ユープケッチャさんのレビュー一覧
投稿者:ユープケッチャ
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紙の本おかげさまで、注文の多い笹餅屋です 笹採りも製粉もこしあんも。年5万個をひとりで作る90歳の人生
2022/12/01 22:37
とっても美味しそう
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テレビのドキュメンタリーを見て知った笹餅屋の桑田さん。
材料を吟味して、一つ一つ丁寧に気持ちを込めて作っている。
見るからに柔らかくて美味しそうだ。
食べる人を元気に笑顔にして、ご自分も笑顔で元気。
こんなふうに年齢を重ねていけたらいいなと思う。
紙の本フレップ・トリップ
2022/12/01 13:28
樺太って、こんなところだったのか!
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1925(大正14)年に鉄道省主催の「樺太観光団」の一員として、2週間にわたって樺太を旅した際の紀行文。当時の樺太の自然や文化、産業の様子がよくわかる。楽しい旅だったようで、白秋の文章ものびのびししている。ロッペン鳥とオットセイの大群が棲む海豹島の描写は圧巻。おすすめの一冊です。
2021/12/26 19:09
美術史の書き替え
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挿絵、口絵、装幀、装画、工芸、デザイン、新版画、イラスト、漫画など、いわゆる商業美術に焦点を当て、多くの作家や作品を紹介した一冊。アカデミックな美術史においてワンランク下のものとされてきた世界を再評価し、美術史を書き替える意図が込められている。
登場するのは、渡辺省亭、鏑木清方、柴田是真、小村雪岱、歌川国芳、河鍋暁斎、鰭崎英朋、伊藤彦造、伊東深水、川瀬巴水、橋口五葉、田中一光、横尾忠則、つげ義春など。
カラー写真が71点と豊富で、作品の持つ力をまざまざと感じることができる。この本で初めて名前を知った美術家も多く、実物を見に美術館へと足を運びたくなる。
紙の本アイヌもやもや 見えない化されている「わたしたち」と、そこにふれてはいけない気がしてしまう「わたしたち」の。
2024/02/01 11:28
わかりやすい入門書
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アイヌのことだけでなく、女性や障がい者、セクシュアルマイノリティー、外国人なども含めて、差別の構造そのものを明らかにしているのが特徴。「マイクロアグレッション」「ステレオタイプ」「公正世界信念」「マンスプレイニング」「文化盗用」「アクティブバイスタンダー」といった概念についても丁寧な説明があるのがありがたい。田房永子さんの漫画も印象的で、理解を助けてくれる。
紙の本現代短歌 No.90(2022−5月号) 特集アイヌと短歌
2023/02/18 20:38
画期的な特集
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短歌雑誌で本格的なアイヌの特集が組まれたのは初めてではないだろうか。論考9篇+作品1篇+誌上復刻版『若き同族(ウタリ)に』の計76ページ。
バチェラー八重子、違星北斗、森竹竹市、江口カナメらアイヌの歌人についての論考だけでなく、佐佐木信綱、斎藤史、小田観蛍ら和人がアイヌを詠んだ歌に関する論考も載っている。さまざまなことを考えさせられる内容であった。
紙の本風天 渥美清のうた
2023/02/08 14:00
風天俳句の全貌
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映画「男はつらいよ」シリーズで知られる渥美清は、「風天」の俳号で俳句を詠んでいた。その作品を根気強く探し出し、全容を明らかにしようとした一冊。
前半は関係者へのインタビューや取材を通じて全220句を見つけ出すまでの話で、後半は俳人石寒太による全句解説という構成になっている。
渥美清ファンならぜひ読んでおきたい本だ。
2023/01/24 12:23
時代の記録
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関門港で船の荷役に従事していた女性たちの記録。
数多く収められた写真を見ているだけでも、胸に響くものがある。
沖仲仕の労働の過酷さ、仲間たちとの連帯感、仕事に対する誇り。
港湾の機械化により失われた風景と、そこに生きた人々の姿が
生き生きと描かれていて、貴重な時代の記録となっている。
紙の本ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと
2023/01/02 08:10
家族が家族となるために
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映画「コーダ あいのうた」を観て、「コーダ」(CODA=Children of Deaf Adults 聴覚障害のある親に育てられた聴こえる子ども)という言葉を初めて知った。この本は、コーダとして生まれ育った著者が、耳の聴こえない母との関係を築き直すまでを描いている。
自分の行動や心情をこれだけ冷静に客観的に記せるようになるまでには、長い時間や葛藤があったにちがいない。それは、家族がほんとうの家族となるために必要な時間と努力だったのだと思う。
紙の本大正史講義 文化篇
2022/12/24 10:02
大正という時代の輪郭
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大正時代の文化に関して24名の執筆者の書いた計27篇の論稿をまとめた本。
民本主義、国家主義、大正教養主義、童謡運動、新民謡運動、女子学生服、大衆文学、時代小説、漫画、大衆歌謡、映画、百貨店、カフェーなど、幅広い分野の話が載っている。
また、取り上げられている人物も、吉野作造、上杉愼吉、西田幾多郎、夏目漱石、宮沢賢治、北原白秋、鈴木三重吉、西條八十、竹久夢二、岡本一平、小林一三と多岐にわたる。
ジャンル横断的に多くの論が含まれているが、その背景にある大正という時代の輪郭が、読み進めるうちに色濃く浮かび上がってくる。
紙の本高山の美を語る
2022/12/08 19:10
山の風景が好きな人
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1931年に実業之日本社から刊行された単行本の文庫化。原著の口絵や挿画のほか「日本アルプス十二題」などがカラーの口絵で収録されている。
明治から昭和にかけての風景画を描き、新版画の制作でも知られる著者だが、登山の経歴も本格的だ。富士山や日本アルプスをはじめ、海外のロッキー、アルプス、ヒマラヤにも登りに出掛けている。
山登りに関する話がおもしろい。山の風景がほんとうに好きなんだなと思う。吉田博の文章をもっと読んでみたくなった。
2023/10/10 23:28
カラー写真がきれい
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全国各地の野鳥を撮影に行った紀行文。「出水のツル」「道東のタンチョウ」「羅臼のワシ」「大栗川のヤマセミ」「立山のライチョウ」「対馬の珍鳥」「根室のシマフクロウ」「南部のコノハズク」「屋我地のアジサシ」「蒲生のコバシチドリ」「伊良湖岬のタカ渡り」「伊豆沼のガン」と、鳥を見にあちこち出掛けている。元の単行本は1991年の刊行なので内容には古いところもあるが、100点あまり載っているカラー写真がきれいで楽しめる。
2023/07/01 18:45
歯切れの良さ
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前著『三行で撃つ』の姉妹編。名物記者・ライターの記す読書論。長年にわたって著者自身が実践してきた内容でもある。いつも通り、歯切れ良くテンポのいい文章が続く。巻末の百冊選書も興味深い。久しぶりに、じっくりと読書に耽ってみたくなった。
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