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  3. 渡次 慶さんのレビュー一覧

渡次 慶さんのレビュー一覧

投稿者:渡次 慶

26 件中 16 件~ 26 件を表示

紙の本くるみ割り

2002/07/18 21:20

小さくとも優しい夢を

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とってもかわいらしい主人公の一人称。
彼が全く守備範囲ではなかっため、楽しめるかどうか疑問でしたが…。
読み始めればそれも気にならないほど、純粋にバレエの楽しさ・素晴らしさを描いたとても良い作品でした。

バレエを通した美晴の成長も凄く良かった。
カワイイだけじゃない、芯の強い男の子・美晴、バレエオタクながら母親の強みを持つ美晴ママ、いざという時情けない(笑)けど真面目なパパ、女好きな普通の中学男子・佐伯、強気だけど可愛らしいパートナー・安奈。犯罪スレスレ・服部だって、プロ意識を忘れないカッコイイ人でした。
どのキャラも味がある、剛先生らしい生きた人物作りが成功してますね。

「夢だけじゃ生きていけない」という文中の台詞に対して「でも夢がなければ生きていけない」と訴えているような締めくくり。
辛さを乗り越える強さ、頑張る力を少しだけ与えてくれる、清清しい爽やかな本だと思います。
個人的に、小・中学生の年頃の子達に読んでほしい作品かも。
そして色んな夢を見てほしいなぁと、思います。
まぁ…ホモ…ですけどね(苦笑)

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紙の本8の殺人

2002/07/16 16:04

人物がいる本格

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本格推理では定番の「奇妙な屋敷」を舞台にした密室・連続殺人事件。
とはいっても、深い山奥やら外国の荒野やらではなく、東京S区に建った建築会社社長の家です。

島田荘司氏推薦にふさわしく、トリックに関してはきちんと解説されています。
私でもなんとなく予想できた解決だったので、推理好きの人には物足りないトリックなのかも。
説明が理屈っぽくて遠まわしでうっとおしいだけという気がします(爆)

しかし、本書で良かったのはなんといっても人物描写。
「本格は人物が書けてない」という妙な偏見を、気持ちいいほど覆しています。
主人公の速水三兄弟だけでなく、屋敷の住人や細かい脇役にいたるまで、それぞれが生き生き動き回っているのがとても楽しい(そのわりにあっけなく死んでしまったりもしますが)。一緒にドキドキワクワクしながら読み進むことができます。
中でも速水恭三警部補!
最初から最後まで空回りする情けなさが本当に楽しい(笑)
部下・木下との漫才ぶりも傑作。ずっと腹抱えて笑ってしまった。いいなぁ。

話の軽さが合わない、という方もいらっしゃるかもしれませんが、こういうミステリもあっていいのではと。私なんかは思います。大好きですこの作風。

普段推理小説を読まない方、読みなれたベテランの方にもオススメしたい、楽しい一冊。
機会がありましたらぜひ、ご一読ください。

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紙の本哲学案内

2002/06/29 20:43

初心者に最適

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昭和29年放送のラジオ番組を元に、哲学について短くわかりやすく表した一冊。
基本的な体系・学者を解説しており、全くの素人である私にも非常に興味深く読むことができました。

哲学へ踏み込む第一歩としては最適の一冊。だと思います。

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紙の本おちくぼ姫

2002/06/29 19:58

原典につながる現代訳

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平安時代の伝奇モノ「落窪物語」を、作者独自の味付けで現代語訳した読みやすい一冊。
忠実に訳されているわけではない(独特の解釈が多い)ため、これだけで「落窪」を理解したとは言いづらいかもしれないが、しかし、読み終えた後「ぜひ原典を読みたい」と思わせられる、楽しくやさしい本であり、現代語訳としての役割を十二分に果たす素晴らしい作品だと思う。

源氏の浮気ごころにイライラする私のようなタイプには、少将の純愛はとても気持ち良くスカッとする(笑)
古典が苦手な方もぜひ挑戦してみてほしいです。

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紙の本エゴイストの幸福

2002/06/24 21:38

幸せはエゴから始まる

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前作に比べ謎解き(?)風の展開になっていて、非常に楽しみやすい内容です。
「楽し〜!面白い〜!」とウキウキしながら読みました(笑)
(前作未読の方には各キャラの性格がつかみづらく、良さが半減するかも。先に前作を読んでいたほうが絶対いいです)。

相変わらず「俺はエゴイストだ〜」とかなんとか言いながら、謎の男・睦月の出現により、ハッキリと佐原への想いの強さを自覚する中井。最後は素直にその気持ちを認め、「俺んトコへ来い!」発言。プライドの高い彼がそこまで言えたというのは本当にアッパレ、潔いなぁと感心しました。
何だかんだいって男前な人です。
私は中井の人物像好きですし、共感できる部分も結構多い(エゴイストだから…?)。
佐原が意味不明な野生児みたいな分、ウダウダ考える中井とはかなり良いバランスなのかも。

そしてそして江角! この人が最高に楽しかった(笑)。
自分のものにならないなら誰のものにもしたくない、思い通りにならないなら苛めちゃえ!という見た目も経歴も裏切るガキっぽさが、たまらなく阿呆で面白すぎる(笑)。彼が出てくる度「もっと掻き回せ〜!」と喜んでいましたし。
彼のおかげで話が回ってる感じで、美味しいキャラです、江角。
中井への想いは一生伝わりそうにないけれど(笑)、頑張ってほしい。
彼の幸せな話も読んでみたいですね。

恋する気持ち、そのスタンスを上手く描いた好作品。興味を持った方はぜひ、読んでみてください。ぜひ。

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紙の本エゴイストの恋

2002/06/22 23:10

庶民的エゴイズム

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自他共に認めるエゴイスト・中井。
人に好かれるのは嬉しいが、自分が誰かを好きになるなんてとんでもない。
求めて拒否されるくらいなら、最初から逃げてしまえばいい…。
そんな彼の視点から描かれているので、どっちが恋愛の主導権を握るか?という微妙〜な駆け引き(しかも中井の一人相撲)が延々と描かれている作品。
だからひたすら、グルグルエゴエゴな独白が続く…。
心理・感情描写はさすが火崎先生、上手に書かれていますが、全体的にはちょっと地味な印象になってしまいました。

中井のエゴさ加減は、個人的には気にならなかった。むしろ「何となくわかる」と思ったり…(爆)
恋愛に溺れることで自由を失う、自分自身を失ってしまう…と不安になるところとか。自分を忘れるほど人を好きになるっていうのは結構、怖いんじゃないのかなぁと思うので。
そしてグルグルグルグルすることで、結果、佐原も江角も振りまわし「やっぱり自分の好きなように生きるぜ」と改めて思う中井。
いや、うん、嫌いじゃないです(笑)
そういうのもいいんじゃない?と。近くにはいてほしくないですけど(笑)

引いた視点から見れば中井だって、仕事もある程度こなす見た目も良いスマートな男。
しかし、そんな奴さえ頭を覗けば、こんなどうしようもないこと(爆)で色々悩んでいる一庶民。
こういうどこか普通っぽい、庶民的な感じが火崎先生らしくて、いいですね。
他作家の様に極端に特徴付けたりせずあくまで日常、私たちの感情に近いところにキャラがいる。
だから少し地味めでも「わかるなぁ」と読者に思わせ、惹きつけるのでしょう。そう思います。

振りまわされた江角は憐れだし「そんなあんたが好きだ」と言っちゃう佐原はかなり割れ鍋綴じ蓋だけど(笑)、嫌いになれません。頑張れよこれからも!と言ってやりたい(笑)

人の感情の矛盾、そこからちょっと踏み出してみる気持ち。そんな話を求める方にはオススメの一冊です。

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紙の本死ぬほど恋して

2002/05/26 23:45

イタさを切々と描く異色作

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これは恋愛モノじゃありません。あらすじ通りのお気楽コメディでもない。
あえて言うなら、人が持つ不安や弱さに焦点を当てた人間ドラマ的な作品ではないか、と個人的には思っています。

主人公・蓉の異常なほどのマニアぶり、コメディとして書かれたのかもしれませんが、私には笑えなかったです。あんまりにもリアルっぽくて(苦笑)
自分も根が十二分マニア体質なので、結構身につまされるというか過去を顧みるというか…「イターッ!!」という感触がかなりしました。
恋人が憧れの俳優だと認識できずに錯乱するところとか…(苦笑)なんとなく理解できてしまう。

また同時収録『くまのパン屋さん』における蓉の友人・可津夫(カツオ)のストーカー行為。
全てに恵まれていた可津夫が蓉に振られて初めて自分の中にある執着心に気づき、せっかく見つけた新しい恋にさえ異常なほど不安になって恋人にストーカー行為をしてしまう。傍にいても、「いつか失うのでは」という不安が消せない。
可津夫ほどではないにしても、誰しもこういう執着や不安感は持っている気がする。それを拡大してバンと見せられたみたいで、痛いけれど、やはり理解できる気持ちだと思う。
だから、自分でもどうしようもなくてオロオロする可津夫に、恋人・春成(ハルナリ)が「うっとうしい」とズバリ言いきってそれでも「そこも含めて好きなんだ」と告げる場面は、こっちまで何だか救われたような気になりました。

他作品でも感じた辛さ・痛さをごまかさない、ぼやけて書かない杜先生独特の視点が、今作も非常に良かった。だからこそ余計に、展開の不自然さ(草吉がいつ蓉に惚れたのかいまいち曖昧etc)がちょっと気になりましたが。
それでも、かなり心に残る作品です。色んな意味で(笑)

恋愛面重視、というわけではないので好みは分かれると思いますが、ボーイズ界でこういう作風の方はなかなかいないので、皆さんもぜひ一度読んでみてください。

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紙の本十角館の殺人

2002/03/22 13:20

これが「推理」小説か

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 初めて読んだ綾辻氏の本は『殺人鬼』でした。この時点ですっかり「ホラーの人だ」と勘違いした私は、それ以後氏の名前を見るだけでビクビクおびえてました(だって本当に怖かった…)。そして今になってやっと、この本を手にするに至ったわけですが。

 もともと推理小説に「解く楽しみ」を求めるタイプじゃない、探偵が独自の方法で「解き明かすのを読む」ほうが好きだった私なのに、この本を読んでいる間はずーっと無い知恵を振り絞り考えていました。「何故こうなるのか」「誰がどうしたのか」考えてもどうにも分からない。そして最後に脱力、タメイキ。この作品が評価されるのは、分かるはずなのに分からなかった、そのことに対する読者からの賞賛と悔しさのせいじゃあないでしょうか…(笑)。
 書き方は、本当にフェア。「こんなの分かるわけない」とは言わせない。公平さにおいては他に類を見ないほどだと思う。作者との勝負、完璧に白旗でした。

 確かに動機・詳細において疑問を感じる部分もあるけれど、キャラクターの作り方はとてもユニークで面白い(私も研究会には入りたくないな…/笑)。不思議な存在感を持つお寺の放蕩息子・島田潔が、個人的には特に好みでした。

 ミステリ初心者にとって「これが本格かあ」と納得させられる一冊。勉強になりました。

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紙の本ふぶきのあした

2002/10/02 15:25

その先に道はないのか

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「あらしのよるに」シリーズ、本書で完結。
オオカミとヤギの普通はありえない友情物語である。
画面いっぱいに広がる2匹の表情や山の景色、照れるほど素直な2匹の会話はとてもあたたかく、面白かった。久しぶりに本を読んでほのぼのした気分になれた。

本書は互いを思い合う愛しさと、深い深い悲しみを読むものに与える。
悪いわけではないし、これはこれで印象的な終り方なのかもしれない。
しかし、個人的には不満が残る。
単純なハッピーエンドを望むわけではないが、それでも、2匹の種族も生き方も越えたその先の人生を描いて欲しかった、という思いが強く残る。
悲しみに浸ることは切なく美しいけれど、苦しくても傷ついても生きてゆくことのほうが凄いと、読んでみたいと、この歳になったら思うようになった。

読む者によって様々な想像を膨らませることのできる、良い作品だと思う。

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紙の本君が好きなのさ

2002/06/14 16:15

脇キャラに負けない魅力が欲しい

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私が本を読む時、絶対必要なのが「主人公の魅力」です。
一目ボレでもかまわない、攻に流されてもかまわない。話がお決まりでもいい(場合によるけど)。
主人公という人物がどんなことを考え、どんな生きかたをして、どんな魅力を持っているか、それがこちらにまで伝われば大体OK。
逆にそれがないとどうにもこうにも読む気になれない。
個人的にはこの本もそういう1冊でした。主人公の良さがいまいち伝わらない。わからない。

せめてつぐみのマンガに対する情熱、その理由、内容を描いてほしかった。追われるように原稿を仕上げる姿だけでは「なんでそこまで描きたいの?」としか思えない。佐々木の言う通り運でデビューしたように見えても仕方ない。

対して非常にミステリアスかつ魅力的なキャラである浅井。
さすがに引きずられるほど個性あるキャラだと感じられるが、それだけでは一体作者は誰をメインにしたいのか、誰が主人公なのか読んでるほうが?だらけになってしまう。
つぐみについてよりずっともっと『浅井青士ストーリー』のほうが気になる。
そうなると本末転倒、どうしても読む気力が消えてしまう。

雑誌連載ということもあり、これから更に巻を重ね様々な良いエピソードも出てくるかもしれない。
しかし2巻まで読んだ時点で読者(私)の中で「主人公のどこがいいのか?」「主人公になぜそこまで浅井が惚れるのか?」という疑問が引っかかってしまった以上、長い連載を読み続けていくのはちょっと難しい…と、思ってしまいました。

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紙の本Game over

2002/03/30 12:24

好みの分かれる1冊

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 「エグゼクティブ」とは、所謂「上級管理職」の人たちを指す言葉だそう。若くて仕事のできる「ヤングエグゼクティブ」の男性は、ボーイズラブ界では非常に人気のある職業と言えます。この作品も、大手2大企業の後継ぎ社長らが美貌の秘書を間に置き対立する、という内容。文章も丁寧だしなかなか面白いとは思うのですが、私は最後までいまいち楽しめなかった。好みの問題でしょうか。
 自分の個人的感情から会社同士争ったり、人を傷つけたりする社長たち。カッコ良かろうが金持ちだろうがこんなにまで身勝手・強引だと、人間として好きにはなれないとどうしても思ってしまう。秘書の静佳も、後半になるにつれてどんどん女々しくなってゆくし。その上1度深く傷つけられた相手を簡単に許すことなど、果たして可能だろうか。都合いい展開に思えて仕方ない。
 先述の通り、これは私の意見ですのでこの本を好きだと思う方も多数いらっしゃると思います。小説としてはレベルの高い作品なので、興味を持った方はご自分で読んでみて判断するとよろしいかと思います。

 石原理先生の美しいイラストは絶対一見の価値ありですよ。

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