「するな!」と言われても、してる人にも役立つ本
2016/09/24 09:31
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投稿者:オカメ八目 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「するな!」と言われても、もう、やってる人にも役立つ情報がある本。
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投稿者:melon - この投稿者のレビュー一覧を見る
不動産オーナーの土地活用はあくまでも事業(ビジネス)だ。賃貸住宅市場があり、需要と供給で価格(家賃)が決まる。需要は人口減少で減っていくものと予測される(特に地方)。首都圏も優勝劣敗だろう。単純な西高東低ではなく、個別に勝ち組と負け組みに分かれるのではないか。たとえば中央線沿線は勝ち組と決められず、勝ち組の三鷹や吉祥寺、立川などと、負け組みの八王子などとなるのだろう。このようにしっかり市場を見なければならない。
そして多くの顧客は質の高い住宅でなければ満足しないだろう。昔は木造アパートであっても、とりあえず住めれば良いという人が多かったのかもしれないが、今は(特にしっかりとした属性の人は)鉄筋コンクリートでしっかりした設備のマンションでなければダメと思っている人が多いのではないだろうか。一括借上システムを採用しているメーカーの住宅の質はわからないが、おそらくそれほど高くないのでないだろうか(レ○パレスではたびたび「壁が薄い」、「エアコンが勝手に3時間で切れる」などのトラブルを耳にする。)。本書にあるとおり、これらは家賃の金額を保証しているものではなく、あくまで会社の言い値ではありますが30年間お金を振り込みますというだけのものだからだ。
今後賃貸住宅のオーナーになるのであれば、需要のある土地で、防音性が高く設備が充実したマンションを経営するしかない。木造アパートなど建設しても、新築ブランドのある最初だけは入居者を募れるだろうが、その後最初の入居者が出ていくと、その後の入居者を探すのは困難だろう。
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人口が減少していくこれからの時代、需要と供給の原則から、賃貸住宅経営は成り立たないという説明。
自家の購入についても同じなんだろうな。都心以外は継続的に値が下がり続ける。
あと心配なのは、今たくさん立っているアパートが今後放置され荒れ果てていくことになると、その土地がどう利用されていくのか。
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不動産投資の時代がなぜ終わっているのかを著者の経験・信念から読者に対してうまく警告している本。読者の想定が、土地をもつ高齢者に設定されているような感じを受けた。
いくらダメオーナーでもそこまで適当な考えでやらないだろう…ってことまで書いてあったので、現在不動産に手を出してる現実をナメた?オーナーが沢山いるんだろーなーと想像できる。
逆を言えばちょっと前まではそれで成り立ってたってこと?なんかずるい(笑)
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アパート経営とは縁が無い生活をしていますが、かつては会社員が借金をしてまでアパート経営をしていた時代があったのですね。
そういえば、かつて本屋さんに多くの「アパート経営」に関する本が並べられていたと記憶しています。
アパートを借りる身になって考えてみると、若い時に自宅を買う迄の仮の家のようなもので、場所や大きさに少しくらい不便を感じていたとしても短期間と割り切ることができると思います。
しかし最近は、働き方も多様になってきていることに加えて、若い人の人口が減ってきている環境下で、賃貸住宅を借りる場合の要求が昔よりも上がってきているようです。
この本の著者によると、このような変化は、アパート経営をする人にとってはリスク以外のなにものでもなく、土地があって「お金」まであるならともかく、借金をしてまですべきものではないと解説しています。
特に、アパート経営をする人にとっての保険のような「一括借り上げシステム」が意味するところを詳しく解説してあり興味が持てました。
以下は気になったポイントです。
・住宅の供給過剰や少子化による人口減でもアパート経営が成り立つのは、古いアパートから新しいアパートへ入居者が移っているだけ(p4)
・経営者は評論家であってはならず、つねに商売の最前線にいて、市場での嗅覚や直感を頼りに行動を起こす実戦派であるべき(p29)
・拓銀の場合、バブルの波に乗り遅れたために過大融資に走ってしまった、他の金融機関がすでに担保にしている土地に劣後順位で担保を設定したので不動産会社からの資金回収が難しかった(p36)
・住宅地の平均価格は、東京23区で平成20年までにかけてミニバブルがあった以外は、すべて下がり続けている、東京も20年以降は下がっている(p37)
・銀行は総量規制がされた後も、ノンバンクという隠れ蓑を使って、土地神話を信じる人たちに貸し出しを続けた(p39)
・液状化現象とは、地震の際に地下水位の高い砂地盤が、振動により液体状になる現象で、その結果、比重の重い構造物が地面に埋もれたり、比重の軽い下水管等が浮き上がったりする(p43)
・朝の静かな3時間(朝4時起床)は日中の6時間に匹敵するほど、頭が冴える(p45)
・東日本震災後に、スカイツリーは問題が無かったが、東京タワーは頂上のアンテナが曲がってしまった、隣り合った高層ビルの揺れ方が同じでなく、最上階同士がぶつかりそうな揺れ方であった(p46、48)
・今回の大震災後に、タワーマンション(30階以上)建設は下火になる可能性がある、実際に中古マンション市場にタワーマンション物件が多く出始めている(p52)
・賃貸経営の商品化における際のキーワードは、土地の有効活用・相続税対策・老後の施設年金、である(p70)
・どんなに時間的な余裕や学習力があっても、個人ではできないシステムとして、空室や家賃滞納リスクに備えた「一括借り上げシステム」がある(p81)
・一括借り上げシステムは���例えば、アパートの人気が非常に高く、毎年のように家賃をつりあげても満室になるような場合でも、管理会社からオーナーに毎月支払われる賃料は、一括賃借契約に定められた額になる(p83)
・平成22年の人口減は12.3万人(出生:107、死亡:119)であり、2007年から4年連続、10万人を超えたのは初めて(p93)
・実際の世帯数が伸びているのはマイナス材料、アパートを必要とする人の大半が入居を済ませてしまい、今後の入居率が下がると予想される(p100)
・マルコーの倒産により、更生管財人は借り上げ契約を解約して賃料支払をストップしたが、借金をしていたオーナーは当然、ローン返済を余儀なくされた(p128)
・一括借り上げシステムの特徴は、1)もらえる賃料は徐々に少なくなる、2)管理料は家賃の1割程度とられる、3)固定資産税等は変わらない、4)家賃をさげないための高額リフォーム必要、5)賃貸経営会社が倒産すれば契約失効(p131)
・専門業者なら4000万円のアパート建設費用が、大手の賃貸経営会社が入ると8000万円程度になる、これは一括借り上げ契約のリスクヘッジをするため(p132)
・空き家の総世帯に占める割合は、過去最高の13%で、その多くが賃貸住宅であり、全体の54%を占めている(p140)
・金融や経済予測と異なり、人口予測はほぼその通りになる、2008年の年少者割合:13%から、2030年:9.6%、2050年:8.3%となる(p143)
・家賃が3割下がって、入居率が3割下がると、0.7x0.7=0.49で、家賃収入は半額になる(p170)
・アパート経営をするオーナーが知っておくべきものは「実質利回り」であり、表面利回りから必要経費等を差し引いたもので、おおむね表面利回りの半分になる(p175)
2011年10月9日作成
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アパート経営の現状と将来性について書かれている。
私のイメージとして、アパートや賃貸マンションのオーナーといえば、家賃収入が定期的に入ってきて安定した裕福な生活を送っている人たちなんだろうな。自分もいつかは、アパートの一軒でも持てれば将来は安心かなとも思っていた。
ところが、実際は、賃貸住宅の5割強がすでに空家という現状で、少子高齢化で入居者がどんどん減り、家賃は上げられない。地価は下がっていき、失敗してもアパートは売れない。賃貸経営を維持するには、相当の管理コストがかかる。最近CMでよく見かける一括借り上げシステムにはいくつものワナが潜んでいると著者は言う。
読み終わったとき、以前知り合った人で、アパートのオーナーさんが言っていた言葉を思い出した「アパート経営は大変よ」。
もし、これから遊休地を有効利用するために、アパート経営を考えているならリスク面の再確認という意味で参考になるかもしれない。
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地震後の不動産に関する本に興味があったので読んでみました。
すべては人口に伴う「需要と供給でなりたつ」
という著者の主張に改めて納得。
相続対策に賃貸経営がよくでてきますが、
やはりアブナイことがこの本でもよくわかりました。
そこそこお金のある50代以上で不動産にまだ夢を
もっている人たちはターゲットにされやすいかもしれないので
「読む価値」はあるかもしれませんね。
そもそも相続で子供たちに財産を残そうという考え自体が
そろそろ限界にきているのでは?
土地は全部売ってキャッシュ化し
使い切ってしまおうという著者の結論です(私も大いに納得)
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確かに著者が指摘する需要と供給の観点からすると、不動産ビジネスへの投資は一筋縄ではいかないんだろうなと投資熱を冷ませてくれる内容です。
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いや,まぁ,ごくまっとうな正論なんですけどね。。。標的はいわゆる相続税対策と銘打った建築会社の欺瞞なんでしょうが,不動産は全て現金化して使い切れというのもまた極論かなぁと。これもまた逆張りなのか。ただし,著者の指摘するように空室&家賃下落リスクが高まっていることは十分認識して検討する必要はありますね。どちらも7割になったらキャッシュフローは半分以下になるというのは,覚えておくべき数字だと思いました。そこまで織り込んだシミュレーションが必要な時代ではあります。
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不動産投資本は、バラ色な不労所得生活への夢と、将来への危機感を煽るものが多い。この本は、今、アパート経営を始めるリスクを明確に伝えてくれる。日本では、新築大好きな国民性と、社会として人口減少が進むだけに、不動産投資の長期的な収益確保は難しいのは、納得できました。厳しい現実を指摘する書物は、見方を多角的にしてくれるので、ありがたい。
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◆1990年 不動産融資総量規制 バブル発火点
◆昭和30年から平成3年まで36年間一貫して上昇
◆20階以上を超高層マンション 30階以上のものをタワーマンション
◆賃貸経営のメリット 不安な老後の備え、低金利時代に高利回り、相続税を中心とした節税対策
◆相続の際現金などの金融資産はそのまま評価、不動産にすれば、建物は5割、土地は公示価格の8割、賃貸利用の場合はさらに
◆人口は毎年10万人以上減っている
◆世帯数は全国的に増加傾向
◆マルコーのリースマンションの教訓
◆総住宅数 平成20年 5758万6000戸 5年前369万の増加、10年前734万
◆その中の空き家 756万のあきや!
◆高齢者専用賃貸住宅なら勝機はある
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不動産は常に需要と供給で変わる。需要と供給をきちんと見極めた上で行動することが大事だ。理由としては少子高齢化で入居書がどんどん減る。家賃も上げられない。地価の上昇は今後もない。失敗してもアパートは売れない。賃貸経営を維持するには相当の管理コストがかかる。一括借り上げシステムにはいくつもの罠が潜んでいる。不動産もすべからく需要と供給のバランスで売買が成り立ち需要と供給のバランスで価格・賃料が決まる。
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具体例をまじえた非常に分かりやすい内容である。地価の上昇に伴い不動産投資が盛んになるであろうという流れの中にあって、人口減によって不動産の需給バランスは崩れるであろうといった長期的な予測と、実務者だからこそ分かる利益構造を解説している点は興味深い。
だがしかし、この著者がこの本を書いた意図を読み取ることはできなかった。
競売物件のリフォームに着目することで新たなビジネスを起こした著者にとって、不動産投機が盛んになることは喜ばしいことではないのだろうか。
アパート経営に手を出して不幸になるのを止めようとしているのか、そこにどのような意図があるのか読み取るのは難しい。
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アパート経営を検討中の人がこの本を読んだら、あっという間に投資熱が冷めてしまいそうな内容である。
現在のアパートの空満室状況って約5割ずつ、家賃収入が最初の額で支払われるのは3~4年、更新ごとに何百万というリフォーム代を取られる。
これらのことって本当なのか。
一括借入サービスの罠というべき、落とし穴に気付かなければローンを抱えた上に、想定していた収入は半分ほどに減り、安泰な老後という夢は崩れ去ってしまう。
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やすらぎの創業者
アパート経営のリスクを指摘した本。
一括借り上げの問題点は納得。
ただ将来を悲観するのは、どんな商売でも同等のリスクはある。
相続税対策の方法は極論である
その部分は共感できない。
アパート経営のリスクは勉強になった