えるべっくさんのレビュー一覧
投稿者:えるべっく
紙の本明治維新という過ち 日本を滅ぼした吉田松陰と長州テロリスト 改訂増補版
2017/03/11 10:46
真実の明治維新
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日本史好きで、
高校日本史の教員免許を
取ろうと考えていましたが、
明治から急に興味が薄れてしまう。
西郷や大久保の実績がわからない。
岩倉も500円札になったが、
何をした人なのか。
つまるところ、江戸幕府を
倒しただけではないのか。
司馬史観の影響が大きく、
虚像だけのニセの偉人が
ほとんどだ。
そのニセ偉人たちのおかげで
過った戦略の大東亜戦争へと
突き進み、日本人に多大な不幸をもたらした。
恐ろしく違和感があった
明治維新が、思っていた通り
実態のない虚像の政府だったことが
はっきりした。
歴史の捻じ曲げと司馬史観による
ウソの日本史を正す
とてもためになる1冊でした。
紙の本ファミリー・レス
2017/01/24 20:34
人の心の陰の描写
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「コンビニ人間」「森に住む魚」と女性の作品を
続けて読んだが、この作品も負けずに完成度が高い。
常識から少し外れたところ、
人の心の隅っこにある陰、
はっきり説明できない妬み、
こんな心のグレー、ブルーな部分の
描写が素晴らしい。
最近、争い事を嫌い
きれいごとばかりで
過ごそうとする傾向があるが、
人生そんなもんじゃない。
そんな陰の描写が
じょうずだった。
紙の本コンビニ人間
2017/01/17 21:32
女性らしい作品
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女性らしい繊細な女性の心理描写を楽しめた。
普通ができない古倉さん。
大学を出ながら、就職もせずコンビニでバイト。
男性との交際経験も無し。
コンビニだけが社会との接点だ。
まともな家族や友人との摩擦は、
少し理解できる気もする。
発達障害なのかもしれないが
こんな人は時に見かける気もする。
何が楽しくて生きているのと
問いたい気もするが、
古倉さんなりの楽しみ方があるのかもとも思う。
クズの白羽とのことは不要な気もするが、
白羽の弟嫁の辛辣さが、古倉さんの異様さを
際立たせたような気もする。
なかなか深い作品だった。
紙の本幸福な生活
2017/01/17 21:08
百田さんらしさ満載
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レビューの評価が低かったので、
あまり期待せず読み始めたのだが、裏切られた。
ユーモアと毒と百田さんらしい雑さで
とても面白い。
最後の1行を予想しながら読むと、
これまた楽しい。
当たる時あり、外れることあり。
丁寧で書いているようで
雑な感じがとても良い。
スルスル読めるし、肩も凝らず
楽しく読める。
お勧めの1冊です。
紙の本森に眠る魚
2016/12/29 19:53
女性心理のつまびらかな描写
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アメトーークの書評で
この本を手に取った。
他人と同じでいたい反面、
特に友人には負けたくないというか、
下に見られたくない。
女性は美しさやスタイルなど
自分に関することに加え、
旦那や子どもの比較の加わるので、
複雑だ。
ある女性は、
男性と会う時より、
女性と会うときのほうが、
メイクや服装に気を遣うと言っていた。
そのことが、この本を読むと
よく理解できる。
最後は、派手な結末かと思いきや
ややあっさり終わってしまった感はあるが、
とてもおもしろく読めた。
紙の本向田理髪店
2016/10/30 15:50
いなかは切ない
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私は東北のいなか出身で
身につまされながら読んだ。
特に介護の話や、訳アリの美人が
地元に帰ってくる話は
まさにあるあるで面白かった。
実際いなかはほんとに
都会とは隔世である。
いまだに
隣人はピンポンなしに
勝手に居間まであがっくる。
鍵など掛けないのである。
よってプライベートなどほぼなく
どこかの誰かがどうしたなど
格好の噂話だ。
ほとんどいなかから
出ていない地元民と
一度東京出てなじめずに
帰ってきた地元民が
なんの変化のない毎日を
過ごしている。
この話の
中国人や映画など
とびきりの娯楽なのだ。
それでも笑えない。
これがいなかの現実だから。
2016/10/13 20:37
光秀の真実 よく考察された説だと思う
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本能寺の変
明智光秀が織田信長に
怨恨を持って謀反を起こす。
豊臣秀吉が
中国大返しで光秀を破り
天下を取る。
こうした定説をくつがえす
明智憲三郎さんの説を
とても興味深く、楽しく読みました。
彼の展開する説は
説得力があり、
納得する点も多い。
しかし、
光秀ほどの知略の人が、
変のあとわずか11日で
横死している事実をみると、
天皇黒幕説など今一つ動機が
あるようにも思えます。
信長が家康を恐れていたのは、
変の3年前、嫡男である優秀な信康を
自害させたことからうなずけます。
読後、
信長がもっとも信頼していたのは、
光秀だったとしみじみ感じました。
2017/04/23 15:20
春樹ワールド全開
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まあ楽しく読みました。
第2部はまりえの失踪が中心となったが、
まりえの出生の秘密ほか、
いくつかの謎は、解明されないまま終わる。
ユズとの関係が修復され、ハッピーエンドエンドとも
取れるが、まあ春樹さんらしい終わり方だ。
あの黒澤明さんでも、
晩年はそのキレを失ったことを思うと、
「1Q84」や「ねじまき鳥」ほどではないにしろ、
そこそこの秀作だったと思う。
楽しく読みました。
2017/04/10 20:39
楽しい春樹ワールド
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みんなの書評の評価は低いようだが、
いえいえ楽しい春樹ワールドです。
タイトルが「騎士団長殺し」なので
ドンジョバンニを何回も聞き直した。
結局、ドンナ・アンナの声しか残らず、
騎士団管区長はよくわからなかったが。。
あいかわらす、登場人物は
ハミガキをするように、交わるし
騎士団長もそうだが、
メンシキさんも負けず劣らず謎だし、
どんどんページが進む。
後編が楽しみです。