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ゆうさんのレビュー一覧

投稿者:ゆう

30 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本十二歳

2007/04/26 09:37

瑞々しい十二歳という齢

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

小学六年生の鈴木さえ・12歳。
大人への階段へ向かって、ゆっくりと歩いていく日々を瑞々しく描く。
友人との関係、将来のこと、今の自分など12歳の視線というものがリアルに、そしてクリアに描かれ、その時々の心情を思うと、忘れていた記憶を思い出すかのような新鮮な気持ちが蘇ってきた。
少しずつ芽生えていく生きる事への関心や、淡い恋心など、一歩一歩確実に歩き出していく姿は爽快そのもの。
この時期にありがちな不安や迷いもさりげなく描かれ、物語のアクセントとなっていた。
読後は、気持ちのよい静かな余韻に浸れた作品だった。

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片付けるのではなく、カエテミル

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ちょっとした位置や並べ方を変えるだけで、部屋のイメージがガラリと変わるアイデアを、before→after形式のイラストでわかり易く紹介したインテリアのアイデアBOOK。
いかに部屋を散らかさないか、見栄えよくインテリアを飾る事が出来るかを、それぞれのライフスタイルに併せて紹介されていて、部屋の雰囲気を掴むためのイラストも一目瞭然、ただ眺めているだけでも楽しめる本だった。
欲言えば、子供のいる家庭の参考例も紹介して欲しかったが、なるほどと思えるアイデアも多々あり、しかも簡単に出来ることが主で、気軽に模様替えが出来る気分になれた。
「行動の大きさに関わらず、家と向き合う気持ちこそ、なにより家を愛することだと思う」と綴る著者。
家に対する愛情が、生活そのものを愛する事となっているような作者の姿勢を、そのまま本にしたような一冊だった。

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紙の本虹色天気雨

2006/12/16 19:30

友達っていいな。

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

幼馴染の奈津の夫が失踪、その一人娘である美月を預かることになってしまった市子。そして、しっかりと支えてくれている友人達・・・。
気の置けない昔からの友人との交流の中で、過ぎていく日々をかみ締め、別れや出会いに翻弄されつつも、力強く生きていく人々の人間模様を描く。
一見してクールでドライな親友関係を思わせながらも、奈津の娘・美月を中心にして、円を描くような大人達の交友関係に、心のどこかでほっとさせられるものが感じられた。
共感できる人物が登場しなかったためか、深い感情移入には至らなかったが、出会いや別れを消化しながらも、前向きに生きている人たちに、心がほぐれるような感情が味わえた。
深い感動は得られなかったが、友達っていいな、とつくづく感じた作品だった。

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紙の本ドラママチ

2006/10/17 15:42

待つという時間

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

何かを「待って」いる30代後半の女性を主人公に、日常の一片をリアルに描いた八編。
たいした事件は起こらないのだが、ありふれた日常の些細な出来事により、黙っていれば見過ごしてしまうような微妙に揺れる女心がリアルに描かれていた。
「子供を待つ」「別れを待つ」など、何かを「待つ」という行為は、妥協や諦めを繰り返す時間のようにも思えた。
各編ごとに喫茶店が出てくるのだが、それぞれの女性が待っている時間と心境を具現化したものが、その喫茶店の様相であり、雰囲気であるようにも思えた。
手放しで面白かったとはいえないが、心にじわりと何かが滲むような、言いようのない余韻が残った。

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紙の本柔らかな頰

2006/10/13 10:19

ミステリーの粋を超えた問題作

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

招かれた別荘で、5歳の少女が行方不明となってしまった。
4年たったその後も、依然として行方がわからない娘を必死に探す母親の姿を、渾身の筆致により描く壮絶な長編ミステリー。
自らの不倫という後ろめたい事実を胸に秘め、消えてしまった娘を捜す母・・・。
どうあがいても裏返りようのない事実、自らの過ちを責めることも、何の意味も成さないそんな日々の中で、ただ待ち続ける娘への想いはいかばかりかと考えただけでも心が重くのしかかり、読めば読むほど深みに嵌っていった。
母親自身も18歳の時に家出、当時、その両親の胸のうちは想像できなかったであろうが、因果は巡り巡って、自らがその苦しみの中で、もがかなければならない状況に置かれ悟った。
子をなくした親の気持ちとは、経験してこそ本当の痛みが判るのではないかと、つくづく感じさせられた。
中盤あたりから、癌に冒され死と隣り合わせにいる元刑事の存在がクローズアップされ、本筋から離れていったような感じがしないでもなかったが、うまく終盤に繋げられていた。
ミステリーとして読めば、その曖昧な結末には物足りなさを感じるかもしれないが、それを超えた感情が全編に宿っていた。
結末を論じる作品ではない、と強く強く感じた。

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紙の本コールドゲーム

2007/01/31 09:15

「いじめ」という深い闇・・・そこから生み出されたものとは・・・

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

高校三年の光也。中学時代のクラスメイトが、次々と襲われた。犯人と思しき人物は、当時いじめられていた通称・トロ吉。
光也たちは、「北中防衛隊」を作り、トロ吉の行方を追う、ひと夏の青春ミステリー。
いじめる側といじめられる側の両方の心情が、作品全般に描かれていて、犯人探しというよりも、いじめというテーマの方が重く深く心の響き、印象に残った。
想像を絶するようないじめの数々や、教師まで加担していた背景、その時々のそれぞれ心情が、嫌というほどリアルに描かれ、いつの間にか、メディアでとり出たされている子供達の自殺と重ねて読んでいる自分がいた。
クラスメイトが次々と被害に遭う様子や、ラストへ繋がっていく過程には、少し物足りなさ感じたが、全ての真相が明らかになった時には、何とも辛い気持ちにでいっぱいになった。
「いじめ」という、何一つとして得るもののない行為。
その闇を改めて思い知らされた作品だった。

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紙の本最後の恋

2006/11/07 18:45

最後の恋、それは最高の恋!

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

タイトルの如く、「最後の恋」をテーマに、8人の女性作家が、さまざまな恋の形を瑞々しく描くアンソロジー。
「最後の」というふれこみが、それ以上のものはないという断定をしているようで、「最後」を「最高」と置き換えても成り立つような、そんな恋ばかりが散りばめられていた。
どんな場面、どんな関係であれ、「恋」として描かれている心理は、同じような形や感触をしていることに新鮮な感動を覚えた。
読後は、忘れていた心を思い出したような、そんな懐かしさやもどかしさ、切なさで胸がいっぱいになった。

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紙の本見えない誰かと

2007/02/02 09:23

小説の原点が見えてくるエッセイ集

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

教師であり、作家である著者の教師としてのエピソード、学校や生徒達への思いを綴った初めてのエッセイ集。
他の先生方とのふれあいや、生徒達とのやり取りが、正直に素直に綴られていて、読んでいてとても気持ちがよかった。
そして、教師として、真摯に生徒達と向き合う姿、そして生徒を愛する姿が、行間から溢れんばかりに伝わってきた。
瀬尾さんの飾り気のない優しい人柄がにじみ出ていて、数々の小説が生み出される原点である事が、しみじみと感じられた一冊だった。

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紙の本一瞬の風になれ 3 ドン

2007/01/12 19:32

風の心地よさを感じて

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

三年生へ進級した新二。よきライバル達に囲まれながら、集大成ともいえる高校総体出場を懸けて突き進む姿を、清々しく描く陸上青春小説三部作の完結編。
第一部、第二部で大切に育てられた種が、今まさに花を咲かせようとしているかのような、そんな新二の姿が、鮮やかに、そして快活に描かれていた。
競技のシーンも幾度となく描かれ、スプリンター達の風切る音や、スターターの合図までが聞こえてくるようで、自分も競技場にいるかのような臨場感を存分に味わうことが出来た。
とにかく走ることが好きだ、というその熱意が心に響き渡り、同じ空気を吸ったような感動が心を震わせた。
まだまだ続いていくだろう戦いを前にして、余韻を残しながらの物語の引き際がとてもよかった。
読者に委ねられた形で終わりを遂げたようにも思えたが、「きっと、何もかもうまくいく」そんな予感がとても心地よく、爽快感で胸がいっぱいになった。

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目からうろこのお掃除教本

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

いつも部屋をキレイに保つ方法や、掃除の仕方など、簡単明瞭かつ、具体的に書かれているお掃除教本。
「一箇所の掃除は15分以内」、「同じ姿勢を5分以上続けないこと」など、誰にでも出来る掃除に関するマメ知識がたくさん詰まっていてとても判りやすく、まさに「目からうろこが落ちる」ような本だった。
普段の掃除に取り入れれば今まで苦労してやっていた事が、いとも簡単に出来てしまうようなアドバイスなど、本当に役に立つことばかりが書かれていた。
掃除に対する考え方も書かれていて、読むだけでも掃除をしよう!というやる気と共に、やらなければ何だかもったいないという考えまでが浮かんできた。
ぜひ、手元に置いておきたい一冊である。

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紙の本がらくた

2007/10/06 09:32

ずるく、うまく、ゆるゆると愛すること

6人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

建築家の父親とその娘・美海、翻訳家の柊子とその母親の二組の親子が、海外旅行中であるプーケットで出会い、そこから始まった関係を瑞々しく描く長編。
旅先で簡単に男性と関係を持ったり、公然の愛人がいたり、一夜限りの相手を平気で探していたり・・・そんな、緩い男女関係が静かに淡々と描かれていた。
誰も傷つかず、嫉妬心に苛まれず、罪悪感に駆られず、ゆるゆると異性を愛している人々に、ずるく巧く生きているなぁと、少し羨ましくもなってしまった。
現実離れした恋愛なのにグラグラと心が乱れることもなく、その魅力に酔うことができて、心地よい読書の時間が過ごせた。

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紙の本名もなき毒

2006/12/12 18:55

現代社会に潜む“名もなき毒”を描いた問題作

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

青酸カリによって毒殺されるという連続殺人事件が発生。
ひょんな事がきっかけで、今多コンツェルンで社内報を編集している杉村三郎は、事件に隠された真相を探る事となった。
現代に潜んだ問題を絡めながら、無差別連続殺人事件の真相を探る長編ミステリー。
ミステリーの謎解き部分よりも先に面白味を感じたのは、大企業の娘婿に納まり、世間や親族の偏見も飲み込んで、淡々とした人生を送っている杉村の人柄が巧く描き出されている事だった。
作品の持つ一貫して変わらない独特の雰囲気や、崩れることのない人物造形など卒がなく、安心して読める点においても、感心させられることばかり。
シックハウスや土壌汚染、そしてフリーターや老人社会に至るまでの、近年にはびこった「現代社会の毒」を絡めながらのストーリー展開にも考えさせられる部分が多々あり、確かな手応えを感じることが出来た作品だった。

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紙の本7月24日通り

2006/12/05 16:48

一歩を踏み出す勇気とは。

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

自分の住んでいる冴えない町をリスボンになぞらえ、空想に浸っているOLの本田小百合。
この町同様、冴えない自分自身の過去や現在に、苛立ちを感じながら過ごしている。
恋に恋している状態の小百合にとって、ハンサムな弟や、学生時代のかっこいい先輩の存在が、夢であり、希望であり、憧れであるそんな中で、煩悶の中にいる小百合の心模様が巧く描かれ、とてもリアルに伝わってきた。
また、会社の上司夫婦や学生時代の友人との微妙な関係も、小百合の心模様を伝える術として、大きな役割を果たしていたように思えた。
一歩が踏み出せない自分、勇気が出せない自分、平凡の中に埋もれたような自分、イマイチさえない自分、間違えたくない人生・・・数えればキリがないくらいに小百合と自分が重なり、痛いほど共感できた作品だった。
ラストでは、自分自身を吹っ切って、突き進んだ小百合の姿に思わず拍手を贈りたくなった。
心がスカッとするような、そんな爽快な読後感がいつまでも残った作品だった。

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紙の本口笛吹いて

2006/11/17 22:14

現実と向き合う辛さ

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

少年時代の栄光と挫折を引きずりつつ、あまり冴えない人生を送っている古い知人との再会を描いた表題作をはじめ、リストラや我が子の死など、辛い経験のもとに人生を歩んでいる人々の生き様を描く5編。
目を背けられるならば永遠に背けていたいような現実が、嫌というほどリアルに描かれていて、読んでいて胸の奥をえぐられるような物語ばかりだった。
救いなのは、何がしの光が見えて結末を迎えていること。
置かれている状況は何も変わらないのだが、明らかに主人公の心情が明るい方へと向いていて、諦めとは違う何かを受け入れるという覚悟が、確かに読み取れた。
重いテーマではあったが、心が少しだけ軽くなるような余韻がどの編も宿っていたので、読後感はよかった。

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紙の本温室デイズ

2006/10/16 09:10

温室デイズ

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

学級崩壊、いじめ、登校拒否・・・小学校・中学校と多感な時期にある子供たちの心情を瑞々しくリアルに描く青春小説。
小学校時代のいじめにより転校を余儀なくされた優子、自分の意思表示をみんなの前でしたばかりに、突然いじめられるようになったみちる、先生からも一目おかれている瞬、パシリを自称する斉藤君・・・。
「学校」という場において、何事にも耐える事、耐え抜く事を強いられた子供たちの叫び声が、今にも聞こえてきそうな作品だった。
子供たちにとって、学校とは逃げ出すことも立ち去ることもできない戦場であるにも関わらず、大人たちは、子供のもがき苦しむ姿から目を背け、そこを「温室」と呼ぶ。
その感じ方の違いは何なのだろうと、つくづく考えてしまい、必死に戦い続ける子供たちに気づいてあげない大人たちへの警告であるかのようにも思えた。
子供の心を代弁し、この状況をリアルに描き上げることが、瀬尾さんなりの優しさを表現しているのではないかと、しみじみ感じた一冊だった。

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