サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

  1. hontoトップ
  2. レビュー
  3. 『月刊司法改革』さんのレビュー一覧

『月刊司法改革』さんのレビュー一覧

投稿者:『月刊司法改革』

25 件中 16 件~ 25 件を表示

「少年非行」問題を考えるうえでの素材を提供し、その争点を丁寧に解説

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 検察官関与・裁定合議制などを柱とする少年法「改正」法案が今年3月国会に政府から提出され、現在継続審議となっている。少年法改正問題は司法制度改革審議会に話題をさらわれた感があるが、この改正法案は戦後50年続いてきた現行少年法の理念を大きく変更するものであるだけに、「少年司法」における改革問題であることを忘れることはできない。
 本書は、一貫して少年法研究に取り組んできた筆者が、少年法の理念、仕組み、改正問題の背景、改正問題をどうみたらよいかをコンパクトにまとめたものである。
 第1章「戦後日本の犯罪現象・非行現象を観察する」では、マスコミ報道でいわれる「悪化」傾向は量的にはみられないが、非行原因のひとつである「非社会型」の増加という質的変化がみられると警告している。そして、終章「少年法の将来を展望する」で、それに対処するために今回の改正法案は果たして有効かどうか疑問を投げかけている。
 第5章「少年法と国際準則との関係を考察する」では、子どもの権利条約で唱われている子どもの「最善の利益」や「成長発達権」との関連で、私たちは、「少年非行」にどう対処したらよいかを考える。
 少年法改正については現在もなお、賛否両論きびしい対立があるが、本書は、全編にわたって、一方的な考えを押しつけるのではなく、「少年非行」問題を考えるうえでの素材を提供し、その争点を丁寧に解説している。(C)現代人文社

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

司法書士の「自画像」を追い求めて悪戦苦闘

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 弁護士の都市偏在や少額訴訟を敬遠する業務形態などのため、司法サービスの空白ができており、その空白を司法書士が埋めていることは、よく知られたことである。しかし、弁護士法72条などによって司法書士の法律相談や法律判断の範囲が制約されているため、依頼者の個々の具体的なニーズに十分応えられないもどかしさを感じている司法書士も数多くいるに違いない。
 そうしたなかで、著者は、30年あまり司法書士としての業務をこなしながら、一貫して司法書士の「自画像」を追い求めて悪戦苦闘してきた。
 本書は、第1章「日々の執務姿勢はどうあるべきか」、第2章「職責・倫理の実践はどうあるべきか」、第3章「報酬問題を考える」、第4章「コンピュータ化・規制緩和と司法書士」、第5章「新人司法書士たちへの道標」、第6章「21世紀の司法書士・司法書士制度の方向と課題」と6章構成をとっているが、各所に「自画像」が浮かび上がってくる。
 著者は、「市民のための法律家」として司法書士制度が発展していくためには、徹底した「自己批判の精神」の必要性と司法書士法1条に込められた憲法の精神(国民の裁判を受ける権利)にこだわることをすすめる。(C)現代人文社

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

日頃接することの少ない裁判官の等身大の姿が浮き彫りにされている。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 本書は、現職裁判官の手による、つまり裁判所の内から司法改革に歩みだそうと試みる歴史的一歩となる書物である。裁判官が公表する著作は、これまで学術的なもの、実務的なもの、あるいは判例評釈の類にとどまっていた。すなわち、裁判所内部の問題点を指摘するとなると、決まってそれは「元裁判官」となってからであった。法曹一元を採用していないわが国のキャリア裁判官は、在職中は、外の世界を知らないので問題に気づきさえしないのか、忙しすぎるのか、出世に響くと考えてか、あまりに語ることをしなさ過ぎた。その結果、清廉潔白厳格といったイメージの反面、裁判官は、世間知らずで非常識で冷たいとして、人間性の面ではマイナスにとらえられてきた。
 そうしたなか、「行動する親切な市民的裁判官」というドイツの裁判官の姿に触覚され、密かに立ち上がった男たちがいた。自主的な研究・調査・勉強活動をここ10年来続け、ついに表に現れたのが、創立メンバー20名からなる、本書の執筆者の日本裁判官ネットワークである。
 本書は、メンバー12人がさまざまな観点から、司法の現状についての疑問点を提示し、その克服に向けての工夫と提言を行った全12章で構成されている。それらは、彼らの裁判官としての、1人の人間としての実体験を基盤にした生の声であり、日頃接することの少ない裁判官の等身大の姿が浮き彫りにされている。
 司法制度改革審議会が活動中のいま、多くの人にこの本を薦めたい。(C)現代人文社

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

司法改革へ向けて市民が具体的に何をすべきか、できるか

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 本書は、そのサブタイトルが示すように、司法の利用者である市民の視点からの司法改革を目指している。この間の司法改革をめぐる動きや課題についても丁寧に整理し、問題状況全般を明らかにしているが、重要なのは、12の市民に身近な具体的な事件・手続をとおして、司法が市民が期待するように機能しているのか、どこに問題があり、どのように改革する必要があるのか等を明らかにし、改革へ向けて市民が具体的に何をすべきか、できるかを示している点である。
 たとえば、クレジット・サラ金事件をはじめとする消費者事件では、弱者をバックアップする法律家が絶対的に不足していること、弁護士が自己改革を求められていること、現行の訴訟システムでは、そもそも弱い立場にある消費者が証拠収集や立証において不利を強いられることになっていることなどが具体的に指摘されている。
 また、司法改革への市民的基盤の実情ということでは、高校教育の現場で法・司法教育がどのように行われているか、というより行われていないかという実に興味深い報告がある。公教育において社会生活を送るうえでの最低限の法や裁判についての知識さえ教えられていないという実情を克服することが司法改革の第一義的課題といってもよいくらいである。いずれにせよ、司法改革への課題が山積していること、しかし、市民サイドからの改革への取り組みも着実に蓄積されていきていることを具体的に明らかにしてくれている時宜を得た好著である。(C)現代人文社

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本検察の疲労

2000/11/20 17:49

検察官の量と質の充実の必要性をあぶりだす。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 今、司法改革については、産経新聞が面白い。T編集委員も、「日本には陪審制が似合う」と題した8月12日付のコラムで、高らかに陪審論を唱えている。
 そんな産経新聞の勢いを象徴するこの本は、司法改革論議のなかでこれまであまり矢面に立たされていない検察も大きな問題を抱え、ある意味組織的危機を迎えていることを描き出している。検察事務官との関係など内部的問題(169頁)やワープロ調書など今日的問題にも目配りしながら、検察官の量と質の充実の必要性をあぶりだす。かつて公務員を減らせばこの世は薔薇色とキャンペーンしていた新聞社の認識の深化を慶賀したい。
 それにしても、登場する現職・OBたちの発言のなんと率直なことか。「社会経験の豊富な人材の発掘に重点を置き始めた」(検察幹部、183頁)、「複雑、多様化する社会に対応するにはどうしたらいいのかを常に考え、勉強し適正な判断をしていく姿勢がないと、二十一世紀に耐え得ないと思う」(根来氏、231頁)。
 裁判所周辺からは、なぜかあまりこうした自らを省みる声は聞こえてこない。「調べを受けるに従って、『あっ、この検事は業界のことは何も知らない。』ということがすぐにわかった」(33頁)、「検事さんって悪いことをしたことがないんだなって印象を受けた。邪心の大きさによってその検事の深さがわかる」(253頁)。こうした言葉は、確実に裁判官へも向けられていくのだが。(C)現代人文社

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

法曹一元問題の本質と広がりを見通すことができる絶好の書である。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 司法制度改革審議会の発足により、法曹一元実現の好機が到来した。その実現に向けて今、日弁連など弁護士会を中心として大きく運動が展開されている。臨時司法制度調査会(1962年)で、法曹一元導入の条件が整っていないとして棚上げされた以来実に30年ぶりのことである。
 本書は、1991年以来、弁護士会内部で、司法改革問題に携わってきた経験に基づいて、司法改革の課題を提示するものである。筆者の結論は、日本国憲法とそれに基づく戦後改革によって構想された司法制度の基本に還ること、日本国憲法が定める「司法の優越」とは乖離した司法の現状をもたらした最大の原因が「判事補」制度であること、その廃止こそが法曹一元にほかならない、ということである。
 本書は、第1部「司法改革の探求」、第2部「法曹一元をめざして」の2部構成である。第1部では、丙案導入・合格者増員など司法試験改革問題の賛否で弁護士会内部が大きく揺れ動いた時期に書かれたものを中心にまとめられている。そこでは早くから司法試験改革問題はいずれ法曹一元問題にいきつくこと喝破している。
 法曹一元を実現するためには、裁判官の供給源をどうするかが大問題である。従来から弁護士経験者から選任することがいわれてきたが、果たして「弁護士」というだけで法曹一元裁判官としてふさわしものか疑わしいと、指摘する。第2部では、そうした法曹一元の中身や条件整備の問題を扱っている。
 法曹一元問題の本質と広がりを見通すことができる絶好の書である。(C)現代人文社

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

司法制度改革問題の入門書として最適である。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 司法制度改革審議会委員である中坊公平氏は、たびたび「弁護士は地域社会でホームドクターのような役割を果たすべきである」と発言し、同審議会でも「弁護士改革が司法制度改革の登山口」だと明言する。中坊氏がこう言わざるをえなかった背景には、市民(利用者)側の弁護士対する不満・不信の増大がある。
 本書は、ここ数年相次いで起こった「弁護士不祥事」をきっかけにして、懲戒事例を追跡取材する目的ではじめた新聞連載をまとめたものである。
 不祥事を扱った序章「ひまわりの虚像」から、第1章「弁護士はどのようにして生まれるか」、刑事弁護の苦悩が滲み出る第2章「容疑者、“被告”の権利を守る」、被害者支援に尽力する弁護士を描く第3章「被害者とともに泣く」、医療過誤訴訟など民事事件の実態を浮き彫りにする第4章「他人事ではない民事のトラブル」、司法制度改革の課題を追求する第5章「21世紀の弁護士を考える」の6章からなっている。このように、弁護士の苦悩と活躍がレポートされ、不祥事告発にとどまらずに、弁護士の業務実態を描き出すことに成功している。
 弁護士制度改革が大きな争点となっている現在、司法制度改革問題の入門書として最適である。(C)現代人文社

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本だから、あなたも生きぬいて

2000/11/20 17:34

国民が弁護士に求めているものを示し、その自己改革を促している

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 中学2年でいじめを苦に割腹自殺未遂。中卒のハンディを克服して司法試験に1回で合格。背中に刺青のある元極道の妻、弁護士になる。帯には「涙もいっぱいでるけど、元気もたくさんでる本です」(評者は泣かなかったけれど)とある。
 すでにベストセラーとなり、筆者に関するドキュメンタリーが放送され、大手書店では軒並み平積みという状況ではあるが、弁護士の自己改革という視点からあえてこの本を紹介する。同業者の自慢話など読みたくないという人にも、ぜひ一度この本を手にとってもらいたい。
 まずは、立ち読みでもいいから、テレビディレクターの解説をお読みいただき、彼女の仕事ぶりに触れてほしい。少年事件にここまでのめり込んでいる人はほとんどいないだろう。弁護士の仕事ではないという人もいるかもしれないが、実は国民が弁護士に求めているのは、こういう姿であったりもする。
 もちろんこの本の主題は、1人の深く傷ついた女性の恢復、「癒し」(最近、安易に使われ過ぎだが)の物語である。最初は自分のよりどころとして目に見える資格に依存していた彼女が、弁護士として自分にしかできない仕事をしていくなかで、自らを癒し、他者を癒していく。
 「オンリーワン」と「癒し」。たとえ「自己満足」とそしられようと、「自己改革」のキーワードかもしれない。(C)現代人文社

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本アメリカ司法戦略

2000/11/20 17:20

アメリカの司法制度を通じてわが国の司法のあり方や社会システムの問題点を考えるうえで役立つ好著

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 司法改革を論じる場合、アメリカの司法制度は、良きにつけ悪しきにつけ、常に比較対照のモデルとして論じられてきた。一方で法曹一元、陪審制を機軸として司法を市民生活に欠かすことのできないシステムとして組み込んだ「司法国家」として。また一方では何でも裁判で解決しなければならない、病理的な「訴訟社会」として。
 本書は、そのようなアメリカの司法制度とその根底にある法意識や社会システムを紹介しつつ、わが国のそれとを比較している。著者の問題意識は、アメリカが市場経済システムと同時に、このような司法を活かす社会システムを「グローバルスタンダード」として受容することを迫っているとの認識の下で、わが国がこれとどのように向き合うかということにある。結局、わが国の民主主義のあり方が問われているのであり、アメリカに押しつけられるかどうかを問題にするのではなく、私たち自身がアメリカン・グローバル・スタンダードが問いかけているものをきちんと受け止めて、決定していかなければならないと著者は論じる。
 本書の論じる対象は、独禁法、情報公開法から法曹養成制度に至るまで非常に幅広い。著者は、海外留学経験を持つ渉外法務に携わる弁護士であり、なおかつ日弁連調査室嘱託として司法改革の最前線に立つという貴重な経験を有する弁護士である。
 アメリカの司法制度を通じてわが国の司法のあり方や社会システムの問題点を考えるうえで役立つ好著である。一読をお勧めしたい。(C)現代人文社

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本21世紀弁護士論

2000/11/20 17:15

弁護士・弁護士会が当面している課題が、ほぼ網羅的に取り上げられている。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 司法制度改革審議会において進行中の議論の中で「弁護士制度改革」がきわめて重要な位置づけを占めていることは言うまでもない。多方面からの改革要求が同時多発的に出てきているだけに、これをどう受けとめるかについて弁護士会の中にはとまどいや反発も少なくない。
 しかし、この機会を真に市民に根ざした民主的司法制度の構築のために活かすためには、弁護士がそのような制度の中核的な担い手となるために、改革要求を積極的に受けとめ、必要な改革を断行することにしか弁護士の未来はない、そのような決意が本書冒頭の久保井日弁連会長のはしがきには十分うかがえる。
 本書は日弁連50周年記念事業の一環として出版された論文集であり、弁護士・弁護士会が当面している課題が、ほぼ網羅的に取り上げられている。執筆者はいずれも日弁連の中で各課題に取り組んできた弁護士もしくは各課題を先進的に研究してきた学者ばかりである。紙幅の都合上、その表題および内容を個別に紹介することはできないが、各論文の執筆時期が、昨年秋の司法制度改革審議会のスタートから序盤の時期とほぼ重なることからいずれもその議論の行方を十分に意識し、緊張感に満ちた内容となっている。審議会の中間報告において弁護士制度改革が取り上げられるのが必至となっている現在、必読の文献と言えよう。(C)現代人文社

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

25 件中 16 件~ 25 件を表示
×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。