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  3. わくわくどきどきさんのレビュー一覧

わくわくどきどきさんのレビュー一覧

投稿者:わくわくどきどき

25 件中 1 件~ 15 件を表示

日本のカエル、ずらーり43種全員集合!

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 いろんな切り口の写真と、歯切れのよい言葉で、カエルをみせてくれる。        
 まず、最初は、ずらーりならんだカエルの前足の写真。いろんな指、いろんな色。水かきときゅうばんがあるもの。大きいきゅうばんのあるもの。水かきもきゅうばんもないもの。くいっとまがったり、こぶのようなもののあるもの。ジャンケンポンは、みんな「パー」。ずーとなかよく、あいこでポン!
 次は、こんにちはカエル。ぴょこっと出た目、大きい口。カエルはみんな、よくにてる。じっくり見ると、1ぴき1ぴき、みんなちがう。オタマジャクシも、よく見ると、種類によって、1ぴき1ぴき、ちがうかおなのがわかる。
 おやこで、かおの、くらべっこ! の写真。 オタマジャクシがカエルになったら、すむばしょがかわるんだ。目は? かおの横についていたのが、あたまの上にあり、でっぱっている。 口は? 小さいおちょぼ口が、大きくひらく がま口になる。                  
 日本のカエル ずらーり43種類の前向きの写真があったり、オタマジャクシがどんなカエルになるのかな? あみだくじでたどっていこうと、親子合わせというあそびをとりいれている。
 最後の場面、後ろ足で バイバイ! では、カエルの後ろ足の写真。ふとっちょに、やせっぽっち。後ろすがたはちがっても、やっぱりみんなカエルだね。
 ジャンプするのも、泳ぐのも、たよりになるのは、後ろ足。指の数や、水かきの大きさは、前足とはちょっとちがうことがわかる。そして、カエルは1ぴき1ぴき、みんなちがう。それでも、1ぴき1ぴき、みんなカエルなのだ。
 たのしくカエルのことがわかって、ブックトークにうまく使えそう。

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アリ自身の目で見たアリの世界を表現したい、そんな写真を撮ってみたい!

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 著者が生物生態写真家をめざしたきっかけは、中学時代に観たウオルト・ディズニーの『砂漠はいきている』でした。大自然のなかでたくましく生きる生きものに感動し、どうすれば生態を映像としてとらえることができるのか。自然のなかで生きものを撮影する仕事がしたいという夢を持つようになった。                          
 すばやく動きまわるアリの生態を追いかけ、一瞬をクローズアップで写し止める。昆虫の飛んでいる瞬間を正確に写し止める。飛びたつ昆虫を連続した写真でみせる。昆虫が間近で大きく写っていながら、まわりの景色までピントがぼけることなく、きれいに写る。アリの目で見た世界を見られる。このような写真を現実のものにしてきたのは著者の映像へのこだわりと情熱でした。いつかそんな写真を撮ってみたいと夢見て、新技術を研究し、異なるジャンルの技術も取り入れ、ひとりでカメラを改造し、まったく新しいカメラを開発したのです。フィルム式カメラにとどまらず、デジタルカメラをとりいれ、ビデオカメラによる撮影と、映像を追求する写真家です。                            
 本書では栗原彗の映像の軌跡を軸に、カメラの基礎知識、機材開発のアイデアと技術のひみつがわかりやすく図解され、説かれています。巻頭には代表的作品がカラーで紹介され、巻末にはそれらの作品の虫たちの生態と撮影エピソードが語られています。読者はカメラのおもしろさ、生態写真の魅力、自分の夢の実現のための著者の映像へのこだわりと情熱に心ひかれることでしょう。さまざまな昆虫を独自の技術で撮りつづけている昆虫生態写真家 栗原 彗の自伝です。

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自然のなかではどんな死でもだれかが見つけて食べてしまう。死がいのちをつないでいる!

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 動物たちの死に出会う場所としては交通事故。著者は死がいのすぐそばまでいって、じっくり観察し、死の時間を撮影している。秋 ホンドギツネの死がいに出会う。からだのぬくもりがなくなってくると、キツネの皮膚についていたダニがはいだした。ダニたちと入れかわりに、死肉のにおいをかぎつけてハエが卵をうみつけ、肉をたべるスズメバチも飛んできた。2週間あまりたつと、ハエの幼虫のウジが山のようにわいた。1か月後、ウジを食べるために、ハクビシンがやってきた。キツネのからだはバラバラになり、骨がみえるようになった。1か月半後、雪がふり、こおったキツネの肉を食べにイノシシがすがたを見せた。半年後、キツネの死がいは、さまざまな生きものたちに食べつくされ、のこされた骨もバクテリアなどに少しずつ分解されて、土にかえろうとしていた。 
 自然の中に、目をこらしているうちに、著者は、たくさんの死に気がつくようになった。夏に見つけたアリたちに地面の下にうずめられ、解体される昆虫やアマガエルの死がい。オカヤドカリがむらがって食べている砂浜にうちあげられた魚。大きなクジラも死んで陸にうちあげられれば、フナムシやハエや巻貝などのえじきになっている。冬、シジュウカラがゴイサギの死がいをつつく。気温が下がると、森の生きものたちは肉や脂身を好んで食べる。
 死ぬと、その死はだれかに食べられる。死を食べて、ほかの生きものがいのちをつなぐ。生きているからほかの生きものの死がいを食べる。人間もおなじだ。人間も死を食べている。死は食べられることで、ほかの生きものの、いのちに変わっている。もしかしたら、死ぬことも、死を食べることも、いのちとおなじくらい、たいせつなことではないだろうか と著者はいいます。本書は、カメラを通して、動物や鳥や魚や昆虫たちが、人間の生活も含めてみんながつながっている世界、そのつながりを、教えてくれます。子どもたちは自然の中での死を、人の生活を含めて、興味深く見つめるでしょう。動物たち、自然からの環境メッセージのシリーズ<動物の目で環境を見る>の2巻目。著者は動物写真家であり、自然界の報道写真家。重厚で鮮明な写真と言葉がすばらしい。表紙の赤い装丁もよい。

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紙の本えぞりすのあさ

2002/11/19 19:51

北海道の豊かで厳しい自然の中で、生きぬくエゾリスのこどもたちの物語!

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 北海道の奥深い山の中、春に生まれたエゾリスのこどもたちは、夏にはすっかり大きくなりました。こどもたちが、自分の力で、生きていかれる日がきたと、ある朝母親はおもいました。そして、突然、大きく跳んで、母親は、姿をかくしました。やがて、こどもたちは、自分の力でいきていかなければならないことを知りました。子どもたちは別々になり、小枝と木の皮を集めて、ねぐらをつくります。夏が深まり、木の実が食べられるようになりました。空から、タカがねらっています。
 秋がきて、胡桃が食べられるようになりました。エゾリスは雪が降る前に、母親に教えられなくても、冬の間に食べるたくさんの胡桃を、土の中に埋めておきます。キツネがねらっています。エゾリスは、冬を過ごすために、木のうろをみつけて、きょうだいリスと一緒に棲むことにしました。雪が降って、木にはえているキノコやコケを食べつくし、おたがいにからだをくっつけ合って寒さをしのぎます。明け方太陽が顔をださない明け方、土に埋めた胡桃を掘り出します。朝日が昇ると、タカがやってきました。きょうだいは、タカのつめをかわし、木にかけあがって、木の幹をまわってうまくにげました。エゾリスは埋めた胡桃を掘り出して、かり・かり・かり・と、食べます。
 春から秋・冬をとおして、エゾリスの生態が、動きのある、ダイナミックな力強い木彫版画で描かれています。エゾリスのこどもたちが、母親からおしえられなくても、北海道の雄大な厳しい自然のなかで、生きていく姿が印象に残る作品です。きちんと生態をおさえた、ものがたりとなっていて、幼い子も親しめる、自然観察入門の絵本です。

★★★

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紙の本オーロラのひみつ

2002/10/29 20:49

オーロラはなぜ光るのか?小学生のとき、オーロラに魅せられた著者は、アメリカに渡り、謎解きに挑戦!

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 少年時代から魅せられたオーロラの大きな謎のひとつー磁気圏と電離層にまたがる巨大な三次元の電流構造を、世界で初めて明らかにした著者自らの研究を描いています。著者は現在、名古屋大学太陽地球環境研究所の所長で、長年、オーロラをはじめとする太陽地球間の物理現象の解明に取り組んできました。オーロラは電磁気的な現象のため、理解するのはなかなか困難です。オーロラのなかを流れる大電流が、世界中の磁場を乱しますーこうした磁場変動の世界分布をつかえば、オーロラの発生のなぞに迫れると考えたのです。オーロラの見える場所は、かぎられていますが、オーロラ電流を通して、地球全体の電気・磁気的ようすを理解することができるはずだ、とも考えました。研究のプロセスを詳しく語って、子どもたちにもその魅力が伝わるように努めています。
 著者の研究はオーロラの謎を解こうと世界中からアラスカ大学に集まってきた、情熱に満ちた若い研究者たちとの討論や、共同研究を通して解明されることになります。若い日本人が、国際社会で研究や仕事をするときの心構えや苦労や悩みや失敗、そして、そこから得られる大きな喜びなどが生き生きと描かれています。
 オーロラは、自然のなかのひとつの現象—宇宙を見る窓であると著者はいっています。オーロラを通して、地球や地球のただよっている宇宙を見ていることになります。さらに、宇宙のかなたまで知ろうとしているのです。人間の好奇心や考え方は、無限の広さをもつ大きなものであること、人間の好奇心のすばらしさを語っています。
 オーロラは、なぜ突然ばくはつするのか? どうして、うごきまわるのか?
 オーロラをおこす起電力は、どこに、どのように存在しているのか?
など、まだまだわからないことばかりだそうです。
 オーロラは、宇宙のなかの地球を知るひとつの例なのです。いろいろな現象が、関連しあっているのです。オーロラのなぞが解明されたときは、太陽と地球の関係が、すべてわかったときなのです。これから国際社会で共同研究などで活躍することの多くなる子どもたちに、メッセージを込めて書いています。イラストも理解を助けています。

★★★★

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紙の本川原の石ころ図鑑

2002/09/17 16:24

地方別、川別になった石ころの図鑑!

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 石ころは自然のさまざまなふしぎをおしえてくれます。
 石ころに会いに、寄州に出かけてみましょう。寄州は石ころがあつまってできた川原です。石ころは火成岩、堆積岩、変成岩の三つに分けられます。しかし、よく見ると、石ころ、ひとつひとつが個性的なのです。石ころをつくる鉱物がちがい、できた場所やできかたもちがうからです。石ころのなかみは、おもに7種類の鉱物の組み合わせでできています。
 石ころを手にとってみてみましょう。重たさも手ざわりもひとつひとつちがう。どんなところで石ころが生まれてくるのだろう。なんという名前の石ころなのだろう。どこからはこばれてきたのだろう。
 本書は、北海道から沖縄県まで、日本各地の川原でどのような色や形をした石ころがあるのか、しらべてみるのにとてもわかりやすい石ころの図鑑です。日本列島を地方別、川別にあげて、その川原の特徴・川の流れや石採集地の解説・実際に採集にあたってのヒントや助言も掲載されています。石ころの名前づけは、肉眼での判定に頼りましたとあります。肉眼での判定にしてあるのもわかりやすいです。石ころには、それぞれの種類(火成岩、堆積岩、変成岩)を表す記号をそえています。
 石ころの写真は、実物の80%の大きさです。日本の川原では、堆積岩の砂岩、泥岩、礫岩でほぼしめられているので、この図鑑では、是非手にとってほしい石ころを中心にとりあげています。石ころのできた地質の年代や巻末に、石ころひろいに便利なものの解説もあります。
 北海道から沖縄県まで川原の石ころの写真をながめるだけで、日本列島がどんな岩石でできているのか、うかびでてくるからふしぎです。石ころに親しみがわいてくる図鑑です。『地図をたのしもう』『トコトコ登山電車』の著者。

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紙の本ダンゴムシみつけたよ

2002/09/10 16:42

ダンゴムシの世界をのぞいてみよう!

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 子どもたちの身近で暮らす、なじみ深いダンゴムシ。その小さな生きものの世界は、驚きに満ちていることに、気づかせられる。ダンゴムシ どこにいるのかな? 落ち葉の下、ぬれた樹木の幹、ブロックの下など、暗くて湿ったところが好きなんだ。
 ダンゴムシはなにをたべているのかな?
 落ち葉や、枯れた木や草、虫の死骸を食べることもある。
 ダンゴムシのうんちは、草や木をそだてる土になるんだ。
 春から夏の繁殖の時期は?
 黒くてピカピカなのがオス。茶色くて模様のあるのがメス。メスは育房とよばれるおなかの袋にたまごを産み、たまごはそこでかえり、幼体はすこしのあいだ母親のおなかの袋にとどまる。ダンゴムシのあかちゃんは、おなかのそとにでてくると、生まれてすぐに殻をぬぐ。何度も殻を脱ぎ、だんだんおおきくなって、一年ぐらいで、おとなになるんだ。
 ダンゴムシはかたい殻で、まるくなって、みをまもる。それでも、アリやクモにおそわれて、食べられてしまうことがある。冬の間はどうしてる? 土のなかや石の下で、まるくなって、ねむっているんだ。
 北海道や東北地方以外の日本の各地で見ることのできるダンゴムシ。
 ダンゴムシを探して、虫めがねで実際を観察してみたくなる写真絵本。
 作者は土壌動物に注目し、その生態写真を撮っている自然写真家。著書『おちばのしたをのぞいてみたら・・・』を、あわせて読みたい。

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紙の本雑木林のコレクション

2002/09/10 16:27

自然のたからものをさがしにいこう!

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雑木林は、薪やシイタケのほだ木につかえるクヌギやコナラなどを育てるために、人が木を切って世話している。いつも、風とおしがよく、いろいろのいきものに生きるチャンスをあたえてくれる雑木林。雑木林は動物、昆虫や鳥など、たくさんのいきものがすめるように場所を提供している。この雑木林の魅力—「たくさんのいきものにであえること」を堪能させられる写真集。自然写真家 今森光彦の27年間かよいつめた宝石のような雑木林のコレクションである。
春— かわいい木々のめぶき、スプリング エフェメラル(春花のはかない命) 夏— 樹液をめぐっての虫たちの食べる食べられるの競争 宝石を思わせる昆虫たち 秋— 林のステンドグラス 木の実 冬— 葉っぱや花のこどもたち 動物のけはい。
ぬけがら 落ち葉 木の実など、持って帰れるものから、かくれんぼしている昆虫や動物たちのあしあとのような持って帰れないものまで、雑木林には見つける楽しみがいっぱいつまっている。
親子で楽しんで、自分自身のたからものをさがしにいきたくなる、光あふれる美しい自然の美術館である雑木林へ誘われる写真集。雑木林の楽しみ方を紹介してくれる。

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紙の本クワガタムシ カブトムシ

2002/08/27 15:52

考えてみよう、雑木林の自然とわたしたち

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 郊外のちょっとした雑木林に行けば、クワガタムシやカブトムシに出合うことができる日本はとてもよい国だと著者はいいます。野生のクワガタムシやカブトムシがすんでいる雑木林はどんなところか、先ず四季折々の美しい雑木林のうつりかわりとそこにすむ虫たちを紹介しています。そして、クワガタムシやカブトムシを実際に探しに行く準備から、樹液の出ている木の見つけ方、明るい昼間のうちに下見をしておくこと、幼虫の探し方、成虫の飼い方、幼虫の飼い方など、懇切丁寧に要所をおさえた注意があり、イラストと写真を使ってわかりやすく、実際に役立ちます。クワガタムシやカブトムシの体のしくみ、生態や飼い方や観察、遊び方についても書いてあります。飼い方では、昆虫マットがなくても、雑木林のクヌギやコナラの木の近くなどから、腐植土や朽木をもらってきましょう。園芸用品店に売っている土は、虫によくない薬がはいっていることがあるので、使わないようにしましょうという注意があります。甲虫のなかまの体には骨はありません。血管は心臓にあたる背脈管という血管が1本あり、そこから体中に血液がおしだされます。クワガタムシやカブトムシの血液はうすい黄や緑に近い色で、角や大あごにも流れています。
 雑木林で観察したあと、つかまえた場所にはなすなら、それは「自然に帰す」ことになります。でも、ちがう場所でつかまえた虫や店で買ってきた虫は、自然の中に、はなさないようにしましょう。外国産のクワガタムシやカブトムシを日本の雑木林や公園に、はなす人がいて、日本産のクワガタムシやカブトムシの生活をおびやかしています。同じ種類でも、産地によって少しずつちがうことがあり、日本産の特徴がこわれてしまうおそれもあります。さまざまな動物・植物などの生きものが、おたがいにかかわりあって、バランスのとれた環境をつくっています。この生態系をこわすことになるのです。自然写真家 海野さんのメッセージのこめられた鮮明な写真による観察と飼育の図鑑。ソフトカバーで持ち歩きに便利な配慮がなされているのもよいです。

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紙の本里山を歩こう カラー版

2002/08/06 16:43

いつも新鮮な驚きを与えてくれる仰木というこの土地が愛される里山であり続けることとを願って書いています

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いつも新鮮な驚きを与えてくれる仰木というこの土地が、愛される里山であり続けることとを、願って、書いています。

 里山とは、山や森林だけでなく、田んぼや人家など、生きものと人とがともに暮らしているすべての土地のことをいうのだと、著者は思っています。この本では、そんな里山の一例として、いつも通っている滋賀県大津市仰木を紹介しています。仰木とのそもそもの出合いは、学生時代に、琵琶湖から比叡山のほうにむかっていたつもりが、ある集落に迷い込んだのです。目の前にすばらしい棚田が開けていました。その夏、著者はインドネシアを旅していました。学生時代のはじめての海外での長旅で、スラウェシ島で、田んぼの海原を見ていました。それとほとんど変わらない風景に出合ったのです。自分が住んでいる町からこんなに近いところに、棚田があることに感動して通いだしました。ちょうど、写真に興味をもちはじめた頃で、生物を撮るフィールドとしてここを使うようになり、28年以上も、見たり、撮影したりしてきました。
 棚田、雑木林、溜池、川の風景と、そこに棲む生物たち。古い集落に残る伝統の食や祭り。押し寄せる開発の波など。写真家今森さんが、透明感のあるすばらしいカラー写真でみせながら、案内してくれます。最後に、インドネシアを旅して出合った島々の田んぼのある風景がでてきますが、その姿が仰木とよく似ていて、そっくりなのに驚かせられます。そして、日本の里山で見られる雑木林という人口の森と、人間が人工的につくりだした水田とのネットワークはすばらしいもので、そういうネットワークが東南アジアの里山には見られないように思うといいます。日本の里山の風景がいかに複雑で多様かということがわかります。
 著者はいいます。里山の風景は、将来なくなっていく風景ではなく、未来の風景だろう。むしろ、積極的につくっていく、再生していくべき風景だろう。里山の維持や再生は、多様な自然と文化がいりまじって、不思議な調和をかもしだしているこの土地が、日本人にとってかけがえのない場所であることを、自覚することからはじまるでしょう。
 いつも新鮮な驚きを与えてくれる仰木というこの土地が、愛される里山であり続けることとを、願って、書いている著者の気持ちが伝わってきます。

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紙の本ぼくは貝の夢をみる

2002/07/30 12:12

みんなはどんな夢を見るのだろうか。ぼくは貝の夢をみる。

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 ナチュラリストである著者は、今だに貝の夢をみるほど、小学生のころから貝集めに夢中になっていたという。千葉の館山の海で小学3年生のとき、友だちが拾った空色の貝をもらう。青い巻貝のルリガイ。そしてタコブネ。ふたつともめずらしい貝で、特別な貝であった。6年生になっても、虫や貝がら拾いが好きで、これでいいんだろうかと考えることもあった。中学生になって、分布は奄美大島以南と図鑑に書かれたアジロダカラを、小学3年生のときには、ぼろぼろにこわれたショッコウラを見つけた。アメフラシにも貝殻があることを、貝の仲間だということを自分の目で知った。当時は、はっきり疑問と意識していなかったけれど、ルリガイやタコブネは、なぜめずらしいのか? アジロダカラやショッコウラが、なぜ館山で拾えないのか? アメフラシは、なぜこんな小さな貝をもっているのだろうか? 頭のどこかにひっかかっていた。
 中学から高校時代は、貝拾いや虫とりを続けている自分に、「おたく」を感じて、「普通」にあこがれた。大学の生物学科に入って、これまでと逆に、「自分」になることの大事さを、思いはじめた。自由の森学園の教師になると、「先生」になる前に、「自分」になること、自分に中身がなければ、何も教えられないと思った。
 そして、おとなになった著者は、図鑑以外にも調べる方法はあることを知り、逆に調べだすことで、疑問が生まれてしまうこともある。そうした疑問をもちつづけていれば、やがて「ひょい」とその疑問がなにかに、むすびつく瞬間がやってくるというのだ。ショッコウラのなぞの手がかりができたのは、26年後。貝の研究者に会って、浮遊生活をするルリガイも、海底をはう貝のショッコウラの幼生も、海に身をまかせて、旅をすることを知る。また、アメフラシも貝の旅のひとつかもしれない。貝殻を脱ぎ捨てる何代も何代も続いて受け継がれてきた進化という旅の途上にいるのだ。小さい頃の自分をふり返ると、今につながる種をまいていたんだと思う。自分が出会ったひとつひとつのことはとても大事なこと。そう考えれば、今していることも、未来の自分にとっての種まき。種をまきつつ、旅をしているのだと、メッセージがこめられている。中・高校生にすすめたい。生き方を考えさせられる本である。『タヌキまるごと図鑑』『ぼくらが死体を拾うわけ』『ぼくのコレクション』の著者。

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歯の役わりってなあに?虫歯はどうしてできるの?どうして歯をみがかなきゃいけないの?

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歯の役わりってなあに? 虫歯はどうしてできるの? どうして歯をみがかなきゃいけないの?

子どもが歯に興味を持つように、口の中の歯の学校の一日をユーモラスに描いていて、視覚的にたのしめるようになっている絵本です。
まず、見返しに、平均的なおとなの歯の一覧表が大きく口をあけたイラストで描かれています。
おはようございます、永久歯のみなさん。フロスマン先生が朝の出席をとります。
8人の前歯さーん、4人の犬歯さーん、8人の小臼歯さーん、12人の大臼歯さーん、もちろん、親知らずの4人もふくめていますよ。32人、全員出席です!
いよいよ、朝の勉強がはじまります。まず、健康な歯についてと歯のなりたちについて。次は、乳歯の大切な役わりについて。
お昼の時間は、1ぱん 前歯、2はん 犬歯、3ぱん 小臼歯、4はん 大臼歯、ちゃんと4つのはんに分かれて、いただきまーす!
おいしくたっぷり、お昼をいただいたあとは、食後の歯みがきこそ大切です。
どうしても、歯をみがきたくないのであれば、虫歯への道の勉強。
虫歯の予防法について、よい歯医者さんのみわけかた、歯の歴史についての勉強。
これで、きょうの歯の学校の勉強はおしまいですよ!
巻末に小児・矯正歯科医の解説があります。
表紙も見返しも、視覚的に楽しんで、歯に興味をもつように、イラストが印象的です。

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ふしぎな生きものカモノハシ

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 生きものの分類、系統樹のおはなしです。みなさんは、カモノハシという動物をしっていますか。カモににたくちばしをもっていて、卵を産むのです。メスには乳腺からお乳が出て、毛の間にしみだし、子どもはすうのです。子どものうちは歯があって、おとなになるとぬけおちて、硬い板になります。カモノハシは、乳腺と体毛、くちばしと卵という形質から、哺乳類でも、卵生哺乳類とよばれます。このカモノハシの分類のことをものがたりにしたのが、本書です。
 動物学校の新学期。新しくおともだちになる、カモノハくんがやってきました。先生は、「給食のときのグループにわかれましょう。ミルクをのむこあつまれ!」といいました。先生は、カモノハシが、卵からうまれ、うまれてからは、おかあさんのおちちを飲んでいたのを知って、びっくり。次に先生は、「体操のときのグループよ。くちばしのあるこ集まれ」といいました。教室には鳥と鳥ではない動物とにわかれました。カモノハシくんは、「ぼくには、くちばしはあっても、なかには歯があって、とりさんたちとちがいます。毛並みはクマさんのようなのに、しっぽはカワウソさんみたい。ぜんぶあわせると、ぼくだけ だれともちがうんです。」といいました。
 どのグループにも入れず、ひとりぼっち。カモノハシくんは、いいます。「うまれつきのことだけで、何でも決めるのは不公平じゃない?この地上で、いきものはいろんなふうにいきている。だれだって、おかあさんがいるんだよ!」
 これを聞いて、先生はあたらしいやりかた、姿や形で分かれるのではなく、みんな、自分にできることや、得意なことをやって、ちからをあわせることに気づきます。
 音楽や絵をみんなでたのしんで、カモノハシくんはにんきものになりました。
 カモノハシくんをとおして、生きものの分類、進化についての入門のものがたりとなっています。巻末に分類について、カモノハシについて、分類図についての解説があるのがいいです。
 イラストは静かななかにも動きがある暖かな線画で、カモノハシくんの雰囲気を伝えています。

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紙の本果物のひみつ

2002/06/11 15:34

リンゴ、ミカン、バナナ・・・果物にそなわるさまざまな性質とちからがわかる!

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 リンゴやミカン、ウメ、バナナ、カキなど、なじみの深い果物を中心に、その食べ方や基本的な加工法など、やさしい実験と調理をしながら、果物にそなわるさまざまな性質をわかりやすく紹介しています。季節の果物のジャムづくり・ジャムのとろみのひみつ、ウメシロップをつくるとき、ウメを冷凍庫で凍らせます。バナナや果物一般にみられる低温障害、リンゴの出すエチレンを使っての果物の追塾実験、リンゴやモモやバナナの色が茶色く変化する褐変反応、カキの渋抜きの方法などを通して、収穫した果物は呼吸しているし、生きていることがわかります。果物自身が持っている酵素のはたらきで、組織がすこしずつ変化していることもわかります。日常見慣れている果物を使っての簡単なわかりやすい実験ばかりなのが、親しめて、とても視点がよいとおもいます。
 果物は、ビタミンや食物繊維をふくむ健康食品として、からだの健康と栄養などに大きなちからとなることがわかります。親子で楽しみたい料理と実験の本です。
 <たのしい料理と実験>シリーズ(全12巻)の一冊。他に『卵のひみつ』『牛乳のひみつ』などがあります。

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紙の本ママってすごいね!

2002/06/11 14:00

どんなママも、ママってすごい!ママって、み−んな、スーパー・ママだよね!

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動物や昆虫や鳥や爬虫類や魚や恐竜のママや人間のママ。いろんな大きさの、いろんなすがたのママがいる。たくさん足のあるママや、ふかふか毛皮のママや、しっぽのあるママや、うろこのあるママ。あかちゃんをうむママ。たまごをうむママ。ママは すごく勇敢。あかちゃんがあぶない、とおもったら、ひっかいたり、ほえたり、かみついたり、とにかく、たたかっちゃう。ママって、やさしい。こわいかんじにみえても、こどもたちのこと、すっごくたいせつにおもってる。ママは、なんでもしってる。どんなたべものが、こどもにぴったりか・・・。ママは、こどもをきれいにあらって、かわかしてくれる。ママは、ねどこもつくってくれる。ママは、おなかをすかせた、あかちゃんのためなら、夜中におきるのも、へいき。ほんとうに、いろんなママがいる。ママって、どのママも、みーんな、スーパー・ママだよね! 子どもの視点でいろんなママをとらえていて、ほほえましい。ホッキョクグマも、イノシシも、イルカも、フクロウも、ハクチョウも、トラも、にんげんも、みーんな、ママの声なら、すぐわかる。いろんな生きもののママとこどもたちが、いきいきとユーモラスに、暖かい色づかいで描かれている。ほこらしげに、ママのことみつめている、絵本のことばも、たのしい。巻末には、この絵本にでてくるママたちの生態を簡単にとらえた紹介が載っているよ。ご夫婦による共同でつくった絵本は『あかちゃんがいっぱい』『ベッドのしたにはなにがある?』などがあります。

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