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  3. かつきさんのレビュー一覧

かつきさんのレビュー一覧

投稿者:かつき

819 件中 1 件~ 15 件を表示

ナチュラル女子のかわいいヘアアレンジ

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ナチュラルヘアとは無造作ヘアとか
全くいじらなずそのまま……ということではないことを
この本から学んだ……

街で見かけるナチュラルヘアの女の子は
かわいいと思う。頑張っていて微笑ましい。

ひとつ結び、お団子ヘア、ゆるいウェーブヘアなど
基本のスタイルに、アレンジを加えたスタイルを2~3個紹介しています。
髪の長さ別のスタイルです。

ボブくらいの短い髪のアレンジもあります。
例えば、ただカチューシャをつけるだけじゃなくて
ヘアアイロンとスプレーでボリュームを出して
よりかわいく見せる。

写真も大きく、解説文もわかりやすい。
編み込みに裏編み込みがあるのを初めて知りました。

ナチュラルが好きな女の子って
実はこういう手をかけたナチュラルが苦手な人が多いと思う。
でも難しいスタイルは練習あるのみ!

アレンジは原宿、青山、表参道の人気美容室の
美容師さんのアイディア。
今風だと思うし、誰もが大人可愛いと思うスタイルが多い。

パーティーなどにも出られるアレンジもあります。

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紙の本ぶたぶたは見た

2012/05/27 11:23

ぶたぶたさんのスーパー家政夫ぶりを楽しむ

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

タイトルでわかるとおり、今回、ぶたぶたさんは
ハウスキーパー。漢字で書くと家政夫。

家事に仕事に忙しい主婦の苑子が
誰かに突き飛ばされてトラックに接触。
公津事故にあったことから
それまで苑子に頼り切っていた夫、大学生の息子、
中学生の娘は掃除洗濯料理に困り果ててしまいます。

そこで近所の人の勧めでぶたぶたさんを
ハウスキーパーに雇うことになります。

また、うちの父親が突き飛ばしたらしいと
謝りに来た沼口さんが現れ、
事故の目撃者でもあるぶたぶたさんも関わることに――。

定年退職した父親が、近所の図書館やスーパーで
女性にプライベートな質問をしつこくしていたことが
わかるのですが、その理由については口をつぐむ。

もちろん事故についても無言の怒りで
自分の殻に閉じこもってしまいます。

日常のミステリーとしてはインパクトに欠けるのですが
ぶたぶたさんのスーパーハウスキーパーぶりは健在。

「洗濯物を回収して、ベッドの布団を整えて、
掃除機とハンディモップをかけて、
物をまっすぐに並べただけ」
が「ざっと掃除する」ということ。

えっ。
ざっと掃除をするって四角い部屋を
丸く掃除機かけるだけでした!

レベルの違いを今回も感じたのでした……。

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紙の本ナミヤ雑貨店の奇蹟

2012/05/26 17:37

小さな町の小さな雑貨店の役割

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

子どもたちの素朴な疑問の手紙に答えるうちに
人生相談にまでのるようになった
ナミヤ雑貨店の店主浪矢雄治。

マジメな相談は手紙に書き、
夜、シャッターのポストに入れておくと
朝までに雄治が裏口の牛乳箱に入れておくという
ルールまで確立しました。

悩みを寄せる子どもや若者たちと雄治、
そしてその息子や孫たちまでを
ミステリータッチで描きます。

オリンピック出場と不治の病に冒された恋人との板挟みの女性。
ミュージシャンを夢みる若者。
不倫の末できた子どもを産むかどうか悩む独身女性。

そして雄治の息子、貴之は雄治から不思議な遺言を託され、
それは彼の孫の代まで引き継がれます。

さらに夜逃げする両親についていくかどうか悩む中学生。
家計のために水商売に専念するかどうか悩むOL。

これらの話が単純な連作短編やロンド形式ではなく
時空を超えて展開します。

少しずつ話が重なり合っていき
最初に出てくるコソ泥3人組の話にまで戻ってくるのですが
自由自在に、しかししっかりとしたプロットによって
小さな町の小さな雑貨店の大きな役割が見えてきます。

一夜限りのナミヤ雑貨店の悩み相談復活というのも
ロマンや郷愁を感じさせます。
今の時代にマッチした空気感。

因縁、天の配剤、神様からのプレゼント。
目には見えない、けれど温かな絆を血縁、地縁に感じます。

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紙の本Happy Box

2012/04/27 16:48

競作にふさわしい作品たち

7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ペンネームに「幸」の文字がつく作家の
「幸せ」をテーマにしたアンソロジー。
どれもそれぞれ読ませるし、それぞれの著者の味わいがでている。
競作にふさわしい作品が並んだ。

伊坂幸太郎の「Weather」。
女グセの悪い友人の結婚式に呼ばれた大友。
新婦は高校生の頃の元カノ。
その彼女から新郎の女関係について調査を依頼される。
大友は新郎の女友達及び彼女にヘンな話ができないため
天気のことについて異常に詳しくなってしまったというのが
おかしい。一般的な話題で話を逸らすという技。

山本幸久の「天使」。
77歳の女性掏摸師福子は、仕事先のショッピングモールで
親子の掏摸に出会う。どう見ても6歳くらいにしか見えない
9歳のタカシは姉とともに、父親に働かされていた。
福子を育てた一つ目金治とのエピソードがいいなあ。
じんわりと心に沁みる。
ラストは割り切れないが、子どもたちの幸せを願いたい。

中山智幸の「ふりだしにすすむ」。
「私はあなたの生まれ変わり」とおじいさんが
りりこの前に現れる。前世ではあるものの、
時系列的には同時代に存在するという。
幼い頃からのおまじないの呪文と老人の名字の一致する。
不思議な不思議な物語。

真梨幸子の「ハッピーエンドの掟」。
ホステスとして働く母と二人暮らしのアイコ。
昭和46年。愛子は11歳。
この時代、ママは6畳一間のアパートに
カラーテレビ、クーラー、熱帯魚の水槽を揃える。
カルピスはどんなに濃くして飲んでもいいし、
出前も取り放題。決して裕福ではないのに
モノがあると幸せだと感じる。そんな時代だった。
幸せってなんだろうなあ。
これだけでも深い意味を持つのに、もうひとつ仕掛けてくる。
やっぱり怖い、真梨幸子。

小路幸也の「幸せな死神」。
仕事でいいことがあり、一人祝杯をあげていたバーで
「私」は死神を召喚し、契約をしてしまい
姿が見えるようになってしまった。
人の死ぬ場面に立ちあうのが死神。
そんな死神の願いを「私」は叶えようと――。
切ないなあ。死神の幸せって。

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紙の本六月の輝き

2012/04/17 16:42

仲違いのなかから生まれる光

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

同じ日に生まれた、隣同士の女の子・美奈子と美耶。
病弱で大人しい美耶をかばう活発な美奈子。
お互いなくてはならない存在だった仲のいい二人が
美耶が美奈子の指を傷つけてしまう事件をきっかけに
修復しがたい仲違いをしてしまう。

その事件以来、病気やけがを治してしまう力を持つ美耶は
「神の子」と呼ばれるようになる。
飲んだくれでぐうたらな父親は
金儲けの元として働かせる。
青白い美耶を水死体と嫌う母親は嫌悪感をさらに
つのらせる。

心が行き交わなくなった二人の数年間を
美耶の母親、同級生の史恵、ヤクザ稼業のような高田、
難病の少年・平田、美奈子の母親と
周囲の人々の視点で、連作短編として紡ぐ。

一つひとつの話の完成度が高く、光り輝いている。
特殊な娘を持った母親の弱さ、
優等生の史恵のアイデンティティ確立、
難病の少年の心の澱と強さなど
繊細な心のひだを描いたり、
一方で過失で殺した男を路上に放置させ
警察のトラ箱で死亡させる話は
美耶の力を最大限に、絶妙に使って繰り広げる。

こんな密室殺人めいた事件、警察も困るだろうな。
笑いを禁じ得ない。

なによりも美耶と美奈子の小さなエピソードや
しぐさ、視線の行く先が細かく描かれ
少女の幼く、しかし真っ直ぐな思いを伝える。

静謐な光に満ちたラストシーンは
美耶の力の美しさを象徴している。
心が熱くなった。

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紙の本人生教習所

2012/04/16 17:19

国家や歴史など大きなものに巻き込まれても

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

小笠原諸島の父島・母島で開かれる人間再生セミナーに
参加した引きこもりの東大生・太郎、
フリーライターの由香、元ヤクザの柏木。

三者三様に社会から落ちこぼれてしまい
将来に希望を見出せないでいる。

元経団連会長が代表者を務めるこのセミナーは
適正合格者には就職斡旋を行うため
期待をかける者も多い。

小笠原の豊かな自然、独自の文化や歴史を学び
戦争の残骸や戦後の占領時代、その後を知る。
そして彼らは社会人としての基本的な能力、
生きる手段を学んでいく。

「人生教習所」とか「人間再生セミナー」の
内容としてはどうなのだろう? と思う。

でも小笠原の歴史を知らなかったのが
日本人として恥ずかしい。
欧米系日本人がいるなんて。
そして1968年のラインで家族や兄弟がバラバラに
なってしまったなんて。

国家や歴史など大きなものに飲み込まれながらも
日々、楽しくおおらかに生きるすべは
垣根涼介ならではの人生観。気持ちよく読める。

やや影が薄いけれど、由香が人と普通に
コミュニケーションをとれるようになり、
自分をオープンにできるようになったのが嬉しい。
エッチも好きな人とできるようになるといいね。

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やや浮世離れしているけれど備えておきたいお金の知識

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

世界の富豪とつきあいのあるファイナンシャルアドバイザーの
著者による、富豪ファミリーのマネー術。

ファミリーの教え、お金づかい、
お金以外の資産、メンタル、ファミリーとしての資産と
5つのパートに分かれています。

ファミリーの教えは抽象的なので
あまり役に立ちそうもありません。
お金づかいはすでに書かれている
「リッチな人たちは質素」と同じことを言っています。

ただし、子どもの教育、社会貢献、パーティーへの参加など
そこに人脈が生まれることを含めて
お金持ちたちの行動を読み説きます。

さらにメンタル面では、常にポジティブで
メンターが必要であり、自分を鍛えることに意義を見いだします。

特に「打ち克つ」タフネスよりも「踏みとどまる」タフネスには
考えさせられました。
すぐに撤退してしまうのは簡単ですが
そこで踏ん張る力が必要でしょう。

ファミリーの絆のためにファンドやコミュニティーの活用など
やや自分とは関係ないかな、と思いもしますが
将来、親の遺産問題を考えると
日ごろから兄弟とのコミュニケーション、
あるいは、いとことのコミュニケーションは大事だと思いました。

浮世離れした話が多いですが
人脈作り、子どもの教育、親の遺産問題などに
活用できると思います。

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紙の本誰かが足りない

2012/04/09 16:33

失ったものを取り戻したら、おいしいものを食べに行こう

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

駅前のロータリーにある小さな古いレストラン「ハライ」。
とてもおいしくて予約がとりにくく
行列が絶えないお店です。

そこに予約をする人たちの、6つの小さな物語を収録。
登場する人たちはそれぞれに
「喪失」を抱えているのに気づかず、
空疎な日常を送っています。

元彼女、幼馴染、死んだ夫、両親、叔父など
確かに大切ではあるけれど、
いないことに慣れてしまえば慣れてしまえる存在。

しかし、みんなどこかでなくしてしまった人たち。

それがふとしたきっかけで
自分には「誰かが足りない」と気づかされます。

そんな切ない不在をゆっくりと語りかける著者にのせられて
物語を読む幸せを久しぶりに味わいました。

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紙の本ハードラック

2012/03/23 16:52

転落の先に待ち構えるもの

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ネットカフェ難民に陥ってしまった若者・相沢仁は
ネットの闇掲示板で集った人々と強盗に入る。
軽井沢の豪邸で金を捜すうち、何者かに頭を殴られ昏倒。
気づけば屋敷は燃え、そばに落ちていた札束をつかみ
車で逃走。

このサイテーな人生に陥るまでは同情を禁じえない。
家庭環境や仕事にも恵まれず
人も会社も彼を裏切っていく。
容赦なく彼を不運と悪意が襲う。
ギリギリと胸がしめつけられる。

特に闇の仕事を仕切る人間は、ヤクザよりもある意味、怖い。
そんな仕事にまで手を出さざるを得ないのだろうか。
今ならそう思うけれど、読んでいる時は
リーダビリティに引っ張られて気付かない。
それは登場人物たちも同じだ。
いつの間にか人生の穴に嵌っている。

「人生をやり直すための一発逆転」を狙う彼の前に
現れたのは、やっぱり人生のどん底を歩いている4人。

仁と、仲間になった女性ラム、鈴木とで
真犯人をつきとめるサスペンスミステリー。

弱気な、けれどどこかでバクチ的な人生を選択してしまう
一般人の仁は、誰もが変わりうる存在。
転落の先は犯罪者。

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紙の本地の底のヤマ

2012/03/21 16:32

炭鉱の町で起こったこと、生きること

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

三井三池炭鉱の戦後史をなぞりながら
そこで働く人々、町の人々を
警官である猿渡鉄男を通して描く。
863ページ二段組みの超大作。

戦後、日本復興のエネルギー源として
あるいは戦前の負の遺産として
様々な大事故を起こし人々を苦しめる働き場として
あるいは貴重な収入源として、
炭鉱の担ってきた歴史をひしひしと感じる。

しかし、本書の大筋は炭鉱史ではなく
三池の警官鉄男が様々な事件を解決し
そこで触れ合う町の人々、
また小学生のころからの友人・白川、菅、
櫟園(いちぞの)を克明に活写する。

新人刑事として、数年後、若手のホープとして、
そして離婚、左遷と人生の山坂を越えながら
実は一本、父親の謎の死に迫る軸をとらえる。

二つの労働組合が反目する炭鉱の町で
鉄男の父親はどちらの組合人にも平等に接し
温情で持っていざこざを収めてきた。
若くして死し、その息子が警官になると
その生前の徳によって、鉄男は何度も助けられる。

そして彼自身の警官になった理由、
負っている何かが徐々に明らかになる。

この理由が今ひとつ納得しがたいものではあり
それが大きな不満であり
ラストの大きな謎の解決には驚きもしたし
この一家は何なんだろうと首をひねった。
父親がただのいい人だったというよりもいいけれど。

でも炭鉱事故でCO中毒となった気の毒な人々、
とりわけ江藤のおっちゃん、
そして流れ者のヒカっしゃんなど
歴史の表舞台にも出ず、主人公にもならない人々が忘れがたい。
彼らと接する鉄男の人生もまた、悪くないと思えてくる。

余談だが、出てくるバーの趣味がどれもいい。

また炭鉱、有明海、田舎の人々の蜜な繋がり、
幼馴染との絆。
社会的な問題点や人情物語をはらみ
一筋縄ではくくれない。
長編にしなくてはならない理由がよくわかる。

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人物力とは、さりげない日常の行動と言葉

3人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

人とのつきあいや仕事でふと表われる「人物力」。
誰からも尊敬される、例えば松下幸之助や
渋沢栄一といった「人物」に一歩でも近づきたいと、
そして近づくことができるのだと理解させてくれるのが本書。

そもそも<人物力>とは何かのポイントを12個。
そして<人物>の見分け方を街、初対面、職場、
つきあいといったシチュエーション別に解説。
<人物>になるキー、人物力養成8つのステップと
シンプルな構成です。

でも、深い。

特に<人物>になる5つのキーは
 ストローク
 快適ゾーン
 心理バリア
 レッテル
 エニアグラム

ストロークとは、いつも自分の投げかける言葉を
プラスにするために心をプラスに保つ。 
そのための時間や気分転換法を持つ。

といったことですが、これこそ人物力に表われると思いました。

わたしは人の好き嫌いが激しいのですが
それも心理バリアが強いんですね。
これは大きな課題です。

エニアグラムを上げているのは嬉しかった。
小宮さんもこのエニアグラムで人がどういうものであるかを
理解したとおっしゃっていますが
わたしもこのエニアグラムを知るまで
人ぞれぞれの価値観、生き方や快適さの違いに気づきませんでした。

エニアグラムを解説している鈴木秀子さんの『9つの性格』も
必読書だと思います。

人物力を上げるには、実は日常生活のちょっとした気遣いや
前向きな行動だったりします。
もちろん、謙虚な態度、決断力、責任感も大事。

自分なりの行動指針や目的をつくり
毎日、実行すれば人物力が上がるそうです。
さりげなく、スマートに気配りや小さな行動を大切に
できるようになりたいですね。

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紙の本今日もていねいに。

2012/03/05 16:57

ていねいに暮らすと、食事、仕事、人間関係もていねいになってくる

12人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「暮しの手帖」の編集長・松浦さんが
編集後記の最後にいつも「今日もていねいに。」と書かれる。
それが好き。

だからこの本も読んでみました。

日々の暮らしのなかで、
あるいは長い人生の生き方について
松浦さんが気をつけていること、
考えていること、実行していることなどが
短いエッセイで書かれています。

自然に背筋を伸ばして
ゆったりと暮らしている様子がうかがえます。

・一、二、三の三拍子で動く。
・今、自分が選べる食事のなかで最良の食事は何か?
・人とのつきあいも壊れた時がスタート
・ついでにちょっと……をしない
・三人以上、人が集まる所になるべく行かない。
・したいことよりやるべきこと
・自分のキャパシティを知っておく。

チェックしていたらキリがないくらい……。

でもこれくらいはマネしたいと思う。
特に三人以上集まる所に行かない、というのは
女子にとってハードルが高い。
女子はグループで行動するから。

でもそのメンバーを見渡してみて
本当に気が合う人、本当に好きな人、
本当につきあいたい人はたった一人なのかもしれない。

友だちとの関係を見直すにはいい方法だと思う。
別に他の人と縁を切れとは言わないけれど
つきあう形を変えてみるのもいいかも。

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紙の本クロス・ファイヤー

2012/03/05 16:53

柴田よしきの野球愛いっぱいのお仕事小説

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

NPB(日本プロ野球)に女子プロ選手が入団。
中継ぎとして活躍!

夢のような話でワクワクする。

左腕でアンダースローの楠田栞は
ライバルであり、女子プロ選手のなかでは
いちばん速い球を投げる早蕨麻由と励まし合いながら
プロ生活を送っている。

この二人の関係もさっぱりしていて気持ちいい。
喧嘩するのも甘えられるから。
でも自分が悪いことも、相手のことを受け止めてあげようと
思うのもいいなあ。

同期で、4つ下のキャッチャー康平とは
陰でつきあいながらも、微妙な関係。
彼は一軍に上がったことがなく、
このままではトレードされてしまう。

栞も女子選手という客寄せパンダ的な立場だからこそ
一軍入り、いやプロ入りできたようなもの。
常にレイオフと隣り合わせの厳しい世界。
お互いに恋愛している暇も、気持ちの余裕もない。

仕事か、恋かの選択。
自分の仕事の将来性。
本当にやりたいこととできること。
身につまされ、共感できる。

そんな迷いのなか、
栞には千載一遇のチャンスが巡ってくる。
メジャーでも活躍した雲野が臨時投手コーチとして就任し
栞の個人指導に当たる。

ここから話がさらに飛躍していく。

「NPB女子選手初の、先発投手」として育てる。

そんな夢みたいな目標に向かって
栞と雲野は特訓を始めるのですが
さすがに野球大好きな柴田よしき。
ここまでもプロ野球の世界を細かに描いているのだが
この特訓もリアルで、厳しい。

しかも、女性としてはコンプレックスとなる体格や素質が
プロ選手としては、今、いちばん輝いている麻由よりも
上だという。
足りないのは気持ちと練習。

クライマックスまで息もつかせず走る。
いや、投げ込む……かも。

栞の趣味のお菓子づくりや料理の腕前も
ストーリーの息抜きとして楽しめる。
これだけうまかったら、別の道も考えてしまうのも
普通の女の子だよね。

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他業種からやってきて基本をつかんでしまう才能と人の心を読む手腕

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

アップルコンピュータからマクドナルドのCEOに
迎えられてから7年。
その間の経営改革について
AERAビジネスセミナーでの2回の講演を再編集したもの。

外食産業の基本はQSC。これにVを加えたのが原田流。
 Quality(クオリティ・最高のおいしさ、安全性)
 Service(サービス・心温まるおもてなし、クイックサービス)
 Cleanliness(クリンリネス・快適な食事空間、清潔さ)
 Value(バリュー・総合的な価値ある食事体験)

この基本ができていないと
メニューの拡散や別の事業への着手といった
間違った方向へ行ってしまう。

ひとつがダメだから別のものへという発想はよくあります。
でも、それがダメだというのに深く納得。

さらに順調な時期に不採算店舗を閉め
その経費を賄ってしまい
次の事業へステップアップしていく。

人材育成やグローバル企業としての考え方、
価値ある商品力といった、シンプルでありながら
とても深く、大変なことを成し遂げています。

またお客さまの好みにしても、ヘルシーを求めながら
サラダ関連の商品はあまりうまくいかず
クォーターバーガーやメガマックが売れます。

この言うことと実際の行動の差をどれだけ把握できるか。
それも経営のポイントですね。

マクドナルドには行かないけれど
この本はとても参考になりました。

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紙の本こいわすれ

2012/02/22 11:17

お気楽麻之助なのに……

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

『まんまこと』『こいしり』の続編。
町名主の跡取り麻之助、同じく町名主の清十郎、
見習い同心の吉五郎。
幼馴染で親友で悪友の三人が町の騒動にぶつかり
探偵役の麻之助が解き明かします。

謎が三つも四つも重なって
さっぱりわからないのが愉快。

最初の謎はおいてけ堀。
おいてけ掘で行方不明になった小さな子。
そのおいてけ掘に清十郎は落とされる。
その周辺には金を盗む者が現れ
本当に「魚をおいてけ」と声が聞こえます。

また「御身の名は」では、麻之助に
見知らぬ女から相談事の文が届きます。
しかし、指定されたところに女は二度、現れません。
そんな折、懐妊して実家で静養していた麻之助の妻お寿ずが
婚家に戻る途中、具合が悪くなります。
一緒にいた幼馴染のお高の悩みを聞いていたとか。
格式高い武家の妻女となったお高の悩みとは――。
また同じ頃、町役人の預かる入用金が帳面と合いません。
町のために使う金なので、合わなければ大変です。

お高騒動が尾を引いて
お寿ずの身体はだんだん弱っていったのでしょうか。
こんなことになるとは思わなかった。

その他、三尸(さんし)の虫に教えられた
富くじの番号が当たる男の話もおかしい。
いえ、これは人の命があぶないので
笑い話ではないのですが……。

ふらふらしている麻之助という設定ですが
頼まれた相談事はきっちり解決。
けっこう真面目だと思うんだけど。
だから、このラストはきついなあ。

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