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dsukesanさんのレビュー一覧

投稿者:dsukesan

184 件中 16 件~ 30 件を表示

紙の本

今の社会にモヤモヤしている人におすすめ

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

この本で問われている現代資本主義社会への違和感や、そうした巨大なシステムに対してどの様なスタンスで生きることが、より楽しく生きられるのかという思索は非常に心地よく、分かりやすかった。
自然と人との共存というのを、ずっと私自身のテーマにしていたが、その中で社会のシステムをサステナブルに変えていくことと、そのシステムのオルタナティブにして社会の外側に立つことの意義というのを、この本を読んで改めて具体化することができ、また、著者の言う様に両者を行ったり来たりしたいと思った。
持続可能な調達やCSR経営は、資本主義社会を持続可能なシステムに変えていく取り組みで必要だし、他方で、東日本大震災の被災地を訪れて感じた資本主義経済のシステムのもろさとオルタナティブとして地方分散・自給自足の的生活が必要と感じた直感も大事だし、そうした両方のいずれかではなく、両者の間を行ったり来たりすることこそ、自分がしたいことなのだと、この本を読んで理解できた。システムは大切だけれども、システムから弾かれる存在は必ずあって、その弾かれたものが生きるオルタナティブな場が必要であり、そのオルタナティブな場が、システムを相対化していきやすい社会をもたらす。だから、一つの正解・合理性だけのシステムだけではなくて、オルタナティブが必要になるのだ。
こちらの本は、内田樹氏の「ローカリズム宣言」、平川克己氏の「21世紀の楕円幻想論」で知った、社会の在り方、都市と田舎などの二つの原理の焦点を持ち、共存させるという考え方を、実践しさらに両者を行き来することの価値・意義を教えてくれる本であった。自分のやりたいことは、正にこの二つの世界を行ったり来たりすることだということに気づかされて、勇気を頂くことができた。自分も、漸う、やりたいことの哲学的意義を整理し、また具体的な行動方針を明らかにすることができてきた、この頃の中で、本書は自分の考えを整理して動き出す準備を整えるのに役立った。
間を生きるということは、7~3バランスで行動の選択肢を広げてくこと、白黒思考からの脱却ともリンクしていて、認知行動療法的と通じるところがあって面白い。

この本を読んで、気になったのは次の言葉たち。
・ハンナ・アーレントの定義
 「労働」自分の生活維持のため
 「仕事」世界をつくるため
 「活動」他者とコミュニケーションをするため
 →自分は、「労働」で自給自足、「仕事」で森林認証、「活動」で地域活性化とブックカフェをやろうと思った。
・社会のあらゆる領域を資本主義理論に置き換えていくと、全体主義的になる
・人は「離床」によって、地縁・血縁というしがらみから自由になったが、個別性、身体性をおろそかにすることになった。そのため、個別性、身体性に根差した土着が必要。
・社会制度や公共秩序に縛られることで、それにそぐわないものが、病気や欠陥として疎外される。そして、ユングのいう「個別化」が進まない。皆が皆、スーパーカーではないのに、皆が高速道路をぶっ飛ばせるスーパーカーの様な働き方を求められている。そうではなく、自分なりに走れる道を自分で探す方が良い。働き方の多様性を考えることが大切。そして、一つの基準(生産性がある)ことだけが大切という価値観を内面化すると、働けない人を殺してしまうことにもつながる。
・自由の本質は、二つの原理を行ったり来たりできること。この自由を手に入れるためには、対立する二つの原理を全く別物として捉えるのではなく、連続性においてみることが必要となります。

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紙の本

わかりやすい

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仏教瞑想がどういうものか、普通の人の生活でどう活かすことができるのか、付き合い方を知ることのできる本。
瞑想にも多様性があり、目的と方法が多様であり、自分に合う合わないもあるとのこと。唯一の真実があるから、自分をその瞑想合わせなくてはならないと考えるのではなく、自分の目的、適した方法を考えて、合わない時は別の方法を探すという柔軟な対応もあって良いというスタンスを知る。方法によっては、逆に問題を悪化させることもあるとのこと。
瞑想することと、リアルの物語の中での人格陶冶は別物なので、その指導者の為人をみることも重要ということも、目から鱗だった。

第三の軸を立てるというイメージや、抜苦与楽という言葉と態度を知ることができたのも収穫だった。

瞑想には、慎重に、でも親しんで付き合っていきたいと思える本であった。

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紙の本

完璧主義・白黒思考の人は是非読んで!

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本書は心理学の研究をベースに、完璧主義とは何か、その定義と形成メカニズムや、心身への影響と対応策について記したものである。心理学研究に基づいて記載されていて、非常にロジカルでわかりやすく、勉強になる。しかも、自己分析ができるチャートもあり、自分の完璧主義がどの程度か、完璧志向がどの程度か、また、完璧主義の中でもどの要素が強いのかも自己分析ができる。さらに、完璧主義の自分や他者とどう付き合っていくのか、対応策までわかるお得な本である。
 本書を読んで、自分が自己志向的完璧主義と、過度な社会規定的完璧主義に陥っていることが良くわかった。特に、他者の評価懸念と、失敗恐怖が強い自分を再確認し、それが完璧主義を裏打ちしていることが分かった。昔から、ドラえもんで、のび太君が失敗するのを見ていられない自分だったのは、失敗恐怖が非常に強い現れだと思う。また、他者から見られると急に緊張する自分の傾向は、社会規定的完璧主義の傾向が強い傾向があることも分かった。また、セルフ・コンパッションが完璧主義の改善にどう効果をもたらすのかも理解できた。今後は、現実的な目標を設定し、厳しすぎる自己批判を止めて多少の失敗を受け入れつつ挑戦し続ける完璧志向に移行したいと思う。

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紙の本

お笑いと社会の変遷がわかる

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テレビとお笑いの歴史と社会の関係を考察する社会学的な言説。お笑いビッグ3の立ち上がりがら、今の傷つけない笑いやユーチューバーへの変遷について。80年代初頭の漫才ブームから、社会の同質性をベースとして立ち上がってきたお笑いビッグ3と、笑いが社会のメインストリームになった笑う社会。それが、徐々に変遷しつつ、ダウンタウンなどの登場、M1などで変わるお笑いの構造とビッグ3の立ち位置の変遷。そして、同質的な社会が崩壊し格差が生じ、価値観が多様化する社会で相互性の笑いへと変遷した現在のお笑い第7世代。
昨今のお笑いやらご意見版やら、著名人の炎上騒ぎに見られる感性の硬直化が問題な中、社会とお笑いの関係と時代性を感じ感性をアップデートできる、良書。

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紙の本

分かりやすくて面白い!

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環境経済学の超入門書。
初心者にも、環境問題の捉え方と対策のあり方をとても分かりやすく、提示してくれる。
これまで、自然環境保全の問題に多少なりとも関わってきたけど、混乱してばかりであった。この本を読んで、問題と対策の概要を体系的に把握して整理する視座を得ることができた。
更にこの分野を勉強したいと思うと共に、これからの仕事の中でこの視座に基づいて、考えていこうと思えた。正に、目から鱗でした。

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紙の本

紙の本マジメとフマジメの間

2016/11/20 15:58

喜劇はシリアスにも通じる

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岡本喜八監督のことは、全く知らなかった。が、高校の時、映画館まで足を運んだEAST MEETS WEST、DVDで買った「座頭市と用心棒」など、好きな作品の監督だった。そして最近見たシン・ゴジラの監督への影響などから、知らず知らずのうちに、岡本監督のファンだったことに気が付く。
本書を読んで、さらに監督のファンになる。
戦争を喜劇でとる理由に、監督の喜劇に対する信頼・信念と、戦争体験から得た戦争の理不尽さに対する抵抗を感じる。

人間ハ元来オロカナモノという考え方に始まる監督の喜劇的なものの見方に、強く惹かれる。戦争体験から物事を喜劇的にみる見方を身に着けちまった監督が、正しさというものを大上段から迫るのではなく、人間臭さを忘れず、思想や統制に縮こまらずにどんどん広げていける喜劇的な見方、表現にこだわるのがよくわかる。

喜劇というものを通じて、戦争とは何か、人間とは何かを考えさせてくれる良書。

『ともあれ、「笑うのは人間だけである」という言葉にしがみついて、喜劇を目指そう。』

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紙の本

紙の本絶海にあらず 上

2015/06/14 09:16

理想の生き様

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国とは何か、市井の生活とどう関連があるのか。

生き様の中で何を大切にして生きるか。ただ自由を侵すものには対決するということ。
何かに束縛されたくはないということだけ。自分もそうありたいと思う。

「笑い声がいつか、嗚咽にかわっていた」
しびれるねぇ。

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紙の本

成長するとは何か、どう考えればよいかを問う

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成長するとはどういうことか、どの様に取り組めば良いかの概説をしてくれる本。成長に関する考え方を要素に分解して説明してくれるので、分かりやすい。ただ、分かりやすいけども、どう実践していくのかが非常に大切。悩み過ぎたり、自分の大きな子どもに振り回されたり、様々なな阻害要因があって、どう成長したいか自体が見えなくなることも多々ある。忙しい生活の中で、多様な課題に囲まれた中で、どの様に実践・対応していけるかは、実践しながらトライ&エラーを繰り返すしかないのだろう。どう、自身をこうして俯瞰して振り返る時間を持つのか、そのこと自体も、行動指針・習慣として加えていくことが大切なのかもしれない。その意味で、定期的にこの本を読みなおして棚卸することも大事なのだろう。自身の「認知のゆがみ」を知り、「目標達成ノート」と合わせて読むことで、具体的に日常の習慣・行動に落とし込んでいけるのかもしれない。
以下、本書で学んだことがら。

1.成長することとは、自身のアイスバーグを大きくしていくこと
 アイスバーグ(氷山):人生哲学→行動・習慣→スキル→成果と積みあがっていく
2.成長を阻害する2つのブレーキ
 (1)悩みブレーキ
  「悩む」ことはブレーキを踏むこと。悩まないための5つの方法を紹介
   ・悩みブレーキの存在を知る
   ・悩みブレーキを踏まない覚悟を持つ(三叉路理論:選択したら、ブレーキを踏まずに突っ走る。迷ったときはまた選択をする)
   ・当事者意識を100%持つ
   ・結果は選択できないが、行動は選択できる
   ・関心の輪と影響の輪(影響の輪の範囲の事しか自分にはどうにもできない)
 (2)自分の中の大きな子どもブレーキ
  自分の中の大きな子どもの特徴→自我なのかもしれない。
   ・自己中心的
   ・他者を理解しない
   ・好ましくないプライド、執着
   ・トラウマに影響され過ぎている
   ・正しい軸がない
3.成長を促進する2つのアクセル
 (1)自分理念・自分軸アクセル
  ・自分のミッション(目指すこと)、ビジョン(実現したいこと)、バリュー(自分を支えてくれる言葉や考え方、人生哲学)を形成して、それに沿って行動を習慣化し、スキルを身に着けていく
 (2)正しい動機アクセル
  自分の目標を、自分と他者、目に見えるものと目に見えないものの4限で分析し、動機の傾向を把握する。その動機の傾向が、成長のエネルギーの源である。
 (動機の傾向のパターン)
  ・物質的成長重視
  ・自己実現重視
  ・親分型
  ・社会貢献型
   →この4つがバランスとれると「ステークホルダー共生型」となる

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紙の本

目標設定と習慣化のツールが満載

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目標の設定と、ルーティン化、セルフコーチングで目標達成に向かっていける自分をサポートすることができる。非常に示唆に富、目標の整理と行動化が助けられる。が、中々、自分で目標や人生観などがある程度整理できてないと、このツールを使うことも難しいと感じた。鬱に入りかけの頃に購入したが、その時は全然書けず、しっくりもきてなかった。その意味では、少しハードルが高いものかも知れない。
でも、カウンセリングを受けたり、自己分析をしたりして、やりたいことをある程度整理してから取り組むと、目標の具体化、やるべき行動習慣などを、取りこぼさずに包括的に設定することができて大満足。
今後は、このツールで日々モニタリングしながら、一日一日、できることをやっていけたらと思う。

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紙の本

紙の本民王

2021/11/07 19:31

ドラマと共に面白い

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ドラマで先に見ていたが、原作の小説もまた、面白い!リアリティに忠実で善良で真面目な池井戸氏というイメージだったが、こういう荒唐無稽なエンタメも行けるんですね。馬鹿馬鹿しいけれど、ある意味でリアル。
ラストの展開と翔と泰山の旅立ちの部分で、二人の良心・志が描かれて、カタルシスを覚える。

馬鹿馬鹿しく、やるせない政治もこれくらい気持ちよく改革できれば良いのですが。。。

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紙の本

紙の本人に強くなる極意

2021/10/07 16:32

自分の価値観の整理にも役立つ書

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社会で生きるとは、人と相対して関わって生きていくことであり、人と適切に関わっていくために必要なテーマのノウハウの詰まった本である。「怒らない」で説明のあった、怒りの種類を分析して対応する方法は、怒られて落ち込むしかできない傾向にある自分が、客観的に怒られたことを分析して、受け流す助けになると思う。「びびらない」で説かれた相手の内在論理を知り対応するということや、自分の能力を把握して対応するということが参考になった。「あきらめない」においても、やはり目標として適切な完成形を設定することの重要性が解かれていた。また、「先送りしない」で言われた「祭りの後」的な時間意識は非常に強いので、そうした感覚をほぐして一つがうまくいかなくても別のところで補うこともできる、まだ間に合うという感覚を身に着けていけたらと思った。
 全体を通じて、内省的に自分を客観的に振り返ること、読書や映画・演劇などの芸術のもたらす代理経験という効用を改めて認識することができた。何故、人間にとって「物語」「芸術」が必要なのかということも腑に落ちた。そして、今の自分が当たり前に持っている価値観や欲求も、社会の在りようと共に時代によって変遷しているものであるということが述べられており、自己を相対化するという視点を得ることができたのは大きな収穫であった。

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紙の本

紙の本生物学的に、しょうがない!

2021/09/06 17:17

「人間だもの」は、「人間だって生物だもの」だね

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20世紀末に、進化論と脳科学を介して心理学と生物学は強く結びつくようになった。アメリカの心理学教育のバイブルとされる教科書では、心理学の各項目に生物学的視点と脳科学的視点が併記されるようになった。こうした科学的知見を背景に、進化心理学者の著者が「生物学的にしょうがない」「人間だって動物なんだから」という見方で、生物としての人間、そして個人の遺伝的特性=個性に従って考えることにより悩みを解決しようと提言している。曰く、人間も、生物として遺伝的に規定された「向き・不向き」「好き・嫌い」がある。進化の過程で獲得した遺伝子の指令で得られた、人間という種として共通した「好き・嫌い」もある。また、最近の生物学の研究により、人間の数学や音楽などの諸能力や性格には、遺伝子が大きく影響しており、作り変えるには大きな努力が必要だとわかっており、人間という種内の遺伝的変異により個人の特性は大きく変わるということが明らかになっている。こうした、遺伝的に規定された自分の特性をもとに、どれを頑張るべきで、どれを諦めるべきかを見極めることが、幸福な人生を送るために必要と著者は説く。
 その上で、この遺伝的に規定される情動とうまく付き合っていく方法も併せて説明されている。著者によると、遺伝的に規定される情動や行動を「ホットハート」といい、これは狩猟採集時代に獲得された生物学的な特質である。これに対し、脳の前頭前野を中心とした機能である意識的な働きを「クールマインド」と定義し、「クールマインド」の理性的な行動で社会が高度化し、現在の文明社会が形成された。著者は、こうした「ホットハート」と「クールマインド」という両者があるという心の仕組みを知るとともに、狩猟採集時代に形成された「ホットハート」に裏打ちされた文化と、「クールマインド」に裏打ちされた現代文明の生物学的な齟齬があることを理解し、その違いを前提として「クールマインド」で  両者のバランスを取ることが重要という。例えば、「ホットハート」では、うまくいかないときに暴力に訴える対象法をとるが、文明社会では暴力をなくすという合意があるので、暴力に訴える気持ちを「クールマインド」でうまく抑制するということである。これは、本書の主張をもとに解釈すると、「ホットハート」により発動する暴力の衝動を、「クールマインド」で一方的に抑え込むのではなく、暴力の衝動が生じるのはしょうがないから受け止めるとしても、うまく逃がして別の形で表現するということだと理解できる。これは、アンガーマネージメントや、アサーションにも通じるものと思われる。このほか、「ホットハート」に対応するために、人間だけが生物学的に身につけた「想像力」を適度に発揮して対処することも有効としている。また、加えて人間の持つ「社会性」という生物学的な特性を生かすと、「ホットハート」で仕方がないことも「他者のために」と思うこともやる気が出て対応できる可能性がある。このため、生物学的にしょうがないことの一部は、自分の社会性をうまく刺激する環境を探し当てれば、改善が期待できるとのこと。
 こうした仕組みを知った上で、自身の「ホットハート」を受け止めて「クールマインド」で適応していくことが良いと思った。

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紙の本

内なる自然との調和をはかろう

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「頭」主導の自己コントロールにのみ傾倒せず、「身体・心」の声を聴き、内なる自然との調和をとることが必要と理解した。「心」では、今の仕事・都会での生活・一人での生活に限界を感じているので、それをどう調和させていくかが自分にとって必要だと感じた。仕事を中心として今のライフスタイルに対して、心のレベルでは強く限界を感じて拒否反応が生じているので、その拒否反応が生じる原因を慎重に分析して、何が拒否反応の元になっているかを明らかにし、それに応じて今後の取りうるキャリアを検討したい。その際、書籍にあった、拒否反応の中心に本当にやりたいことがあるということを参考に、やりたいことを探し出したい。
また、自身の白黒思考の裏側には、本書で指摘されていた「自分には価値がない」という自己愛の不全があるのかもしれない。子供のころに、「やり始めたことは最後までやる」「努力信仰」を強くしつけられた自分がいて、努力・鍛錬の結果で成功体験も重ねてきたのだが、良い子的な従順さに依存する傾向が強いと自覚している。このため、自己愛不全についても関連書籍を読むとともに、自分が心から熱中できるモチベーションを改めて確認して人間的にさらに成熟したいと思う。

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紙の本

紙の本十二人の死にたい子どもたち

2021/07/26 17:04

ミステリーというよりも

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もっとミステリーかと思って、謎解きに取り組むつもりで、12人の登場時の行動を表にして読んでみたけど、そういう類の謎解き小説ではなかった。むしろ、対話を通じて、異なる事情や死にたい理由を対立させることで、死にたいと思っていた子供たちが、自分を相対化、客観視していくことが、醍醐味のストーリー。対立しながらも対話を続ける中で、死ぬこと自体が目的・喜びなのでは無く、生きることを大前提としていて、その自分の生が何らかの理由で歪められているから死のうとしている自分が居ることに気づいていく。そう、死にたいと思うのは、生きたいという欲求の裏返しなんだという気づきに至る。『死ぬまで生きていて良い』というメッセージと、対話により自己を相対化・客観視してある意味の視野狭窄から抜け出していくことや、自分で解決出来なくても人に頼ることで解決できることがあるというストーリーから、対話や連帯の大切さを改めて感じさせられた物語だった。

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紙の本

批判的に読むべき書。されど大事な気づきもあり。

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いたるところで、固定観念や時代錯誤的なこと、反発する考えなども、多々あったが、動けていない自分自身がとらわれていることを気づかせてもくれる書。自分の今の常識を壊してくれるという意味で、話者の言う通り、毒そのものの言説だと思った。
そんな中で、自分に響いたのは次のことがら。
・現代の人間は、無限の成長思想に侵されていること。
・死を見ないために、いつまでも生きると思っている。このため、体当たりでいきられない。体当たりで生き、本当の自分らしさを取り戻すには、後退しなければいけない。後退してもいいと自分に言い聞かせないと、本当のものは見えないということ。
・人生で大切なことは、自分が命を捧げるものを見いだすことにある。
これらの言葉で、自分が今、進みたいけど進めない、決断しきれないことがら(自然資本を生かし生かされる生活へ踏み出すこと)について、決断をすることが間違いではないと言われている気がした。
それにしても、冒頭で記載した通り、どうにも首肯できない言説も多々ある本だった。そんな中、あとがきの横田南嶺老子の言葉で救われた。「違和感を持たれるところがきっと多くあると思われます。受け入れられないところがあって、当然であります。世の中にはいろんな考えの人もいるのだなと思って頂ければ、私は十分だと思っています。」
この書に書かれた言説が全て正しいというわけではなく、いろんなものの見方があるということ、その中でも学ぶべきところがあるということ、反発してもよいということの両行で、行けばよいということでホッとする。
「死を見つめ、生を生かして今に生きて声明を燃焼させる」。気づかされ、受け入れられたこの部分を活かして、自分の糧としたい。

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