ichikawanさんのレビュー一覧
投稿者:ichikawan
紙の本ミステリ文学
2024/04/27 16:38
フランスの研究者によるミステリ論
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フランスの研究者によるミステリ論。論じ方は堅苦しく感じる人もいるかもしれないが、基本的にはオーソドックスな構成としていいだろう。むろん概説書には個性がむしろ現れるもので、フランスでは日本ではミステリと呼ぶのをロマン・ポリシエとするそうだが、とかく英語圏中心になりがちなこのテーマでそれ以外の視点は貴重でもある。
紙の本深夜プラス1 新訳版
2024/04/27 16:37
ハードボイルド風冒険小説
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かつてレジスタンスであったイギリス人が、依頼を受け訳ありの人物をリヒテンシュタインへ送り届けようよするが警察と謎の組織から追われることになる。真相は多くの人が予想できるであろうし、ミステリーというよりはハードボイルド風冒険小説という色合いが強い。
2024/04/27 16:36
過剰な礼賛などには陥らないしっかりしたもの
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アメリカ人の父と日本人の母を持つ著者は大学で教鞭をとり、また文芸誌の編集者でもある。アメリカの読者に向けてアニメ、漫画等の日本のポップカルチャーを論じたものであるが、過剰な礼賛などには陥らないしっかりしたものとなっている。
2024/04/27 16:35
大学受験からその先への英文読解
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日本の英語教育は実践的ではないので読めるようになれても話すようになれない、とされるがそうであろうか。実際には必ずしも読める力は高くないかもしれないし、また読む能力が実用的ではないというのも誤りである。本書は俗流英語教育論への反論もあるが、内容的には大学受験からその先への英文読解が主になっている。
紙の本フランク・ザッパ自伝
2024/04/27 16:34
極めて理知的なアーティスト
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フランク・ザッパといえば奇人変人というイメージを持っている人が多いだろう。確かに奇行めいた言動もあるが、天然ゆえというよりは極めて理知的なアーティストであり、あくまで意識的な表現活動の一つであるというのがわかる。
2024/04/27 16:33
いささか特殊な翻訳者でもあった
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ナボコフというとロシア語を母語としながら亡命のせいもあって英語で執筆するようになったというのは広く知られている。しかしナボコフはただ英語で書くようになっただけではなく、ロシア語で執筆したものを自ら英訳するなど、いささか特殊な翻訳者でもあった。本書はナボコフ論としても興味深いが、翻訳などに関心がある人も面白く読めるだろう。
2024/04/27 16:32
現在でも学ぶところが大いにある
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高橋是清という人は評価の難しいところもある政治家である。それだけに後世の人間は肯定的にも否定的にも利用したがる。現在でも学ぶところが大いにあるのは間違いないので、まずは詳細にしてしっかりした伝記をふまえて論じるべきであり、本書はそのためにも重要なものであろう。
紙の本マザーレス・ブルックリン
2024/04/27 16:31
エドワード・ノートンが惚れ込んだのもわかる
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正統派ハードボイルドという面と、トゥーレット症候群を持つ異色の探偵を主人公にしたトリッキーなものという両面がある。エドワード・ノートンが惚れ込んだのもわかる作品であるが、映画とはかなり設定が異なっているので映画だけしか見ていない人はぜひ原作も読んでほしい。
2024/04/27 16:29
『逆光』の訳者による『逆光』の解説
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トマス・ピンチョンの『逆光』の訳者による『逆光』の解説本。難解というイメージがつきまとうピンチョンであるが、こうして補助線を引いてくれると意外と読めるという感覚にさせてくれる。
2024/04/27 16:28
ファンなら楽しめるが
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シリーズ三作目の美点と欠点が両方ある。読者によるキャラクターたちへの感情移入は強くなるが、シリーズを展開するための無理がかなり出てきてしまってもいる。ファンなら楽しめるが……という感じかもしれない。
2024/04/27 16:27
少年漫画のような展開に思えなくもないが
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作者は明確にフェミニズム的意識に基づいてこのシリーズを進めているが、何よりもやはりエンタメとして優れている。とはいえ、エンタメに振りすぎて日本の少年漫画のような展開に思えなくもないが。
2024/04/27 16:26
全部乗せのような面白さ
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スーパーハッカーであるリスベットの存在をはじめリアリズム的作品ではないが、それだけにラーメン全部乗せのような面白さに満ちた作品になっている。フェミニズム的意識をはじめ社会性も含まれているシリーズではあるが、まずはエンタメに振り切ったかのようなストーリーを楽しみたい。
2024/04/27 16:25
エイズ否認陰謀論
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荒唐無稽な陰謀論を愚かであるというだけで片付けるわけにはいかないのは、それが多くの人の生命健康などに関わる場合があるからだ。ましてやそれを権力者が広めるとなると破滅的な結果をもたらすことになりかねない。エイズ否認論もまさにこの一つである。このような陰謀論は現在でも様々な形で蔓延っているだけに、様々な事例に向き合う必要がある。
紙の本スピノザ入門 改訂新版
2024/04/27 16:24
入門書としての確か
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原著は初版が2003年に出た後2019年には改訂5版が出ており、この改訂新版はそれを底本にしている。スピノザという哲学者の注目の高さとともに、本書の入門書としての確かさを裏づけるものでもあるだろう。
2024/04/27 16:23
世界史、音楽、英語の三つの観点から論じられている
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ビートルズという存在は単に売れ上げがすごかったとか革新的なサウンドをつくったというだけでは語り切れない、特別な存在である。何がビートルズを特別な存在にしたのかを世界史、音楽、英語の三つの観点から論じられている。