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石田 洋子さんのレビュー一覧

投稿者:石田 洋子

31 件中 16 件~ 30 件を表示

高品質,長寿命の輸入住宅をネット上でユーザーと意見交換し,設計する「ユナイテッドホームズ」を紹介。

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 日本において家は「買い替える」ものであり,耐用年数も約23年と短い。しかし,北米では家は「住み替える」もので,家の寿命も約80年にも及ぶそうである。北米では,家を使う人が住宅のメンテナンスを十分施す結果,建てた当初よりも家の資産価値が上昇するのが普通で,「成長する住まい」とも言える。2×4(ツー・バイ・フォー)の工法でつくる北米輸入住宅に魅せられた著者が,アメリカの住宅より平均2.4倍も高額である日本の住宅事情を明らかにしながら,2000年創設した北米輸入住宅をつくる会社,「ユナイテッドホームズインターナショナル(ユナイテッドホームズと略)」の成立過程やノウハウを紹介している。
 会社の目指すものは「明快価格(=アフォーダブル)」「資産価値(=バリュアブル)としての家」「高耐久で快適空間(=フレキシブル)としての家」という「3つのブル」。インターネット上で会社と家をつくるお客が密にやりとりをして「インタラクティブな関係」を築き,心温かい「インターネットハウス(=ユナイテッドホームズの手がける家を指す)」をつくることが目標であると述べられている。付録として住宅プランやホームページが掲載されており,家をつくる新しい方法として大きな期待を感じさせる1冊と言えよう。
(C) ブッククレビュー社 2000

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欠陥住宅を建てないために注意するべき点を明確化。ハウスメーカー40社についての独自の調査も掲載。

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 本書は3年半前に設立した「欠陥住宅をつくらない住宅設計者の会」と建築ジャーナルが欠陥住宅を防止するノウハウなどをまとめたもの。住宅を建てたり買う予定のある人はぜひ一読したい。まず,「欠陥住宅をつくらない住宅設計者の会」がどのような会なのか,業務などを明らかにしている。そして,住宅を建てる際にハウスメーカーが行う工法の特徴や長所,短所がきめ細やかに述べられている。専門用語の解説もあるので,語句に抵抗なく読み進められる。
 次に大手ハウスメーカー40社を取材したものが「特徴と問題点」,「購入に当たってのアドバイス」と題してしてまとめられている。中には取材拒否という会社もあるが,建築物そのものに対する評価や取材時の対応などが細かく述べられており,消費者にとってはハウスメーカーを選ぶ時の判断材料になりうる。そのほか「ここに気をつけろ!住まいづくりの落とし穴」では「高気密・高断熱」,「バリアフリー」,そして「シックハウス症候群」などの問題点を明らかにしている。最後に,実際に欠陥住宅をつくらないための注意事項や工事中に建て主が自分で行うチェックポイントなども掲載され,説得力のある1冊であると言える。
(C) ブッククレビュー社 2000

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どのような油をどれだけ摂取すればよいのかを,油脂栄養論から解説する。油脂の栄養,生理機能なども紹介

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 油は,健康を阻害する悪者だと考える人が多い昨今,油が我々人間にどのような効用をもたらすのか,という情報が少ない。本書は,油がどのような栄養や生理機能を持つのかを明らかにした上で,油の取り方を栄養学的観点から提案している。
 第1章「油とは」では,ナタネ,トウモロコシ胚芽(はいが)や大豆などから油が作られたことや油の種類と性質などが明らかにされ,第2章では,エネルギー源,体内では作れない脂肪酸=必須脂肪酸の役割,脂溶性ビタミンの運搬や吸収など,油の栄養機能が示されている。第3章では,リノール酸を含む不飽和脂肪酸など脂肪酸に焦点を当てる。第4章「どのように油をどれだけ食べたらよいのか」では脂肪所要量,つまり摂取量について,述べている。第5章は,最近話題の遺伝子組換え油脂を解説し,第6章は,ゴマ油に含まれるセサミンをはじめ,油の機能成分について解説している。第7章は,食事全体面から考えた,ふさわしい油の取り方を提案している。エピローグで「食生活を日本型に維持し,おいしく楽しく食べる」,そして「ほどほどの摂取こそ健康の素であろう」とまとめられているが,ほどほどを見極めることが難しい。バランス良く食事をすることこそ,大切なのであろう。
(C) ブッククレビュー社 2000

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社会福祉園芸学の分野で,セラピーを中心とする「園芸療法」。健康や治療のための園芸療法を解説

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 「園芸療法」とは,社会福祉園芸学に属し療法を中心に行う総合的な園芸学。健康な人がより一層健康や長寿を求めて行う「園芸健康法」と身体障害者や精神病患者,薬物乱用者などが治療のために行う「リハビリテーション園芸」の2つに分類される。本書は医師や看護婦(士),義肢装具士,各種療法士(理学,作業,言語,心理,園芸,動物,音楽など),臨床心理士,レクリエーションリーダー,ソーシャルワーカー,職業復帰カウンセラー,介護福祉士らを対象にして,実践面で役立つように基本的なやり方から育てる植物の選び方まで,丁寧に解説している。
 プロローグでは,園芸療法によって期待できる効果など,園芸療法にまつわる9つの質問に答えている。第1章では,はじめるために必要なことを解説し,第2章では,特に高齢者の障害や症状中心に,今すぐ実践できる園芸療法を紹介している。第3章では,花,ハーブ,野菜,果樹を用いた療法として,それぞれの効用を挙げている。ケース・スタディとして紹介されている岩手県東和町にあるライフケアセンターの園芸療法は,高齢者の表情が実にいきいきとしていて,園芸療法の効果が手に取るように伝わってきて,大変説得力がある。
(C) ブッククレビュー社 2000

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秋の行事食,誕生日食など,基本から日変わりまで,高齢者に喜ばれる秋の献立集

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 高齢者は食べることが大好きであるとよく耳にする。本書は,高齢者に食べる喜び,生きる意欲を持ってもらいたいという著者の願いから,季節感の感じられる献立を紹介しており,高齢者に喜ばれるだけでなく,高齢者施設で働く栄養士や在宅管理栄養士,ヘルパーたちにとっても,献立づくりのヒントになるだろう。栄養のバランスや季節を意識するだけではなく,治療食も掲載されており,エネルギー制限や脂肪制限,蛋白質制限,塩分制限,アレルギー別に,基準値が設定されている。調理方法が材料と共に掲載されるだけではなく,朝食,昼食,夕食のメニューが見開きで紹介されており,使いやすい。その他,在宅でのメニュー展開のワンポイントもあり,ぜひ在宅でも生かしたいレシピである。
 また,敬老の日,体育の日,そして文化の日など,行事についての情報も満載で,行事をイメージしながら献立,そして料理作りをすると,料理がさらに美味しくなり,高齢者との会話も弾むと考えられる。高齢者福祉の現場で活躍する栄養士など,福祉関係の専門家にお薦めの1冊である。
(C) ブッククレビュー社 2000

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糖尿病がどのような病気なのかを解説。糖尿病を治療するのにふさわしいお弁当レシピを紹介

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 糖尿病とは,血液中のぶどう糖の濃度(血糖値)が高くなり,のどが乾く,よく水を飲む,食べているのにやせてしまう,という慢性の病気で,ひどくなると,失明や尿毒症,動脈硬化などの合併症を起こす。膵臓から分泌されるインスリンの作用不足が原因であるが,糖尿病を早期発見,治療し,血糖値をコントロールすれば,それほど恐くはない。本書では,糖尿病を引き起こした原因であるストレスや食習慣などを振り返り,それまでの生活スタイルを是正することがアドバイスされている。
 そのひとつの治療法として,食事療法が挙げられている。お弁当の中身になるレシピが120も紹介され,バラエティに富んだ内容なので,十分に活用したい。また,食品の分類や調味料の計算方法なども示され,料理初心者にも,配慮の行き届いた内容である。巻末には,糖分を減らし素材の甘味を生かすデザート作りも紹介されている。上手に美味しく治療食である『健康食』を作るノウハウが満載の1冊である。
(C) ブッククレビュー社 2000

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食にまつわるさまざまな知識,情報を紹介し,日本人が食を見直し,「粗食」に向かうことを願う

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 日本人の食事が欧米化し美食傾向にある一方で,ガンや動脈硬化などの病気が増加している。本書は,食にまつわるさまざまな情報や知識を紹介しながら,「粗食」が飽食という危険を脱する方法だ,と述べている。
 編者である高橋華王氏は,低カロリーでしかも栄養価に富み,世界中が注目する日本食,そのルーツである質素な「武士食」について明らかにする。また,季節感が薄れた野菜に焦点を当て,旬のものを食べることの素晴らしさを説いた「『生命力』のあるものなら粗食でもよい」と説く。一方で永遠の命を手に入れたいがために,飽食を繰り返しながら水銀を食べた秦の始皇帝を描いた「永遠の命を『食』で得ることは不可能」など,食べ物に関する雑学的知識や情報が紹介されている。木を食べる木食(もくじき)や減食,断食により頭脳が明晰になったり,食べ物の神様を祭った神社をたどる,実体験に基づいたエピソードも豊富に盛り込まれている。最後に,20年前パリ留学中にオランダ人女性を殺害,食肉した佐川一政氏が「人肉事件」の真相を語っている。
(C) ブッククレビュー社 2000

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紙の本イギリス集合住宅の20世紀

2000/12/28 12:17

ニュータウン,高層住宅,インナーシティ再生など,20世紀イギリスの集合住宅の歴史を振り返る

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 イギリスでエベネザー・ハワードにより「田園都市」理論が紹介され約100年,人間がより豊かな生活を送るために,住宅政策および都市計画が立案されてきた。
 本書は,イギリスで1960年代に生じた都市内部の荒廃であるインナーシティ問題や住宅高層化に伴なう問題などを,地方自治体などがどのように解消してきたか,実際の集合住宅プロジェクトを事例に,明らかにしている。
 原著者は,スラム改善ハウジング・アクション第1号で成功を収めたイギリス集合住宅の権威,イアン・カーフン教授。日本語版はガイドブックで,訪英の際,本書を携帯できるよう掲載しているプロジェクト事例数は120,と半減されているが,公共手段で住宅を訪ねられること,日本の集合住宅と関連がある,などの基準で原著者により選ばれ,信頼がおける。イングランド,ウェールズ,スコットランド,北アイルランドに分け,集合住宅の所在地,設計者名,最寄駅などを掲載。巻末には「見学ナビゲーションと検索」として1980年代以降のイギリス集合住宅のトレンドを解説。ガイドブックとしてだけではなく,都市計画を学び始めた初心者の入門書としても最適である。
(C) ブッククレビュー社 2000

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紙の本日本のバイリンガル教育

2000/12/28 12:15

複数の言語を母語としながらも,維持,伸張することが困難な子どもたちの言語環境,教育を考察する

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 子どもたちは,豊かな言語環境の中では言語を習得できるが,環境が閉じられ,積極的な関わりがないと言語能力を失う。また,母語との接触が制限されると言語取得ができない。本書は,アイヌ民族,在日朝鮮人,帰国子女,中国からの引き揚げ者,インドシナ難民,外国労働者の子どもたちの言語環境を,教育を通して,再び豊かなものにできないかということを考察している。
 第一章は,単一言語・民族の教育を強制してきた歴史を踏まえ,多民族,多言語社会として歴史の長いアメリカを例に,日本のバイリンガル教育のあり方を探る。第ニ章は,アイヌ語学習運動の動きを,第三章は,在日朝鮮人の言語教育,第四章は,新しい外国人・ニューカマーの子どもたちの教育を考察する。第五章は,地域における第二言語としての日本語教育を概観。第六章は沖縄アメラジアンの教育権保障運動を紹介し,第七章「『母語教育』実施への模索」では,コンピュータによる母語教育の実験,検証をする。マイノリティの子どもたちへの言語教育に一石を投じる1冊と言える。
(C) ブッククレビュー社 2000

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環境保護運動の真の狙いは,有色人種国家の経済と人口の成長を阻むことである,という主張を展開

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 世界中で環境保護の必要性が叫ばれているが,1970年代以降,グリンピースや世界自然保護基金(WWF)など,巨大環境保護団体が成功を収めている。本書では,彼らが環境保護を執拗に訴える,その真の狙いを,論理的に展開している。絶滅の危機にないアフリカ象,タイマイ,サケ,マス,クロマグロなどの動物保護運動の他,環境保護により犠牲になった民族,アザラシ猟で知られたカナダのイヌイット人,アメリカ領プリビロフ諸島のオットセイの民,アリュート人を取り上げている。
 イヌイット人は食肉と毛皮用にアザラシを捕獲していたが,グリンピースや動物愛護団体の国際動物福祉基金によって,「殺し方が残虐だから」という理由で,「アザラシ猟反対キャンペーン」が展開され,アザラシ猟が禁止された。その結果,増加したアザラシにより,アザラシの好物,タラが急減し,カナダ政府は1992年,タラ漁禁止に踏み切った。そして,伝統的なアザラシ猟を失い,生活困窮者が現れたイヌイット社会の崩壊についても,言及されている。その「アザラシ猟反対キャンペーン」の広告がプロによって演出され,実際は残虐な方法でアザラシが捕殺されていないこと,またアザラシ猟は長期にわたる資源調査に基づき行なわれていたので,絶滅にひんすることはありえないことなどが述べられている。動物保護団体とて,科学的なデータや調査を知っていたはずなのに,なぜ,キャンペーンが行われたのか。
 過激で独善的な自然,環境,動物保護運動—環境帝国主義という考え方,そして根底に,欧米の支配階級で,アメリカ東部のエスタブリッシュメントと,1971年「成長の限界」を刊行したシンクタンク,ローマクラブの存在があるからだと著者は述べる。エスタブリッシュメントもローマクラブも,有色人国家経済のゼロ成長を促す戦略を持っている。それゆえに,環境保護団体は絶滅の危機に陥っていない動物を保護し,時には過激でショック療法的な手法で活動をする。それらは,虚像であり,レトリックであることを知らなくてはならないと著者は指摘する。記者,そして水産ジャーナリストとしての経験と客観的な事実から,著者は主張する。
(C) ブッククレビュー社 2000

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インターネットの基本的な思想や概念などを解説。インターネット運用の最新技術情報も提供

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 コンピューターが普及し,インターネットを使うユーザや接続数の増加に伴い,近年インターネットが急激に発展してきた。従来は,コンピューター科学分野に限られていたインターネットが,行政や電子商取引,医療などにまで広がり,社会機能の基盤にもなってきている。また,電子メールにより,電話に次ぐコミュニケーション手段となっている。
 社会基盤であるインターネットは,継続的に,安定して稼動しなくてはならず,それに答えられるようにインターネットが管理,運用されることが重要課題である。本書は,インターネットの研究を行い,安定したインターネット環境を実験,検証するWIDEプロジェクトが編集している。インターネットオペレーションに携わる人に,専門的な知識や情報体系を解説し,日々の運用,実践で役立つ1冊である。
 本書は,0章「インターネットの発展のために」から8章の「アドバンストテクノロジ」により,構成される。0章では,1989年1月,インターネットプロトコル(IP)データプログラムがネットワーク間相互接続ではじめて太平洋を超えた話から,インターネットがどのように発展してきたかが,明らかにされている。そして,社会的,法務的な面なども配慮して,インターネットの技術は,発展,活用されねばならない,と提言されている。
  例えば,問題になっているドメイン名やプライバシー,著作権問題に関しても,オペレーションをする上で視野に入れ,運用せねばならないと,述べている。1章「ネットワークアーキテクチャの基本概念」では,インターネットの構造,アーキテクチャの中心的な役割を担うインターネットプロトコル(IP)を中心に,IPがどのように世界のデータ通信を支えているかを紹介している。セキュリティ面からも,IPをいかに管理するべきか,解説されている。
  2章「通信技術」では,インターネットで使われる幅広い通信技術について説明され,ローカルエリアネットワーク(LAN)と広域ネットワーク(WAN)で使われる通信技術の違いも明らかにされている。3章では,LANで使われるルータ,スイッチ,ハブなど通信機器について述べられ,4章「インターネット経路制御」では,データグラムがどのような経路で,搬送されるのかを説明している。5章「ネットワーク管理」では,ネットワークサービス提供のためのインフラ管理や,各種サービス管理方法についてのポイントを示し,トラフィック管理やリスク管理技術も明確にされ,オペレーションする人にとっては,重要な章とも言える。
  6章「サーバの管理」では,インターネットのサーバの管理方法,7章「ネットワークの構築と運用」では,インターネット接続を提供するサービスとしての「ネットワーク」について述べている。SOHO(Small Office and Home Office)環境でのネットワーク運用技術の重要ポイントも示されている。8章は,インターネットの展望を踏まえて,より快適なインターネット環境を提供するための技術を提案している。
(C) ブッククレビュー社 2000

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紙の本森鷗外の都市論とその時代

2000/07/22 06:16

都市論の啓蒙者森鴎外。スラム改良・都市計画論,建築衛生・建築規制論,清掃・下水道論など知られざる一面を

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" 文豪で軍医(公衆衛生専門)の鴎外は都市論の啓蒙者でもあったが,
あまり知られていない。
当時、スラムが大火や伝染病の温床と考えられ,貧富分離論が台頭。一方、鴎外は低所得者層への住宅供給が重要課題であると主張した。建築衛生については,東京市建築条例調査委員会委員(1889〜1894年)を務めた鴎外がドイツ公衆衛生協会の会議などを元に「屋制新議」「衛生事項草案」を唱え,西洋造りの住宅及び公衆衛生関連の必要性を訴えた。しかし,鴎外が衛生事項草案で訴えたゾーニングが建築条例には入らず,現代の都市問題—スプロール現象にもつながっている。また,「衛生新篇」ではヨーロッパの都市計画を下敷きにし,下水道からハワードの田園都市論まで多角的に論じている。
ただ,日本の都市計画法の胎動期には鴎外は既に晩年を迎えており,実績は残されていない。しかし,「もしも」かかわりがあったのならば,ヨーロッパの発展した公衆衛生の理念が組み込まれ,鴎外の先駆性が計画に貢献しただろう。
本書は、都市計画を学際的に議論される場が必要であると訴える一冊。
"
(C) ブックレビュー社 2000

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紙の本切手と絵でみる医学の歴史

2000/07/22 06:16

医学者は各国の切手に使われている。また絵にも同じく,多く登場。切手と絵を通して,近代医学の発展を解説

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 切手には歴史上医学に多大なる貢献をした医者が多数用いられている。
 1章「切手と絵で見る医学の歴史」ではノーベル賞で知られるノーベル,病原菌や狂犬病,ワクチンの研究で有名なパスツール,放射線のレントゲンなどを中心に近代医学の発展を探る。
 糖尿病研究に貢献したベルナール,ミンコフスキー。20世紀にインスリンを抽出したバンティングとベスト。赤十字創立者,アンリ・デュナン。14世紀に猛威をふるったペストの象徴,ペスト塔。ペスト治療に貢献した北里柴三郎とベーリング両者,ペスト・ワクチンを開発したハフキンなどを切手を通して解説。
 2章ではその他の歴史上医学に貢献した人物(日本からは野口英世も含む,アルファベットAからZまで)写真切手が多数集められた。3章では「国連関連事項と医学」に関する切手を紹介。
 4章では国際的な医療施設,機関を記念して作られた切手などを含む「医療機関・会議と公衆衛生」について解説。5章では「疾病の診断・治療・予防」関連の切手を紹介。切手から近代医学の発展が垣間見られる一冊。

(C) ブックレビュー社 2000

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住まいとまちづくりの現状と問題点,解決策を提言。建築の専門家・技術者のあるべき姿についても論じる

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 核家族化など家族形態や高齢者増加による生活様式の変化が顕著になり,住まいのあり方も変化,発展が求められる。住宅のノーマライゼーションが進み,シックハウス症候群,安全性やホームレスの住宅問題への改善策が不可欠だと提言する。
 一方,まちづくりは人々が生活環境を守り,住みやすい生活空間を求めて立ち上がった運動から誕生した。「暮らし」を重視する点で行政主導の「都市計画制度」を変化させる役割も担う「住民主動のまちづくり」。具体例として埼玉県上尾市の古いまちのよさを生かした改善型まちづくりや京都市春日学区,小学校区を核とするノーマライゼーションのまちづくりが挙げられる。
 最後に,建築家,技術者のまちづくりにおける矛盾と限界を述べた上で,使い手の立場にたった建築やまちづくりを進めている建築運動団体「新建築家技術集団」について触れる。今後はニーズの多様性にあわせ,職能も分担,分化することが必要だという。そして住みよいまちづくりという理念に専門家・技術者が連帯することが重要であると解説する。
(C) ブックレビュー社 2000

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紙の本獅子身中のサナダ虫

2000/07/10 09:17

「寄生虫博士」がサナダ虫を自らの体内で飼育し研究。一方で飽食ブームに潜み悪さをする寄生虫を徹底分析

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 「寄生虫博士」と呼ばれる著者が今回はサナダ虫に挑む。ヒトと寄生虫の進化と共生の中で,ヒトは寄生虫を排除せず,寄生虫はヒトの免疫系を刺激してアレルギー反応を起こさないようにしていた。寄生虫も立派に体内で仕事をしていたが,近年の超清潔志向で無害な寄生虫まで除去され,「免疫機構が低下」し,アトピーやアレルギー病で苦しむようになった経緯を分かりやすく解説。
 また,自らサナダ虫を「妊娠」(体内で飼育)し,「キヨミちゃん」「ヒロミちゃん」と名づけ,1年ほどの成長ぶりを紹介。本書では「獅子身中(恩を仇で返す)」の寄生虫という従来の考え方を覆し,「身体内で余分な栄養をとり,健康にし,アレルギー反応も抑える素晴らしい生物」という説にしようと寄生虫の効用が語られる。
 その一方で,昨今の「ゲテモノ食い・美食ブーム」の裏には寄生虫が仕業の「怖い病気」もあることを覚えておくべきだと著者は述べる。「超清潔志向」が進む傍ら「ゲテモノ食い」が横行し,日本人のバランスの悪さが見られるという。飽食の影に潜み病気の元になる寄生虫についても合わせて解説。
(C) ブックレビュー社 2000

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