龍.さんのレビュー一覧
投稿者:龍.
紙の本お金は7月に借りなさい! 銀行に泣き落としは通用するのか?
2008/09/21 09:45
うーん
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
うーん。ちょっと厳しい本でした。
著者は銀行に勤めていた経験から、銀行内部の事情を本の中で語ってくれます。それはそれでいいのですが、情報としてそれが有用かは別。
たとえば銀行にとって、どのようなお客さんが「いいお客様」か。ということを教えてくれていますが、それを知ったところで銀行との取引で有利にできるとは思えません。
銀行にとって、おいしいお客さんとは基本的にはお金持ちで銀行のすすめる商品を何も考えずに買ってしまうようなお客様なのですから。
銀行の「応接室」に通されたって、ケーキのひとつも出てはこないのです・・・。
そもそも、この手のノウハウ本では、ストレートに有用なテクニックを紹介してほしいと思っているのは、私だけでしょうか??
30分くらいで読めますが・・・
http://blog.livedoor.jp/c12484000/
紙の本ザ・シークレット
2008/08/17 22:48
言わずと知れた、ベストセラー
11人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
言わずと知れた、ベストセラー。最近では、二匹目のドジョウ狙いの本が氾濫しているようです。
でも、内容は・・・なんだろう?
「引き寄せの法則」??
歴史上、偉大な業績残した人たちがみな手にしていた「秘密」だそうです。
でも、すいません。現実家の私としては、もっと具体的なアドバイスがほしいと思ってしまいます。心構えをいくら教えてもらっても、ね!!
ちょっと考えてみれば、成功する具体的なアドバイスそれ自体存在するわけがありません。もし、あればみんなしているはず。
ひとつ言えることは、この本を読んで成功できると確信した人はたぶん成功することはないでしょう。
相田みつを風にいえば「成功は自分の心が決める」といったところでしょうか??
http://blog.livedoor.jp/c12484000/
2008/08/24 08:49
歴史ものが好きなので
8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
歴史ものが好きなので、結構数を読んでいます。新書は、同じ時代や人物に焦点をあてたものでも、新しい視点からの論説があるためチェックは欠かせないところ。
本書は、毛利輝元の京・大阪への上洛日記をベースに秀吉を中心とした政界の中心人物たちの交流を読み解いたものです。
歴史上の有名人が、頻繁に交流しているという点が新しい気付きです。
現代風に言うと、会議が数多く開かれていたみたいです。で、大切なのが、その並ぶ順番。武家はもちろん公家の人たちも含めた所で格付けが行われていた。さらには順位はあくまで朝廷から与えられた官位に基づいているのです。
秀吉の人心掌握術は、すごいの一言。
本書では、客観的な視点に立脚して筆が進められているため、やや話の進みが緩慢なところがあるのが残念。一気には読めません。
自分のなかでテーマをもって読んでいかなければ、最後まで読めないかも。
http://blog.livedoor.jp/c12484000/
紙の本坂井三郎と零戦
2008/09/07 18:21
零戦ものは、結構好きでよく読んでいます
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
零戦ものは、結構好きでよく読んでいます。新刊なのでチェックしてみました。
内容は、日中戦争から太平洋戦争まで日本海軍航空隊のエースとして活躍した坂井三郎とその愛機でもあった零戦についての本です。
零戦の話は、日本軍が負けるべくして負けた太平洋戦争の象徴として語られています。デビュー当時は最新鋭の機種として、その性能により連戦連勝。しかし、急激な技術革新を実現した米軍の前にあえなく敗れるという流れです。本書でも同様です。
「巨鯨といえども魂持たず」
精神論は大切ですが、それだけだと空しい響きしか残りません。
「標準化」
兵器の標準化は、近代戦に勝つためには必要不可欠。工業生産という視点から戦争を考えることは日本民族は苦手なのでしょうか?
また、坂井三郎についてはサムライというイメージがありますが、本書ではその凄い部分は部下をうまくマネジメントすることができた人と紹介されています。サムライというととても情緒的ですが、冷静に戦争の中で自分のやるべきことを実行していた人ということでととても現代的なイメージがあります。
本書では、やや事実関係に関しての考察が弱い気がします。これは零戦をあまりよく知らない初学者向けに書かれているためでしょう。そのわりにメカニックについてのデータが多いです。これは著者が工学出身ということも関係しているでしょう。
読者の一部の層には受けるかもしれませんが、いま一つ物足りなさを感じるのは私だけでしょうか・・・
http://blog.livedoor.jp/c12484000/
紙の本情報は1冊のノートにまとめなさい 100円でつくる万能「情報整理ノート」
2008/08/19 14:08
言わずとしれたベストセラー
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
言わずとしれたベストセラー。チェックしてみました。
「日付を6桁ラベルで表記」
これは使っているビジネスマン多いはず。
「ローマ字にして子音だけ「詳しく書いて」「kwsk」」
あとで自分でわからなくなる可能性も。
「「はがせる糊」を使えば「ポストイット化」」
ポストイットでよいのでは??
「「ちょっと手帳を見ないとわかりません」と逃げて、あとで電話などで「やっぱり無理でした」」
今度使おう。
「ほかの行動を一切挟まないのが、アイディアをのがさないコツ」
確かに。思考が途切れると戻すのが大変です。
「大半のメモは箇条書きで済ます」
「基本的には、量が質を作っている」
「ふだんならぜったい読まないような婦人向けの雑誌を読む」
「テキストの使い分け」
ごもっとも。
内容的には、それほど目新しいものは・・・
興味がある方は読んでみてください。
http://blog.livedoor.jp/c12484000/
紙の本「健康食」はウソだらけ
2008/08/17 23:06
コラーゲン、アルカリ性食品は体に良い?
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
コラーゲン、アルカリ性食品は体に良い。アミノ酸、カテキンダイエット。血液サラサラは健康な証拠。など、健康に良いとされる食品などについて科学的に検証しています。
・・・結果、ほとんどがウソ。
よく考えてみると、健康に良いというマスコミなどのいうことをそのままに信じている消費者になっている自分がいます。
「漢方薬も薬である以上、必ず副作用があります」
本当??知りませんでした。
・・・でも、一体何を食べれば健康になるの?
そこらへんの回答は残念ながら本書ではあまり触れられていません。健康を害するおそれのある化学薬品まみれの食べ物しか身の回りにない、という結論。
http://blog.livedoor.jp/c12484000/?p=4
紙の本コーヒーとサンドイッチの法則 「利益を獲得する」ための6つの戦略
2009/02/02 22:05
経営の法則を豊富なデータと寓話から解説した本。
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
経営の法則を豊富なデータと寓話から解説した本。
著者は竹内正浩さんという若いコンサルタント。
大企業の成功モデルの紹介という性格が強いため、経営書をある程度読んでいる人であれば知っている話が多いです。
マクドナルド
デル
スターバックス
東京ディズニーランド
リッツ・カールトン
ヒルトン
など
せっかく専門性の高いデータを示して解説しているのであれば、もう少しレベルを上げた方がよいです。したがって経営の初心者向けの本だと言えるでしょう。
しかし、寓話はひどい出来です。
言わんとしていることが、正直よく分かりません。
たぶん著者は一生懸命なのでしょうが、それが空回りしているのかもしれません。もう少し現場で経験を積んで、書籍からの知識だけではなく現場に則した知識で書いてくれればと思いました。
年に一回は、こういう本にあたります。
龍.
http://ameblo.jp/12484/
紙の本女はなぜキャバクラ嬢になりたいのか? 「承認されたい自分」の時代
2009/01/17 21:37
キャパクラ嬢を通して現代日本社会を解説した本。
4人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
ベストセラー「下流社会」の著者が、キャパクラ嬢を通して現代日本社会を解説した本。
本書は全国規模の調査と50名のインタビューの結果を踏まえて、どういった女性がキャパ嬢になるのかを研究したものです。
新聞紙上などでも既に取り上げられていますが、若い女性の将来就きたい職業の12位という結果が出ています。いまやキャパ嬢は人気職種です。
本書で紹介されているのは、一部の例外はあるにしても・・・
家の経済状態が悪く
離婚家庭が多く
学歴は低く
非正社員が多く
生活レベルは「下」が多い
いわゆる「下流社会」を象徴するような人が多いです。
巻末にインタビューの記録が掲載されていまずか、読んでいて社会のゆがみを感じます。
「お金」と「夢」。
これは本来別のものであるはずなのに、幸せが「お金」そのものになっている気がします。将来のビジョンが見えない。考えられない。
研究書としてはきちんと分析されていますが、どこか外部から見ている記述のみであるところか気になりました。
著者はキャパクラのお客としては、あまり行っていないような気がしますが・・・
巻末にキャパクラ用語集がついていました。一番印象に残ったのは・・・
「同伴出勤」・・・「(中略)・・・客にとっては半強制的に店に連れて行かれ、しかも店にまでお金を払わされる不条理なシステム。」・・・あまり著者は同伴をしていないようです。
龍.
http://ameblo.jp/12484/
紙の本成功する税理士オフィス開業&運営バイブル 図解でわかる
2008/11/22 21:36
税理士事務所が成功するためのマニュアル本
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
税理士事務所が成功するためのマニュアル本。
開業から軌道に乗せるまでの色々な方策を紹介しています。
感想・・・本当にたくさんのことをやらなければ成功しないのだな・・・
たくさんの方策がありますが、「これをやれば成功する」というキラーコンテンツはないようです。きめ細かく運営していかなければ成功できないのは、中小企業に共通して言えることだと思います。
ちょっと驚いたのは、税理士事務所が開業5年以内でかなりの数が少なくなっているということ。それだけ競争が激しいということなのでしょう。
コンサルティング型の会計事務所を目指すという項目では、現場を知っている著者の言葉が書かれています。すなわち、まず経営者に対してコンサルティングへの動機づけが必要だということ。中小企業の経営者にとって「コンサル?what?」というのが正直なところでしょう。そこをどれだけ税理士が動機づけできるかがポイントということです。
また、「フランチャイズ型」という選択肢もあるという項目には、ちょっと驚き。コンビニと同じ感覚が税理士事務所にも普及してくる時代。
あと、HPで集客というのは、あまりうまくいかないような気がしますが・・・
いずれにしても、「資格=安定した人生」という算式は成り立たなくなっているということなのです。
龍.
http://ameblo.jp/12484/
紙の本贖罪
2012/07/01 21:38
評価が分かれるかもしれません。
11人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
評価が分かれるかもしれません。
ミステリーなのですが、特別トリックがあるわけではありません。深層心理に刻まれた「償い」を登場人物が、それぞれの立場で受け止めながら物語は進んで行きます。
事件は15年前。一人の少女が殺害されるところから物語は始まります。そして、直前まで遊んでいた4人の女の子のそれぞれのその後をそれぞれの立場から描くことで物語が進んでいきます。
最近のミステリーで、見かける複数の人の視点から犯人をあぶり出していくという手法です。
犯人自体は読んで行く中で、だいたい分かるので、最後に大きなサプライズというわけではありません。
作品の特徴としては、「償い」と「犯罪の連鎖」ということを心理的な部分から描き出すことなのかもしれません。
ただ、最初の殺人が幼児に対する性的な犯罪からはじまり、その連鎖もその手の犯罪を描いているため、個人的には読後感は悪いものでした。
たしかに心理的な描写を特徴を持たせるためには、どぎつい犯罪の方が書きやすいとは思いますが、その手の犯罪が連鎖するというのは、現実的ではありませんし、読んでいても気分がよいものではありません。
ストーリー展開が早いため、すぐに読み切ってしまう本ですが、評価は分かれるところでしょう。
龍.
紙の本「食い逃げされてもバイトは雇うな」なんて大間違い 禁じられた数字 下
2008/08/26 22:03
「さおだけ屋はなぜつぶれないのか」シリーズの最終
8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
「さおだけ屋はなぜつぶれないのか」シリーズの最終といえる書籍。ミリオンセラーの本から、色々と書いていくうちに結論が著者の考えているような結論とかなり違う方向に行ってしまった、という感じの本。
たしかに、食い逃げされてもバイトは雇うな(上)で数字の使い方についての仕組みは理解できました。ただ、そこから会計につなげるとどうしても無理が生じてしまうような。
本書の結論としては、数字を通して「考える力」を培うことを提唱しています。そこにある数字をどのように理解するかは、受け取る側の感性にかかってくるということなのでしょうか?その点については、納得はできます。
シリーズを読んでいった人は、著者の結論の出し方をチェックするために読むという姿勢で良いと思います。
http://blog.livedoor.jp/c12484000/
紙の本はじめて講師を頼まれたら読む本 年間1億円、年間300回以上の人気講師が教える「話し方のコツ」
2009/10/03 15:46
プロの講師になるためには、という方があっているような気がします。
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
はじめて講師を頼まれたなら、というよりプロの講師になるためには、という方があっているような気がします。
講師の心構えからはじまり、具体的な準備の方法、話し方など講師に必要と思われる内容が盛りだくさん。
ただ、心構えはともかくとして、「講師を頼まれるようになるため」の解説が少ないのが少し残念。最初に講師を頼まれるために、どうすればよいのかという部分がないのです。
以下、気になったところ。
「究極的には何をメッセージしたいのかを明確にしておく」
自分がその講演でなにを伝えたいかしっかりと考えておくことで、内容が伝わりやすくなります。
「講師にとって大切なのは"interesting"です」
どんなにためになる話でも、興味を持って聞いてもらえなけれは、伝えることができません。
「本日のパワーポイントのレジュメがほしい方は、ぜひメールをください。データで送らせていただきます。」
これは使えます。紙の無駄にならないですし、興味を持ってくれた人とのメールのやり取りができる、まさに一石二鳥。
「時間通りに終わるということはとても大切なことです」
まさしくその通りです。そして、締めの話をうまくでれば、話全体がよいものに思えます。
はじめて講師を頼まれた人には、やや高度な内容です。逆に何回か講師をしている人が読むと、とても参考になる内容が盛りだくさんです。
講師スキルのブラッシュアップのための本です。
龍.
http://ameblo.jp/12484/
紙の本ガリア戦記 改版
2012/12/16 18:15
カエサルによる、ローマ軍のガリア(現在のフランス)遠征の記録。
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
カエサルによる、ローマ軍のガリア(現在のフランス)遠征の記録。
当時のガリアは、様々な部族が存在し、それが合従連携、対立など様々な関係により抗争がたえませんでした。
そこに当時、最高の文明であるとされたローマ帝国の統治の仕組みを導入すべくカエサルの奮闘が描かれています。
モンテーニュにより、「最高の歴史家」という評価も高いですが、現代人が読むには少々骨が折れます。
まず、事実の記述しかないということ。
文体も一切のムダを省き、簡潔。そのため、背景の細々した説明はほとんどありません。起こった事実を簡潔に描いていきます。
読んでいて最初は色々調べながら理解していったのですが、とにかく時間がかかります。
内容はというと、簡単にガリアを征服したということではありません。
一度戦いに勝っても、反乱がおきたり、陰謀が計られたりと全ガリアを治めるまではかなりの苦難の道であったことがうかがえます。
また、戦いの中で特徴的ないのは、リーダーであるカエサルの人心掌握術です。戦線で突破されそうな場所があれば自ら行って兵士を励まし、従った部族に対しては庇護の姿勢を最後まで崩さない。これらは現代のリーダーにも必要なことでしょう。
とにかく読むのに時間がかかりますが、歴史だけを理解するのではなく、いろんな観点から読むことができる本です。
龍.
紙の本1分間をムダにしない技術
2009/07/27 18:42
あっというまに読める一冊。
7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
あっというまに読める一冊。
内容は、いかに効率的に動くかということです。
しかし、前半は和田さんの個人的な経験が書かれていて、以前彼の本を読んだことのある人なら新鮮味のない内容。
後半は、テーマに沿った内容となっていますが、これも基本的には受験指導で有名な彼の手法を時間管理に置き換えた内容です。
時間管理の基礎を、まず自分の時間の使い方を分析するところから始めるように勧めています。
いわゆるレコーディング。
その上で自分の時間の使い方を分析して、無駄をなくすということです。
ドラッカーの著書などでも”汝の時間を知れ”という記述があり、内容的には同じです。
時間の使い方の上手い人は、行動をまとめることで切れぎれの時間をまとめて大きな時間とすることかできます。
つまり、時間を創り出す能力がある人です。
内容的には特記すべき事項はありませんが、「無駄なく行動しよう」というモチベーションの再確認には良い本です。
龍.
http://ameblo.jp/12484/
2009/06/15 21:40
あらすじは理解できます。
9人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
あらすじは理解できます。
ニーチェの哲学書ですが、とても難しい印象を受けます。
ツァラトゥストラかく語りきは、物語で神について、人間について書かれています。
本書は、まんがにすることできっかけを与えてくれます。
それは、きちんとした文章によるツァラトゥストラかく語りきを読みたいというきっかけです。
本書では、あらすじはたどることができます。
「神は死んだ」
牧師の家族が没落していくなかで、何度か語られる言葉です。
以前読んだ、遠藤周作の小説「沈黙」につながるイメージがあります。
神は私たち人間が作り出したもので、現実が近くなることで緩慢に死んでいく。
最後には、「自我」だけが残り、それを超越すると「超人」になるのです。
しかし、マンガではこれらの概念の本当の意味は読み取れません。
やはり哲学書そのものを読まなければ理解できないでしょう。
龍.
http://ameblo.jp/12484/