さんの思いを受け、小鳩はどんな進路を目指すのか見てみたいと思う。
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シリーズ最新刊で最終巻。らしい。身に覚えのない悪意って怖いなという感想。まぁ犯人からしたらやった方は忘れてもやられた方は忘れないんだよ、という事なんだろうけど。個人的にはこのシリーズのヒロインがあまり好きになれないタイプなので、見込まれてしまった主人公は大変だなぁという感想。まぁ永遠の二番だし、都合の良い人みたいな事を言われても喜んで従いそうな辺り、割れ鍋に綴じ蓋なのかもしれない。
そして詮索好きって怖いな。無自覚に人を傷つけているかもしれないこともあるし。その辺りは自分も気を付けないとな。
それにしても入院中の息子の携帯が壊れて、本人確認が取れないと新しい携帯を取得するのはムリなのか。とは言え、シムカードだけ変えて貸し出しとか親はその辺り便宜を図らないものなんだろうか。もしくは本の差し入れの一つもしないんだろうか。彼と彼女のお話なので、他の人間は意図的に削除されているのかもしれないけど。なんか閉じられた世界って怖いなと思いました。
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小市民 春夏秋冬シリーズのラスト
ブクログのお勧めで購入しましたが、
シリーズものと知り1作目から読まなければと
しばらくお預け状態でしたが、
ようやく本書まで辿り着きました。
うん。
春から順番に読んで正解。
本書単独の評価ではなく、
シリーズ最終回として⭐︎5つ
何故、小市民を目指すことになったか
本書で明らかに。
また、これまでとは違い、
本人がクルマに轢かれて入院するという
だいぶハードな展開から始まります。
ほぼ病院のベッドの上で話が進み、
3年前の回想も交えて轢き逃げ犯を推理していく。
お勧めですが、
やはり春から順番に読んで欲しい。
「巴里マカロン〜」という短編もあるということで
ポチりました
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小市民シリーズはミステリの小ジャンルの中で「日常の謎」に分類されるとと思うけど、このジャンルの作品は特に、ミステリという構造自体への視線が際立つ傾向にあるのではと思う。日常の謎の場合、ミステリというお題が目の前にぽんと置かれているのではなく、謎そのものを発見するところに面白さの一面がある。顕在化していない謎。誰も気にも留めない謎。誰も困っていない謎。つまり、解き明かす必要がない謎。日常の謎というジャンルにはある種の通底音として、謎を顕在化させる力が働いている。つまりそれは、本来なら謎を解き明かす役割を担っている探偵が、ある意味では謎を生み出す役割を同時に担っているということになる。と思う。顕在化していない謎を探偵が発見するという構造が作品に織り込まれているがゆえに、日常の謎はミステリという構造そのものに意識的にならざるを得ない。そしてその視線も含めてこのジャンルの魅力なのだと思う。
『ぼくは、本当に馬鹿だったんだ。轢き逃げ犯がわかれば、僕は褒められる。認められるって思ってた。そのうえ日坂くんは賠償金がもらえるし、家族の負担も軽くなる。日坂くんを助けられる。きっと、きっと日坂くんも喜んでくれるに違いないって……。ぼくは、本気で思っていたんだよ』
謎を解き明かすという行為の功罪と、探偵という本領を発揮したいという功名心のブレンド。探偵活動の面白さを十分に描きつつ、その裏返してして存在する探偵という行為の持つ本質的な愚行ぶりも同時に描いた本作は、まさしく小市民シリーズの終わりそのものだっと思う。
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おもしろかったー!!!!
現在と過去を行き来して、謎を解いていく流れで、完全に騙された。過去の日坂くんの事件にしか目が向いてなかった。
春季限定から始まった小鳩くんと小佐内さんの物語の終わりが、とても素敵な終わり方で心が満たされた。
でも、贅沢を言うなら、アフターストーリーがほしい。小鳩くんと小佐内さんの日常編が読みたい。
アニメ化楽しみだ〜!
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ついに完結か…現在と過去、しかしここまで危険な目にあうのは青春ものの米澤穂信作品ではなかなかなかったか…?とはいえ、ラストはこのシリーズらしいクスっとする終わり方だった。しかし過去の事件はそりゃそんなことやられたら分からんわな…
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「名探偵」ことにコージーミステリなどに多く現れる「素人探偵」なる存在は、自分の頭の良さを見せびらかしたいという、自己顕示欲丸出しの動機で、他人の不幸に土足で踏み込んで果てはコサックダンスでも踊ろうかという人種である。これはある意味犯人よりも罪深い。故に「名探偵の業」を問題として取り扱うミステリも数多く書かれているわけで(例えば阿津川辰巳氏の〈館四重奏〉シリーズとか)我らが小鳩くんもそうした「名探偵の業」の憑かれた人物である。彼の陥ったシチュエーションはそこまで絶望的とは言えず、むしろ善意が必ずしもよい結果を生むわけではないという、世界の不条理に突き当たったと言うべきなのかも知れないが、それでも重い。ミステリ読者は名探偵の事後従犯みたいなもんだから、人ごとにはできないしね。とはいえ描写はあくまでも軽やか。探偵役二人のオフビートな会話の妙には惚れ惚れしてしまう。ラストは密室の謎をミステリとしてはあるまじき形で解く、と言うか踏み潰す。苦くて甘いね、これは。
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まずこの本が出たことに感謝感激! 現在と過去、物語と謎解きが美しく絡み合い共鳴する超絶技巧の筋運びは、都合の良い偶然すら感動的な運命に昇華する。
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米澤穂信先生の小市民シリーズの本編最終巻。
本編としては、秋期限定栗きんとん事件(下)が2009年の発売ですから、巴里マカロンの謎を除くと15年ぶりのシリーズ。
内容は小市民シリーズの原点でもあり、小市民の最新でもあるという、最後に相応しい作品だったなと思います。
いきなり轢き逃げされて病院送りにされる小鳩くん。
彼が病院で目覚めて思い出したのは、小佐内さんと互恵関係を結ぶことになった中学3年生の時に起きたクラスメートが巻きこまれた轢逃げ事件。
その轢逃げ事件は小鳩くんが轢逃げに遭った道で起きた。
果たして、3年前の事件と小鳩くんに起きた事件はリンクするのか?
というお話。
まず、本作を書店で手に取った時は
「今まで生きてて良かったぁ」
です。
私が、本作の小市民シリーズに出会ったのは2007年。
『クドリャフカの順番』を読んで古典部シリーズなど米澤先生の作品を読みはじめた頃です。
当時読んだ時になんでもない日常の謎に関する事件の裏にとんでもない事件が潜んでいるという作品(だったと思う)で、薄いのに凄い作品だよなぁと思って読み続けておりました。
そして、順調にシリーズを重ねていたはずの小市民シリーズ。
ようやく最終巻を読めると書店で手に取った時の私想いは言葉ではとても言い表すことができません。
そんな本作品、実は凄いのが、時代を踏襲しているということ。
本作品が発売されたのは2004年。
この時代、私は大学生だったのですが、その時はスマホなんてないですし、インターネット環境はひかりみたいな高速通信なんてなかった。
それをしっかりと踏襲した上で事件があって、小鳩くんや小佐内さんの行動もその時代に合っています。
これ、もちろん作者の中でもともとの構想はあるんでしょうが、今の感覚で書いてると思うので、大分苦労したんじゃないかと思います。
そして、出来上がった最終巻は400ページ超えで、本当に小市民シリーズなのか?と思う分厚さに、明らかに発刊当時よりもレベルアップしている表現力。
極上のタイトルはスイーツでも中身はビターな小市民シリーズの原点にして完結がここにある。
米澤先生、ごちそうさまでした。
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小鳩くんと小佐内さんの物語がついに完結した。感慨深い。今回の轢き逃げの話と語られることが無いだろうと思っていた2人が小市民を目指すきっかけの話が本書では語られている。
彼らの今後の人生について読者視点ではもう知ることが出来ないだろうことが寂しく思う。しかし一方で、彼らの人生はこれからも続くということがはっきりと感じられたことが嬉しく思う。改めて小説というものの良さ(と言って良いのか分からないが)を認識することが出来た。
2人の将来に幸あれと願いたくなる結末であり、本書及び本シリーズに出会えたことは、私自身にとってもこの上なく幸せなことだったと感じられた。
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面白かった。2つの似通った事件が同時進行で読み解かれていくのに、自分の中では全く混線することなく楽しく読めた。
春季限定から始まり、冬季限定で終わってしまうということが寂しかったが、(解説の松浦さんの言う通り)小佐内さんがその先の話をしてくれるのがとてもうれしかった。