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  3. かつきさんのレビュー一覧

かつきさんのレビュー一覧

投稿者:かつき

819 件中 31 件~ 45 件を表示

紙の本親鸞 激動篇上

2012/01/14 17:00

親鸞の思考、苦悩、人間的情をエンタメとして描く

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

親鸞と聞いて難しい仏教の話と思ったが
エンターテインメントとして描かれ、二日間で一気呵成に読んだ。

流罪となった親鸞の前に、才も力もある人々が現れ、躍動する。
外道院金剛、彦山房、六角数馬、香原崎浄寛、宇都宮頼綱、
早耳の長次、鉄杖など、印象深い。
前作からの登場人物も絶妙な間で登場する。

越後や常陸の人びとと触れ合うなかで
親鸞は因果応報、念仏の意義、死後の世界、身分の平等などを考え
人々に諭していく。時にははぐらかされるかのように話が逸れ
不完全燃焼となるが、小説は一貫して「念仏とは、救済とは」
といったシンプルな問いを問いかける。

物語が進むにつれ、仏教的疑問が人生に深く交わっていく。
この小説では、答えを知ることではなく
問うことに意味があるのだろう。
親鸞の思考、苦悩、人間的情をたどりながら
中世の日本人が仏教になじむ姿を描く。

最後には念仏に出会わなかった人々さえ救済し
親鸞の度量の広さに惹かれた。

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繰り返される食の大切さ、日々の大切さ

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

森のイスキアの佐藤初女さん。
内容は『初女さんのお料理』とほぼ同じ。

ただ構成がすっきりとして
短い章と文章にまとめているので
ちょこちょこ読むのに最適。

日本食が世界で見直されているけれど
その繊細な味はていねいな下ごしらえから
生まれてくるものが多い。

だから「めんどうくさい」と思わず
姿勢をただす。

初女さんも日々、そう思うことがあるのだな~と
思うとホッとする。

楽をすることで失うことが多い。
というのは実感。

また料理をしながらおしゃべりすることがない
という初女さん。

食材と対話しながら、意識を料理に向ける。

ほんと、見直すことが多いですね、初女さんの本は。
同じことを何度も読んでいるはずなのに。

それから最期に食べたいのは、いつものご飯。
というのもとても共感した。

今まではイタリアン? フレンチ? 中華?
なんて思っていたけれど、
おかゆとお味噌汁と小豆かぼちゃ、ねぎ味噌、
ほうれん草のおひたし。
人生の最後の食事はこんな感じがいいですね。

大好きな花豆の含め煮のつくり方が載っていたので
挑戦してみよう。
花豆は白と紫があるけれど、わたしは白が好き。

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紙の本ヘルシーエイジング

2012/01/03 16:50

アンチ・アンチエイジング

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「老化を止めるなんてムリ!」という
アンチ・アンチエイジングを唱える。

第1部の「ヘルシーエイジングの科学と哲学」は
科学の部分はさっぱり理解できませんが
哲学(思想)の部分は共感することしきり。

例えば、整形にしても、それによって気分がよくなり
人間関係が向上するのならよいとしています。
しかし、その底にある本当の動機、欲望を確認し
「老化が止められる」と思うことこそ間違いであり
多くの利益優先企業の餌食になると注意を促しています。

ヘルシーエイジングとは「健康な加齢」。
心身ともに健康に老いるための
第2部「潔く優雅に老いるには」では
身体、精神、霊性について細かくアドバイスしています。

老いるのは自然なことだからといって
何もしないというのではありません。

サプリメント、抗炎症ダイエット、運動、休息と睡眠、
タッチとセックス、ストレス、思考・感情・態度、
記憶、普遍の本質、遺産など
生活と人生に密着したアドバイスです。

サプリメントなんてけっこう抵抗がありますね。
食品でとれればいいのでは、と思うのですが
足りないものを補うのは必要なのかな。

霊性のなかでも「普遍の本質」では
自然と体、心の繋がりを教えてくれます。

スピリチュアルなものって難しい。
言葉にするとちょっとおかしい人に思われてしまう。
でも、やっぱり第六感とか共鳴とかってあると思う。
それを大事にしていきたい。

年齢を重ねることにあまりとらわれず
日々を潔く生きたい人にはおススメの一冊。

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事故で亡くなったばんちゃんを巡る物語

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

朝比奈あすかを読むのはデビュー作以来5年ぶりだったが
とてもうまくなっていてびっくりした。
これからは追っていきたい作家の一人になった。

2編の中編小説を収録。

「BANG!BANG!BANG!」は
クラスメイトで親友の事故をきっかけに
学校でしゃべるのをやめた三沢が
クラスの裏掲示板での評価や書き込みを気にしながら
過ごす日常を描く。

勉強もスポーツも処世術も人間関係も
うまくこなす三沢と、太っていて内気で、
場の雰囲気に溶け込めないばんちゃん。
わかりやすいクラスの立ち位置と
幼馴染の二人の関係も微妙でうまい。

三沢は自分を客観的に見られ
他者からの視点を感じられる繊細さを持っている。

だから、最初は本当に傷ついていたのだが
その傷を見ないふりを始め、
ポーズでしかなくなってしまう。
自分でも半分わかりかけているのに
それがやめられない三沢を描くのがうまい。

それに輪をかけて、裏掲示板の存在の恐ろしさ。
こんなものが自分の10代になくてよかったと心底思う。
今の子は大変だ。

物語が進むにつれ次第に浮かぶ真実が切なく、
まぶしく感じられる。

もう一遍の「トン骨とジュリアン」は
その10年後、ホステスの桃花の話。

全くイケテないお客シモバヤシとのことや
理解があり優しい愛人の多沼などのこと、
後輩ホステスが教えてくれた
ホステスの評価掲示板など
ここでもまた、ネットの下品な面が
日常生活に関わってくる。

桃花は自分の心に「ジュリアン」と名付け
大切に守っている。

ややイタイ人なのかと思うと、それが
事故で亡くなったクラスメイトに行きつく。

ネタバレになるので詳しくは書けないが
単純な相対として浮かび上がらせるのではなく
話の流れから自然に知らせる。
シモバヤシがあっけなく掲示板を消してしまうのも
効いている。

いやあ、ほんと、うまいうまい。

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顧客第一主義の徹底から生まれる社員の団結力、モチベーションの高さ

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「人を大切にする会社」として日本の中小企業を中心に
紹介するシリーズ3冊目。
今回は7社をとりあげています。

高齢者のための靴を製造している徳武産業株式会社(香川)
サービス重視の中央タクシー株式会社(長野)
MEBOで親会社から独立した株式会社日本レーザー(東京)
精神障害者を雇用する株式会社ラグーナ出版(鹿児島)
障害者雇用に力を注ぐはんこ屋さん株式会社大谷(新潟)
おたすけ隊で有名な島根電工株式会社(島根)
東日本大震災でも人への尊厳を尊重した株式会社清月記(宮城)

まず社員を大事にし、お客様を大事にする会社として
ここまで徹底的にできることに感心します。

時には業界の常識を破り
足りないところを補い
人のために働けるところがすごい。

そんな中で出会うのが、社会的弱者。
リューマチと皮膚病で中二から靴をはけなくなった
28歳の青年に靴を作ってあげたり、
週に6時間程度しか働けない精神障害者を雇用したり
一日の葬儀のキャパが7件なのに
震災の時は最高52件を請け負ったり。

どれだけ大変でも、「ノー」と言わない。
そこまで社員のモチベーションを高め
結束力を生み出すまでの継続力に頭が下がります。

何度でも読み返したい、いい本です。

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紙の本ぬいぐるみ団オドキンズ

2011/12/21 09:31

クーンツの児童書!

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

クーンツが児童書を書いていた!

ぬいぐるみに命を宿すことができる魔法の手を持つ職人
ボドキンズさんが亡くなり、
その後継者として選ばれたシャノンさんに知らせるため、
テディ・ベアのエイモス、ゾウのバール、
うさぎのスキッピイ、犬のバタースコッチ、
猫のパッチ、長老のギボンズが嵐の街に駆け出す。
彼らはオドキンズと名乗る、ある使命を帯びた特別なぬいぐるみ。

しかし悪いおもちゃたち――操り人形やロボット、
びっくり箱、ハチ――と
凶悪な心を持ちボドキンズさんの後釜を狙うニック・ジャッグ、
ボドキンズさんの甥で遺産相続をした金儲け主義のヴィクターもまた、
オドキンズを追いかける。

悪い者たちの企みや追跡の怖さはさすがクーンツ。
うさぎのしっぽをちょん切るんだよ~。

さらに格闘の末、ぬいぐるみはボロボロになっていくが
ケロッとしているのがちょっとおかしい。
ぬいぐるみだから痛くないのだ。
でも、心を持つ彼らは悲しんだり、喜んだりする。

それにエイモスの本当の気持ちがわかって
他者を傷つける痛さも知る。

描写もすばらしく、絵がすぐに浮かんで
子どもは大喜びだろうなあ、この本。

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紙の本吉田キグルマレナイト☆

2011/12/19 19:07

着ぐるみ劇団の謎

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

着ぐるみ劇団「鞍馬からかさ一座」のアルバイト団員水野が
着ると手足を勝手に動かしてくれる不思議な着ぐるみに出会い
テーマパークのステージを盛り上げます。

着ぐるみ劇団という一度は誰もが見たことがある舞台ですが
その存在はあまり知られていません。

アクション劇団での失敗から新しい劇団への移行、
老人が目立つ鞍馬からかさ一座の歴史をたどり
自然にこの業界の奥深さを知ることができました。
とても新鮮でした。

また、その舞台のおもしろさ、エンターテインメントの醍醐味を
味わせてくれます。「孫悟空」の舞台は見てみたくなりました。

そこに集う人々の個性的なキャラクターがまたユニーク。
老人となってもなお衰えない体力には脱帽。
キャラと着ぐるみがダブり、
それが「選ばれし者」という発想への展開もおもしろい。
こんな生き方もあり、と納得してしまいます。。

しかしもったいないのは、テーマパークのキャラクターコンペの
結果が曖昧になっていること。
アクションやお金をかけた興業、広告とのタイアップにも
不思議な力を持つ着ぐるみが勝つまで描いてほしかった。

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紙の本夜中に犬に起こった奇妙な事件

2011/12/13 17:31

クリストファーの頭を一回通過して語られる殺犬事件

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

マーク・ハッドンは児童書の作家ですが
本書は大人が読んでもおもしろい。

自閉症のなかのアスペルガー症候群のクリストファーが
近所の犬が殺された事件をきっかけに
養護学校の先生に本を書くのを勧められ
起きたことや気持ちを正直に書き表すスタイルがとられています。

事件はクリストファーの頭の中を一回通っているので
それが少し普通の人とは認識が違ってきます。

彼が苦手なこと――知らない人としゃべること、
体を触られること――、苦手なことを避けるために
彼がとる行動。
はじめはちょっと不可解。

でも、アスペルガー症候群の言動が明らかになるにつれ
彼を理解しようとする心がこちらに湧きあがってきます。

彼は数学に天才的な才能があるのですが、
章立ての数字も素数を採用。ユニークです。

彼が書き記す数式はひとつも理解できません。

確かに言動を見れば子どもっぽく、
社会性がないのですが
それと頭の良さは全く別。

そんな彼が一人でロンドンに住む母親に会いに行く
冒険はこちらがドキドキします。

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紙の本おまえさん 上

2011/12/12 16:54

二つの殺人を軸に小さな事件が頻発。派手な捕物も読みどころ。

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

『ぼんくら』『日暮し』に続く平四郎シリーズ。

南辻橋のたもとで辻斬りにあった貧相な男。
寝ている間に斬られた生薬屋瓶屋の主人新兵衛。
一見、何の繋がりもないこのふたつの殺人事件が繋がる。

その一方、岡引の親分政五郎の養子で、記憶力抜群のおでこの
生みの親のおきえが、裕福な空樽問屋の女将になっていたり、
八百屋の嫁を人質に騒動を起こす男がいたり。
細かく事件が起こる。

瓶屋には後添えの美しい後家、なさぬ仲のやはり美しい娘に
美しい女差配人と、波乱のありそうな遺族がいる。

さらに、頭は切れ、人柄は爽やかで好青年なのに
見た目で9割損している同心・間島信之輔が登場し
捕物の動きがいつになく派手。

後半には弓之助の兄で、河合屋の三男淳三郎が登場。
遊びも仕事もそつなくこなす、飄々とした
(でも器用貧乏っぽい)キャラ。

いつもは連作短編を重ねて長編で締めくくるが
今回は長編に連作短編4編で
事件や人びとの心のうちを収める。

収めるところに収まるのが人間というものなのか。
美しい人は美しく、しかし心の歪んだ人は歪んだように
その道は続いていく。

いや、その歪みさえ、ほんのわずかな人との出会いの順番にも
よるのかもしれない。

物語を楽しませてくれるのと同時に
人の行き交いに奇妙な連鎖を見た。

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紙の本マスカレード・ホテル

2011/12/07 17:35

ホテルのお仕事、ルールブック、そして殺人

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

3件の連続殺人事件は、場所も被害者も凶器もバラバラながら
残された数字から、次の舞台は東京の一流ホテルが浮かび上がります。

そのホテルの従業員として潜入した警視庁の刑事新田と
彼の教育係をまかされる、フロントクラーク係の山岸尚美。
二人のクロスカッティングで、ホテルの内部、仕事を含めて
殺人事件を追っていきます。

まず、視点がいい。
尚美と新田はホテルの玄関口ともいえるフロントにいて
常にロビーを見渡し、お客様を迎え見送ります。
この視点はどっしりとホテルの基点となっています。
殺人事件を阻止しようとする新田と
ホテルを守りたい尚美の心情を視線に表現しています。

ホテルの奇妙なお客様への対応を描きながら
犯人としての容疑をも考えさせられ
一つひとつのエピソードが多重化していくのもいい。

さらにホテルにとっての安全と
警察の目的が相反するのも小説を盛り上げます。

今年だけではなく、近年の東野圭吾では最高傑作。

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紙の本アゲイン

2011/11/26 17:03

若手ピン芸人の奮闘

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

大阪の若手ピン芸人の奮闘を描く快作。
戸田雄貴は、漫才師の父親の影響で芸人になり
事務所の舞台ではそこそこウケるものの、
ブレイクには程遠い。

同期の芸人たちが少しずつ売れ始め
売れない芸人とつるんでいることにも
ジレンマを感じています。

そんな折、再婚した母親が、夫の海外転勤のため、
半分血のつながった小学生の妹・楓と同居することになり
ぎこちない生活が始まります。

冒頭はオーソドックな始まりで
惹かれるものもないのですが
おとんのエピソード、学校になじめない優等生の楓、
明るいキャバ嬢で幼馴染の沙紀の壊れた結婚など
だんだんとおもしろくなってきます。

コミカルなテンポにホロリとさせられるシーンを挿入し
うまく組み立てています。
ハートフル小説としては王道ですが、うまい。

そこへ、おとんの弟分で、今はカリスマ芸人になっている
保坂さんが、芸人を主役にした映画を撮ることになり
そのオーディションが持ち込まれます。
スターへの階段を一気に駆け上がるチャンスに
大阪芸人たちはヒートアップ。

同期の芸人が「辞める」というのを引きとめるのは
自分が辞めるのを引きとめているのと同じ、など
芸人ならではの視点が活きていて、なおかつ、
普遍性を持った言葉の数々が散りばめられています。

著者は大阪の放送作家だそうですので
芸人の世界には詳しいのでしょうけれど
それでもやはりおもしろい。

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紙の本本当に力がつく中国語の学び方

2011/11/26 09:49

初心者のうちに読みたい勉強法

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

中国語初心者から中級者向けの中国語勉強法。
中国語のしくみや発音、ピンインなど基礎知識から
独学、学校へ行くなど勉強の場所、
どうやって学ぶかなど。

挨拶や数字、十二支、ことわざといったコラムがおもしろい。
授業の余談で話されていることなのでしょう。

特に異文化体験談の、初めて訪れた北京で
「中華人民共和国」という看板に
その音を発している、というのに共感しました。
ほんと、あれは迫力がある。

漢字を見て、ピンインや音が自然と
頭に流れるようになると
中国語はおもしろくなりますね。

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中国語を楽しく勉強する方法

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

大きく分けて、語学を学ぶポイントと中国語の勉強のポイントの
2分野について書かれています。

語学を学ぶポイントとしては
勉強はいつでもどこでもできるので、機会をとらえて勉強する。
はじめは日本人の先生を見つける。
語学学習の同好の士を見つける。
中国語をBGMのように聞く。
時には己を追い込み、お金をかける。
原書を読む。
1日10分ネイティブになったつもりで独り言を言う。
辞書は紙と電子それぞれを使い分ける。
日本語と比べてみる。
正しい文章をまねる。
マンダラメモで計画を立てる。
マイジョークを持つ=ネイティブと親しくなる。
インターネットや新しいツールを活用する。

中国語の勉強のポイントとしては
発音をまずマスター。
漢詩を中国語で朗読。
基本1000語を音で覚える。
なぞなぞやクイズで気分転換しながら中国語に慣れる。
漢字、単語、構文について、どのような構造か考える。
相性のいい結びつきを覚える。
逆引き発想を使う。
疑問文は整理して覚える。
中国語の語順を覚える。
類義語や固有名詞に関心を持つ。

これらを40のメソッドとして紹介。
相原茂先生のユーモアのセンスと好奇心に刺激されます。

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紙の本白馬に乗られた王子様

2011/11/21 17:27

21歳で「一生、恋ができなくなりました」と告げられた日には

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

21歳になっても「白馬に乗った王子様」を待ち続ける美月。
ある晩、夢のなかに現れた、いつもの王子様と白馬は
恐ろしいことを告げます。
「一生、恋ができなくなりました」

夢を見過ぎた美月は、現実でも白馬に乗った王子様が
現れるのを待つ、現実世界に適応できない女性になってしまい
一生、恋に落ちることはない。

美月にそんな夢を見させ続けた王子と白馬にも
夢の世界「イナミア」の神さまから罰が与えられ
二日間で、美月に恋をさせろとめちゃくちゃな命令が――。

マンガのような設定で、読者層が限られるものの
ボイルドエッグズ新人賞らしいコミカルな恋愛小説。
(著者は元漫画家)

王子様は、実は役者で、本名はアントワーヌ。
白馬はブランという名前。
美月とともに二日間の物語が始まります。

お見合いパーティーに出席したり
会社の接待で売り出し中のプロ野球選手に会ったり
新興IT企業のセレブ社長に会ったりと
テンポよく話は転がります。

展開は予定調和で、結果も想像がつき、
予想通りの終焉となるのですが
しかし、内容は楽しませてくれます。

白馬が人間並みに大活躍する荒唐無稽な
(携帯電話でさえ操る!)展開も
だんだん許せる気分になってしまいます。

コミカルな手法を持ち、筆力のある作家なので
次の作品にも期待します。

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紙の本なまづま

2011/11/20 16:26

狂気のラブストーリー

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

粘液を引きずりながら、酸味の強い、
吐き気を催す臭いを発散させ
青白い姿で街を徘徊するヌメリヒトモドキ。
3つの穴があるだけの姿から人間の姿に進化し、
しかも人間の記憶や感情を学習し
人間に近づいていきます。

そんなヌメリヒトモドキの研究者である「私」は
2年前に妻を亡くし、その喪失感から立ち直れません。
世間との唯一の窓口的存在だった彼女がいなくなり
人とのつきあいもほとんどなくなり
ただ会社と家を往復するだけの毎日を送っています。

ヌメリヒトモドキが、ある特定の人間の唾液や
髪の毛を摂取し続けると、その人間になることがわかり
「私」は妻に似たヌメリヒトモドキを作り始めます。

ホラーなのですが、話の主筋は語り手の妻への恋愛感情。
愛するが故に常識を逸脱します。

耐えがたい異臭と容易に落ちない粘液をものともせず
妻に似たヌメリヒトモドキと同棲するに至ります。
しかし、妻のクローン化は無理であり
不死のヌメリヒトモドキの存在が大きくなりすぎてしまう。

よくできた狂気のラブストーリーで
異常な妻への執着がしっかりと核となり
「私」の行動がリアルで説得力があります。

また「人に似た生物」というよくあるパターンも
ヌメリヒトモドキの設定がしっかりと組み立てられています。
カンナミ研究員や山崎さんといった脇役も
話の広がりをちょうどよく広げ、集結します。

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