花梨さんのレビュー一覧
投稿者:花梨
2001/11/20 18:27
フェミニズムSF
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SF漫画の大家による連作「コンプレックスシップ」シリーズの一作。敬虔な修道女たちが、信仰ために娼婦もかねる「バビロンまで何マイル?」が秀作。
2001/10/01 11:28
芸術家
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キリギリスは、夏遊んでばかりいて、冬に蟻に見捨てられます。しかしフレデリックは、その芸術家としての力で、仲間を幸せにします。どちらのお話が、人生というものを豊かに考えているかは一目瞭然でしょう。
紙の本ラッキー嬢ちゃんのあたらしい仕事 (Mag comics)
2001/09/26 12:02
天才的明朗活劇
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戦前のマンガが復刻されたかのような錯覚を起こすレトロな画風に、凝りに凝った映画的なアングルが素晴らしい。天才、高野文子による初の長編作品。読み終わって幸せな気分になれること請け合いです。
紙の本翻訳という仕事
2001/09/25 19:56
文章読本
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ミステリー翻訳の第一人者による翻訳をめぐるエッセイ集。良い翻訳とは、語学力もさることながら、文章の内容を理解すること、すぐれた日本語を書くことだということが、よく解ります。
紙の本Cure
2001/09/17 15:43
自己言及
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代表作を映画監督自ら小説家しました。ラストシーンをはじめ、難解に感じた部分が、それなりに判り易く説明されているので、映画を見た人にもお勧めします。逆に映画を見ていない人には物足りなく感じるかもしれません。
2001/09/17 15:41
カリスマ誕生
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「CURE」「回路」などで国際的に注目されるようになった「第二のクロサワ」こと、黒沢清監督の初エッセイ集。デビュー前からの映画評論を多数収録。本作完成後、Vシネマの大量生産によって新境地を開くことになるのですが、映画に対するナイーヴとも取れる愛情や、屈折した達観など、さまざまな感情が感じ取れます。
紙の本シンプル・プラン
2001/09/14 20:19
新しい古典
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新人作家の恐るべき処女作です。平凡な一般の人々が、ある事件をきっかけに。犯罪に手を染め、破滅への坂道を転落していく。犯罪に巻き込まれるパターンは多いですが、加害者へと変貌していくのは、ただひたすら恐ろしい。
紙の本映画巡礼
2001/08/30 17:38
映画を浴びる
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映画批評家の蓮実重彦氏が、各地の映画祭に参加した記録です。巡礼とは、映画祭に集まるシネフィル(映画狂)たちが、観光にも食事にも気を払わず、ひたすら映画を見ることに見も心をささげるさまを修道院になぞらえている事から来ています。とはいえ、内容は禁欲的どころか、映画に淫する喜びにあふれていて、心地よい。
紙の本映画に目が眩んで
2001/08/30 17:30
映画に駆り立てる
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映画評論家としての蓮実重彦氏は、堅実な長編論文のほかにも、香具師の口上のごとき推薦文も多く執筆しています。本書には「マリ・クレール」や「ポパイ」に連載された映画エッセイに、各種パンフレット等に掲載された文章を加えたもので、一読たちまち映画館に駆けつけさせることを至上の目的とした、威勢のよい短文が並んでいて壮観です。
2001/08/29 17:13
必須
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首都圏の主だった劇場の地図や席配置を収めた一冊。コンサートや舞台に通いつめている身としては、本当に重宝している一冊。
2001/08/24 18:14
基礎教養
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マンガのパロディ、同人誌の二次創作、マンガ評論など、作品の引用について考えなくてはならない状況が多々あります。本書は、いしかわじゅん、夏目房之介、とり・みき、高河ゆん、と言った作家たちや、弁護士による、著作権をめぐるシンポジウムを採録したもので、この問題に関する基礎的な知識を得ることができるでしょう。
紙の本十二世紀のアニメーション 国宝絵巻物に見る映画的・アニメ的なるもの
2001/08/24 11:57
画期的な研究
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絵巻物をモンタージュ理論から読み解く試みは、すでに絵本作家の長谷川集平氏が試みていますが、本書はアニメ演出の第一人者である著者が、豊富な事例を元に精密な分析を行い、いかに当時の作家が静止した画面の中で動きを表現しようとしていたかを解き明かしていきます。
紙の本作画汗まみれ 増補改訂版
2001/08/24 10:56
貴重な証言
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アニメ黄金期を支えた天才アニメーターの回想記です。若き日の高畑勲や宮崎駿との共闘、手塚治虫への違和、現在のテレビアニメへの批判など興味深い事象が、品のある文章で語られます。中でも日米合作アニメ「ニモ」の顛末は、登場する人物の多彩さだけでも眩暈を起こしそうです。
2001/08/24 10:39
充実
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『新世紀エヴァンゲリオン』を中心にした画集です。CG導入前の作品も多く、非常に見ごたえがあります。作者解説も興味深いです。
2001/08/19 16:48
ライフワーク
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作者のライフワークが手に入りやすくなった。宮沢賢治に心酔する作者ですが、ヒデヨシのようなキャラクターは、かの詩人でも思いつけまい。粒ぞろいの逸品揃いの連作集です。