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  3. 筑波太郎さんのレビュー一覧

筑波太郎さんのレビュー一覧

投稿者:筑波太郎

122 件中 46 件~ 60 件を表示

医療はお互いの信頼が第一、そこから治療の第一歩が始まる

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 大学病院の(元教授)肩書きや、名医ガイドブックなどを鵜呑みにはできな
い。取り返しのつかないトラブルや、落とし穴にはまるかも? 最悪の結果をま
ねく凶器だけには、なってもらいたくない。医者まかせや処方を守らない患者に
も、責任の一端はあるのだが。医者も人の子、間違いもあるかもしれない。だ
が、道理やけじめの一端は持ち合わせているはずが、責任のかけらも見られない
理不尽な行動にはしる医者が存在したことに、背筋が凍る思いであった。「いい
医者」「ダメ医者」を見極める眼力だけは、日頃から養いたい。
 初級編、中級編、上級編に分けて、医者選びの方程式をQ&Aで答える。初級
編では、「初めての病院、こうすれば診察はスムーズにいく」。病院に行くなら
どの時間帯が狙い目か? 待合室での患者のルールはあるのか? 医者が病名を
口にしたらメモをとるのか? 飲んでいる薬は覚えるべきか? など、患者の心
得がある。また、開業医は元教授の有名人だけで安心か? 内科、外科、小児
科、耳鼻科など掲げている医院、専門科は何か? 町医者を見分けるポイントも
記す。
 中級編は「医者の壁」を突破する方法である。「医者と良い関係を持続させる
方法」「経営を優先させる病院の罠にハマらない方法」「最良の治療を受ける方
法」など医者とのコミュニケーションと上手なつながりを示唆する。
 上級編、ここが一番の見どころかな。「いい医者、ダメ医者を見極める眼力」
を養う方法。「いい医者と偉い医者」の違い、「学会の肩書き」を並べたがる医
者。あまりに多い診療科目、医者の「専門」は何か。すぐに入院させる医者、病
院。待合室まで溢れている病院は「いい病院」、「医者は名医」なのか。など次
から次ぎへ眼力を養う方法が目に留まる。
 医療の向上には医者も日夜取り組んでいる。治療を受ける患者も治るぞ、治す
のだと心構えを持つことが肝心かな。そこからお互いの信頼が生まれ、大切な命
がいつまでも、保ち続けられるのではなかろうか。

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紙の本江戸東京職人の名品

2006/06/12 15:15

江戸切子、花かんざしなど生粋の江戸職人が消えて行く

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 東京の「下町御三家」といわれる台東、墨田、江東区には今も「伝統工芸<
江戸>」を守り続けている職人たちがいる。巧みの技と心意気がこめられた逸
品には、人々の心を魅了してやまない。だが、中には後継者がいないと悩んで
いる親方衆もいる。あの“逸品が消えてしまうのか”さあ、忙しくなった。消
える前に一目あいに出かけよう。西郷さんは「子孫に美田を残さず」と言った
そうだが、「伝統の技」は後世まで継承してもらいたいから。
 我が家にもある「江戸切子」、「江戸木箸」。お祖父ちゃんが使っていた「楊
枝」など歴史を刻む一品が、今日では隠れたブームのようだ。「花かんざし、
中紋染ゆかた」を着た、粋な小町娘の姿を見かけるのも珍しくなって、物寂し
い郷愁だけが残る。だが、古くて新しき「粋な装い」が、今も静かに生き続け
る町があると言う。是非一度訪ねてみたいものだ。
 大川(隅田川)端を、風に乗って聞こえる三味の音。寒風吹きさす凧あげや街
角の独楽回し、幼少の頃の正月の風物詩であった。いたるところに出店があっ
た江戸凧(現相模原市)、江戸独楽店(現昭島市)は下町を離れてしまったが
、心に焼きついた一場面のように、何時までも栄えることを願わずにはいられ
ない。
立ち寄ったことがある三味線屋「ばち英楽器店」(現日本橋)は、なんとあの関
東大震災の日に新装開店と同時に丸焼け、幾多の困難を乗り越えて現在へと巧
みの技を繋ぎ続けたとある。≪その音色には、未来を開ける明るさを≫感じた
のは私だけだろうか。
 下町職人が残してきた逸品。その一品には深い趣があり、時代さえさかのぼ
るようだ。一つ一つの名品がこよなく愛されるように、絶滅の淵だけは歩いて
もらいたくないのである。

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新緑の風さえ心地よく包んでくれる至福の隠れ宿

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 山肌を流れるせせらぎ、山村に浮かぶ湯煙。心を「贅」にしてくれる隠れ
宿。新緑の風さえ心地よく包みこんでくれる至福の世界。そんな光景に幾度
となく癒されたことか。旅の思い出は尽きないが、明日への活力の源がそこ
から始まったのだから。関東周辺の厳選された「隠れ宿」84軒。日帰り・
立ち寄り湯ベストセレクションを記している。
 私用と公用に追われ、癒しの旅もここ数年、年一回ぐらいのペース。今一
度訪ねてみたい衝撃が残っている「武蔵野別館」(箱根)。渓谷の高台にあ
り、露天風呂から眺める景色は絶景の一言。四季折々に変る山々、心尽くし
の手料理今でも鮮明に残っている。現在の「武蔵野旅館」は現代風に衣代わ
りしているが、随所に癒しの心は活かされているようだ。オススメの隠れ宿
にも選ばれているように。選ばれている隠れ宿だが「贅と癒し」は充たされ
るかもしれないが、宿泊費が少々かさむところがあるので、事前計画は慎重
に。
 遠出ばかりだけが癒しの旅ではない。首都圏にも優れた立ち寄り湯があ
る。武蔵野の森林に囲まれた「深大寺温泉・ゆかり」。都会の真ん中そびえ
たつ「東京ドーム天然温泉スパ・ラクーア」。庭園のオアシス「豊島園・庭
の湯」。アクティブに楽しむ健康温泉「平和島温泉・クアハウス」。江戸情
緒満点の温泉テーマパーク「大江戸温泉物語」など、楽しい一日が過ごせる
のではなかろうか? 我が家でも、思いで多き一頁が生まれたぐらいだから。
 雑踏を走りぬくあなた、“心の洗濯”も大切だろう。家族旅行、夫婦旅
行、恋人同士の旅行、一人旅など計画しては如何かな。あなたの手助けをじ
っと待っているのがここにあるから。

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不安だらけの初めての手術。だが安心あれ本書が教えてくれる

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 手術が最良の道ですねと突然言われても、受ける側に準備ができていなけ
れば、戸惑いや不安が先立つ。この医師に任せて大丈夫なのか、名医や専門
医のいる大学病院、設備の整った病院など、天秤にかけるのも仕方のないこ
とか。だが、現実は名だたる名医や専門医にと望んでも、よほどのことがな
い限り折衝すら不可能。さらに病院選びも難しい。だからこそ普段から信頼
関係のある掛かり付け医が頼りになる。信頼できる医師が紹介した病院なら
ば安心して任せられるのではなかろうか。<医師との信頼関係>それこそが
医療の第一歩なのだから。
 「何かと不安なことが多い<初めての手術>しかし、事前に手順と注意す
べき点が分かっていれば、前向きな気持ちで、手術に臨むことができる」。
患者と医師の信頼関係、そこに生まれる絆こそが手術を成功に導く鍵かもし
れない。
 安全な手術を受けるためには、医者選びも大切だが、受ける患者にしかで
きないことがあると言う。「手術前に何ができるか、何をすべきか」患者へ
の心構えや、「安全に手術を受けるために≪患者のコツとルール≫を本音
で」語る迫力に、おもわず吸い込まれてしまった。さらに「手術前の検査、
手術の内容、術後の経過」など、手術の流れが手にとるように分るので、安
心感が湧く。
 自分も手術を受けたが、予備知識がほとんどなかったので、不安と苛立
ち、怖さなどが駆け巡り生きたここちはしなかった。無事に終わって安堵し
たことを思い出す。医学の進歩は目覚しいが、手術には絶えず危険が付きま
とうものだ。危険を少しでも補えるものが、自分自身にもあることを気付か
せてくれたのである。

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終盤の一手の重みは計り知れない。まさに鬼なのだ

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 「銀が泣いている」あまりにも有名な言葉である。序盤、中盤と優勢に指
しながら、終盤の一手によって大逆転が起きる。何度悔しい思いをしたこと
か“将棋とはこれほどまでにままならぬものか”人生の一頁をみているよう
だ。この本は、いかにすれば終盤が強くなれるのか、凌げるのか? 次の一
手問題集・実戦譜・詰将棋など、様々な例題を解きながら確実に棋力アップ
を目指すのが主要目的。
 「負けてばかりいては、勝負の醍醐味よりも、将棋が嫌いになってしま
う」序盤、中盤をうまくさばけても終盤が弱ければ、いつも負け将棋。屈辱
の敗戦を、勝利の喜びに変えられれば将棋指しの心意気を感ずること受けあ
いだろう。<強くなりたかったら、終盤力を鍛えよう>。その手本が幾重に
も載っているのだから。
 本の中身は、初段を中心に展開しているが、五級から五段まで、幅広く例
題を上げて解説しているのでどなたにも当てはまるだろう。例題を解くこと
三ヶ月、自身も二段の壁を越えられないでいたが、三段昇格の夢も近いか。
 近頃評判になった「将棋プロテスト・六番勝負」。挑戦者・瀬川晶司さん
が見事に合格。〈プロ四段棋士でデビュー〉。この金字塔こそ将棋ファンを
喜ばせてくれたことはない。このような夢を適えさせてくれたのが、終盤力
なのかもしれない。だからこそ片時も離すことのできない一冊なのである。

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紙の本いのちの響こころの言葉

2005/08/12 13:35

応援したい言葉、心温まる言葉今一度蘇らせてくれる

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

私にも、心の支えとなった言葉がある。苦しみ、悩み、絶望の
果てにふと手を差し伸べてくれた心の言葉、いまでも心に生き続
けている。「心温る親子の情愛、いのちの応援歌、心に響く言
葉」を、著名人たちが語っているのが本書である。
生きる歓びを語る武田鉄矢、黒木瞳、赤塚富士夫、緒形拳など
諸氏の言葉には胸を熱くさせられた。華やいだきらびやかにみえ
る芸道の世界に住んでいる方々であるが、心に残る言葉には芸道
(道)の厳しさが伝わって来る。我々と大差が無い言葉であって
もずしりと重みを感じる。しかしながら、泥臭い言葉には想わず
親しみと共感を打ち鳴らした。
美と芸術を語るでは、絵の中から語りかけるような片岡鶴太郎
の言葉や、歌の中から、橋渡しをするように迫り来る石川さゆり
の言葉。合いの手を掛け合いながら、こころに響く言葉を投げつ
ける爆笑問題。ソロシンガー柴田智子の、声力の奥から発するよ
うな言葉の響に、<こころを洗われた>のは私だけだろうか。
だれもが持ち合わせているこころの言葉。著名人108人が語
るこころの言葉、きっとあなたにも心に留める言葉があるだろ
う。気ぜわしい世の中、幸福を求めて明日を生き抜くためにも、
こころに残る言葉は大切にしたいものである。

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健康食品、炭酸飲料、スポーツドリンクなどに頼り切ってはいないか

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

手軽に買い求めている飲み物<炭酸飲料、スポーツドリンク、アミノ酸、緑茶、麦茶、紅茶、コーヒー、牛乳や缶飲料>などに、危険物質〈科学物質〉が混入されているとあるが、あまり気にも留めないで飲んでいる。のどが渇いたと言えば炭酸飲料を、疲れたと思えばドリンク剤を口にするのが習慣のようになっているから。だがしかし、その飲料にも危険が潜んでいると警告を発している。
暖かい気候に誘われては、ちょいと一杯「とりあえずビール」手軽に嗜んでいる。さらに「焼酎・チューハイ」までも。だが、そのお酒にも化学添加物が使われていると言う。酒には「加工の途中で使われる添加物に関しては表示が」免除されているので、消費者にはほとんど分からない。“少しビールの苦味が増して、ほろ酔い気分が抜けてしまった”。
近頃持てはやされている健康食品、宣伝効果の氾濫か「ダイエット、美容、健康」に効果があがるなどと、うたい文句に踊らされて爆発的なブームになっている。そのような健康食品の80%がなんらかの違反をしている。薬事法で「健康食品はクスリと似たものもあるが、薬でないので」混同させるような宣伝は禁止されている。だが「糖尿病、高血圧、動脈硬化の方に」とか「解毒機能を高める」とか「美しい肌をつくるために」とか「1ヵ月以上続けないと効果があらわれません」などと効能を並び立て、いかにも確信犯的宣伝に惑わされてしまう。健康食品は食事の補助に過ぎないので、直ぐに飛びつくのは危険だらけなのである。
ストレスだらけの現代社会、体の不調を感じる人は後を断たない。処方薬や大衆薬に頼らなくてはならないときもあるが、両方の薬を同時に飲むと思わぬ相乗効果を起こし、危険な副作用が発生し命を落としかねないこともある。さらに大衆薬と食べものでもさまざまな障害を起こすようだ。薬に頼る時は医師や、顔なじみの薬剤師に相談してみよう。
炭酸飲料はだめ、お酒は危険だらけ、健康食品は、薬は? 危険が一杯。何をたよりにすればよいのかお先真っ暗。しかし濃霧もいつかは晴れるものだ。自分の体は自分しか守れないのだから、日々の生活を見直すことが先決だ。

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紙の本大病院の通信簿 医シュラン

2005/04/18 12:33

整理整頓されている病院は技術も確かなようだ

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

IT情報が花盛り。大手病院、有名病院へアクセスするだけで即座に情報が得られ、書店には<良い病院の選び方、探し方、オススメ情報満載>などのランキング本がところ狭しと並んでいる。探し方一つで情報をいつでも得ることができるが、肝心のことがかけていると著者は指摘する。ランキング、アンケート、医療データなどで病院を評価するなら「詳細なデータがない限り、医療内容を評価することは」非常に難しい。しかも、「どんな評価方法、基準にしても、一人の目、一人の判断」で全てのことを見て歩いたわけではないから、事実とかけ離れた面があることまでは踏み込めない。
1998年に著者は、都内の13校の大学病院をアポイントなしで訪問調査をし、『勝手に訪問・大学病院の選び方・東京編』(幻冬舎文庫)を出版したところ、反響の凄さに度肝を抜かれたと叙階している。当時の医療内容は計り知れないが、建物、設備のひどさは、惨憺たる有様。このような現状で、日本最先端の医療が行われていることに驚きを隠せなかったとある。
「建物がきれいだから医療が優れてるとはいいきれないが、建物の悪さは医療システムに何がしの悪影響」を及ぼすのだ。「事実、医療事故や医療ミスの起きた病院は、建物の中もひどいところであった」と指摘している。
本書は、勝手に訪問した大学病院のその後、他の有名病院、大手病院を2年間かけて再調査した記録である。あの時の大学病院はいかに? 都内の大手病院、有名病院はいかに。訪問探求した結果、100点満点の評価で点数を載せている。評価内容は、「会計待合室、診療待合室、職員の態度、厳寒、売店、アメニティ、アクセス、トイレ」の8項目である。
私の掛かり付けの大学病院の評価はいかに。甚だもって低い評価であった。患者としても気付いていたことだが、院内が乱雑、患者を呼ぶ声がマイク越しに響き渡り、とても安静を保てる状態ではない。待合室、診察室のイスのすわり心地はいたって悪い。ここでの評価も、著者の判断は正しい。
設備と医療は別個のように感じるが、やはり整った環境の下では、良い医療が生まれ、患者も安心して掛かれるものだ。

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中小企業の心意気と技の凄さを感じた

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 日本経済を支えているのは間違いなく中小企業である。しかしながら、中
小企業の生き方も千差万別である。技術畑の企業もあれば、営業主体の企業
もある。だが、これからの企業は「新しい技術を開発し、世に問うしか生き
る道はない。いま、心ある中小企業は懸命に新技術、未来の技術と取り組ん
でいる。」今こそ「中小企業が戦後初めて、企業として自立を要求された」
瞬間である。甘えなど許されず、経営の力量が問われているのである。

さらに人材育成にも一層の力を加えなければいけないという。とかく中小
企業の人達は、大企業の人達より一段ランクが下がる集団のように見られが
ちだが、そのなかにも宝の持ち主は沢山いる。その人達を、手塩にかけた手
作りで、誰人にも負けない人材にまで育て上げることが肝要。同じ器の中を
歩いてきた自分としては、全く同感である。

ある一箇所がやけに私の心を打った。中小企業が開発した技術や、技をい
とも簡単に持ち去っていき、さも自社の独自の製品のように見立て販売して
いたのが、今までの大企業のやり方であったようだ。だからこそ生き残るた
めに、全てをかけて防衛策を講じたのである。そこで生まれた技術、技の凄
さには思わず衝撃を憶えた。

著者が経営する会社は長年かけて対策を講じていたからこそ、バブルが弾
け、中小企業の生き残りが厳しさを増すなかでも、健全な運営を歩めている
のである。現在では世界中の各社から取引が後を絶たないのも頷ける。

豊かな人生を夢見るのは誰人も同じ、まじめに努力して、腕を磨いた人か
ら先取りできるのである。

“松浦と岡野”二人の対談は、現役の声そのものなので、我々を惹き付け
る。豊富な経験と確信は、中小企業の模範となることだろう。

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紙の本ごきげん中飛車を指しこなす本

2003/04/12 12:33

将棋の腕前が三段ぐらい上がるよ

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

私は将棋が好きで、新聞の将棋欄は毎日読んでいる。昨日の一手はどうなっ
たのだろう。自分の考えた一手と同じだろうか…。結果が楽しみである。
「へぼ」でなかなか上達しないが、それでも将棋は私の生甲斐の一つである。
 
将棋には、居飛車、振り飛車、矢倉など多彩な戦法があるが、自分は、受け
将棋より、攻め将棋が好きで、攻めて、攻めて、攻め抜く中飛車戦法が前面に
出てしまい、いつも墓穴を掘ってしまう。《腕をあげたいなー》願いをいつも
持っている。そのようなときに本書を手にした。タイトルが「中飛車を指しこ
なす」と書かれていて興味津々であった。
 
冒頭から、自分の考えを変えさせるような変化にとんだ指し手に唖然とさせ
られた。振り飛車の一つである中飛車だけでも、これほどまでに幾多の指し手
があることに驚嘆、一つでも多く相手を震撼せしめる指し手を覚えたい。基本
図、変化図、解答図と、図解されるので、分かり易く呑み込める。とくに変化
図では、様々な変化に対応できる究極の指し手が幾重にも載っている。マスタ
ーできれば腕前が三段ぐらい上がること受けあいだ。
 
将棋が趣味である人は、得意戦法で平均以上に、指せないものかと思うので
はないか。本書にはそのような方々に、ぴったりのお手本が満載である。私も
中飛車を研究、指し手を磨き視野を広げていこう。そして読者の方々と、夢の
手合わせが出来ないものか…。 

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将棋で生きていく

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 将棋を指す面白さに興味がある私は、偶然この本を手にした。
 
 生まれたときから大病を背負ってきた著者が、生きることの素晴らしさ、
将棋が目標であることを見つけ立ち向かい道を切り開いていった過程を記し
た本である。

 目標であるプロ棋士の頂点に立てるのはいつの事だろうか、切実な思いが
胸一杯広がる。一刻も早く達成すると決めると、予期せぬことが次から次へ
起こり病魔が襲う、なんと運命は皮肉なのだろう。

 著者が生きてゆく最良の糧が将棋であると、命が尽きてもかまわないほど
すさましい執念と勝負に徹し、これでもか、これでもかと全懇をかけて戦い
抜く姿の純粋さに胸が締めつけられる思いであった。

 病気で悩み苦しんでいる人達、目標を持たない若者、壁に当たり行き詰っ
ている人達が、読者になったとき何かが得られるのではないだろうか。病気
の人は生きたいという気持ちがわき、生きて行きたい、生きるのだと勇気が
わくことだろう。

 将棋界を歩んでいる著者が、養護学校出身であることが分かると周りの人
達は驚き、とても信じられない態度をする。養護学校出身というだけで、あ
らゆる面で遅れているとか、弱い人と思い込んでいる。大きな間違えである
姿かたちは違っているが、誰にでも才能があり可能性を見つけ出していける
と著者は書いている。私も同感である。将棋を指し続けて来たことで、「3
日もつかな、10年持たない」だろうと言われた病気を乗り越え、19歳の
春を満開に咲かせた著者に拍手を送りたい。

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骨髄提供者を待ちわびる白血病患者、救いの神はあなたかもしれない

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

静かなブームの中に突然火山が噴火したような勢いを感じさせ
る、「女子プロゴルフの藍ちゃん」その活躍は目覚しい。女子プ
ロゴルフは男子プロに比べ、多方面で遅れをとっていたようだ
が?宮里藍らの活躍により日増しに勢いを増してきた。この本
は、女子プロゴルフ界を背負ってきた、一人のゴルファーによる
闘病記である。
突然貴方が「ガン」と宣告されたら信じられますか? 人一倍
健康には自身を持っていた著者には、突然のガン宣告は青天の霹
靂の出来事で、直ぐには理解できる状況ではなかったようだ。だ
が、血液のガン「白血病」は容赦なく、牙を向きだしてきたので
ある。
あの夏目雅子をも死に追い込んだ「白血病」。骨髄移植が最高
の治療法であるが、殆どの患者は「骨髄提供者・ドナー」を待ち
ながら、必死に病魔に戦いを挑んでいる。だが、私の親族もドナ
ーが間に合わず一命を落としてしまった。幸かな著者には、家族
に骨髄提供者がいたのである。「骨髄移植とその後の想像を絶す
る苦しい入院生活の中で、いかにして病気に負けないこころを、
持ち続けられたのか」赤裸に語っている。その闘病記には、おも
わず目頭が熱くなった。

どのような立場、窮地に陥ろうと、ゴルフをあきらめなかった
ことが心の支えとなって、著者はゴルファーとして見事カンバッ
クを果たした。難病と闘っている私の家族に、一条の光明が差し
込んできたように、生きる勇気と希望を与えてくれた著者を称え
よう。
「骨髄提供は善意によって≪人から人へのいのちの贈りもの≫
として、勇気をもって行われる行為」ドナー候補者が一人も見つ
からない患者は全体の二割もいる。私も以前は登録していたのだ
が年齢的に抹消された。骨髄移植、骨髄バンク事業が、多くの方
々に理解されることを期待しよう。

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やりたい放題の温泉業界、憤りがおさまらない

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

地震国、温泉国の日本。百花繚乱の季節、花巡り温泉巡りと旅の計画は花盛り。旅行案内、資料集め、有名、無名の温泉宿探しにもインターネット情報は一役かっている。だが、その裏では白骨温泉事件が発端で、日本各地、いたるところで温泉疑惑が浮上した。温泉ブームを良いことに疑惑を隠し続けた旅館組合(温泉業界)。我々庶民の小さな夢まで、奪い取った行為は許されるものではない。疑惑温泉を追い続け、真の温泉は何処に? と、温泉業界を丸裸にした記録である。
日本各地に、慕情と癒しの心を求めて幾度となく温泉巡りをしたことだろう。白く濁った温泉、独特の匂いを放つ温泉、清流のように澄み渡る温泉、温泉の思い出は走馬灯のように駆け巡る。そのような温泉に入浴剤を混入したり、水道水を沸かしただけで温泉と偽ったり、塩素を大量に入れて温泉に見立てるなどやりたい放題。お客を呼び込むためには、人としての常識など聊かも持ち合わせていない。
有名温泉、知名度抜群の温泉の中にも疑惑の温泉が数多く存在していた。一時の心の洗濯、癒しにとお湯に浸った大勢の人の夢までも微塵に砕かれた。<個人としては、インチキ温泉旅館に宿泊した多さに驚きを隠せない>。
温泉ブームと沸き立っているが、良識人は易々疑惑温泉には飛びつかないだろう。時がたてば<真の温泉>だけが生き残るものだ。今年も温泉旅行の計画を立てていた矢先、本書に出会い、もう一度計画を立て直さなくてはいけなくなってしまった。残念!
巻末に「ホントの温泉」200宿が掲載されている。

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長年の夢であった夫婦旅の計画に18きっぷを取り入れよう

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 松本清張作『点と線』は、時刻表のトリックが謎解きの鍵を握っていたが
この青春18きっぷも時刻表を元に、さまざまな旅行計画を立てている。著
者は地図と時刻表をたよりに時間とにらめっこしながら、“スリルありロマ
ンあり、土地柄の人情あり、のんびりあり”の旅行術を手解きしているので
ある。

 「青春18きっぷ」は、旅行愛好者の間では静かなブームを呼んでいる。
期間限定ではあるが、北海道から九州まで全JRの鉄道が24時間単位で乗車
できる。1人で利用してもよいし、最大5名まで利用することもできる優れ
もの。例えば、「帰省や旅行のため東京から九州の区間を、夫婦で利用した
場合約4万円」の運賃がうくのである。大変実益のある「トクトクきっぷ」
ではないか。

 さらに青春きっぷを最大限生かすには、自身で旅行計画を組み立てること
にある。観光名所を訪ねるもよし、片田舎の静かな温泉宿を訪れるもよし、
渓谷や秘境巡りをするのもよしであるが、計画のなかに時間に制限されない、
“のんびり旅”を組み入れるのもおつなものである。

 コラムのなかに著者が押ししている旅館がある。豪華なたたずまいの宿で
はないが、人情味あふれた優れ宿を感じさせる。どの旅館も<宿代がそこそ
こに安い>のがなによりである。

本書は、著者が実践した旅の実践譜がいたるところに張り巡らされている。
旅の計画を立てるのにも、“参考書”が載っているのでおおいに役立つ。こ
の冬には長年の夢であった夫婦旅の計画を、今から立てているのである。そ
の一助となるだろう。

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紙の本幕末歴史散歩 東京篇

2004/09/04 13:08

東京、幕末の歴史が今も残っている町である

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 「江戸」から東京へ、住みなれた町である。東京は「幕末史のテーマパー
ク道端や空き地にも、ときには堂々と、ときにはひっそりと過去のドラマが
息づいている」。日本を揺るがすほどの大事件やテロ、政治事件は今でも根
絶を見ないが、江戸時代末期にも歴然と存在していたのである。この本は、
「我々の先祖が経験した百数十年前の激動」の歴史である。

 黒船襲来「その時歴史は変った」ではないが、幕府を根底から揺るがす大
事件が勃発した。鎖国から一挙に開国へ、国内では錦の御旗の元倒幕運動が
起こる。さらに城中近くで起きた桜田門外変、坂下門外変は、幕府を震撼さ
せたのである。幕府の最後の砦となった彰義隊など、テロや大事件の詳細は
今でも残っていて足跡をたどる事は容易い。しかしながら街角の片隅で起き
た無名の事件はほとんどわかっていない。本書はそのような事件にも光を当
てているのである。

 意外なことに、幕末の主役であるはずの<勝海舟、榎本武揚>。武揚の墓
石はひっそりと埋もれたままであり、勝海舟に至っては平成15年にやっと
墓石がお目見えしたのである。江戸の町民は昔から判官びいきで知られ、両
人も明治になって、新政府の高官の椅子を占めたからではないかとの説を、
著者は有力と見ている。

幕末の歴史がほとんど振り返られていないというのが、著者の心を煽り立
てたという。「江戸を襲った天地がひっくり変えるほどの変革の嵐がいまな
を複雑な感情を残している」大都会の姿、生き様の裏側にスポットを当てな
がら、もう一度幕末に勃発した政治事件や、そこに生きた人物を追い求めて
いる。江戸末期に起きた動乱の結末を捜し求めながら、歴史散歩を楽しむの
も実に有意義である。次作に関西編を書くとあるから、発刊が待ちどおしい。

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