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いっしょに書店、歩きませんか?

vol.23華道家 山崎繭加

大手コンサルティング会社や米国の大学での勤務などを経て、学生時代に出会ったいけばなの世界を広め、社会につなげる活動を行う山崎繭加さん。普段は洋書から和書まで幅広いジャンルの本を電子書籍で読むことが多いという山崎さんに、今日は久しぶりに書店を巡っていただきました!

プロフィール
山崎 繭加(やまざき・まゆか)

18歳より古流松麗会家元梶川理仙に師事し、2017年よりいけばなの叡智をビジネスや人材育成につなげるIKERU活動を主宰。マッキンゼー・アンド・カンパニー、東京大学助手を経て、ハーバード・ビジネス・スクール日本リサーチセンター勤務。また、東京大学医学部特任助教として、グローバル人材育成にも関与。現在、華道家として活動を行いながら、ハーバード・ビジネス・レビュー特任編集委員、宮城県女川町研修アドバイザー、慶應義塾大学公衆衛生大学院非常勤講師なども務める。著書に『ハーバードはなぜ日本の東北で学ぶのか』(ダイヤモンド社)のほか、10歳の頃に書いた小説『らっきょ漂流記』(ソニー・デジタル)が2018年に電子版にて出版された。

本を愉しむことは、文章を味わうこと。

「実は書店にはあまり来ることがなくて……」

 と、少し申し訳なさそうに話す山崎繭加さんですが、幼い頃から本に親しみ、10歳の頃には小説を書いていたという、大の読書家。英語の本を読むのに電子書籍を利用することが多いため、書店を訪れるのは久しぶり。

 最初に向かったのは、ご自身の著書『ハーバードはなぜ日本の東北で学ぶのか』(ダイヤモンド社)や、コンサルティングなどに携わってきた経歴からビジネス書コーナーかと思いきや、文芸コーナーでした。

「村上春樹さん、よしもとばななさん、森見登美彦さん、万城目学さんの本が好きで、特に村上さんの本は何度も読み返しています。

小学生か中学生の頃に『ダンス・ダンス・ダンス』(講談社)を読んだのが最初でした。冒頭のいるかホテルのシーンを読んだときに、夢で見たような映像が目の前に広がって、あっという間に現実と夢の狭間の世界のとりこになりました。なかでも一番好きなのは『1Q84』(新潮社)。実際に起こった事件を踏まえたファンタジーという世界観と、小説のなかの生活スタイルが好きなんです」

 村上春樹のつくる世界に惹かれる山崎さんですが、作家自身のファンでもあるそう。

「〝継続的に創作活動する人生〞とおっしゃっていたのを聞いたことがあります。物語をつくり続けるという村上さんのアスリート的な生き方に惹かれるんです。全く新しい作家像を打ち出した人ですね。実は、大学時代に柴田元幸先生の翻訳の講義を受けていたのですが、ある日、『今日は友人を連れてきた』と村上さんが登場したことがあったんです!事前情報なしのサプライズだったので出席者はまばらだったのですが、早起きして講義に出た甲斐がありました(笑)」

 村上さんのように、気に入った作家の作品はとことん読んでみるという山崎さん。新しい作家との出合いは、最初の一文で決まるそうです。

「書店ではポップに書かれたコメントなどを参考にして1冊手に取ります。好きかどうか、買うかどうかは、ほとんどが出だしの印象で決まりますね。原田マハさんの『本日は、お日柄もよく』(徳間書店)も読み出して止まらないから家にお持ち帰りしました。読むのは寝る前や移動中。読み始めたらなかなか止められないので、気がついたら朝になっているということもよくあります」

 次に向かったのは、洋書コーナー。

 気に入ったら何度も繰り返し読むタイプという山崎さんが、なかでも一番読み込んでいるのが、映画「食べて、祈って、恋をして」で知られるエリザベス・ギルバートの著書『BIG MAGIC』(Riverhead Books)だそう。「音声を聞き真似して声に出すシャドウイングをするほど好きで、30回以上は読んでいます。この本についての世界選手権があったら1位になれる自信がありますよ(笑) 。

〝創造的に生きるとは何か〞について書かれてあり、自分なりのクリエイティブな生き方に不安になったときに、励ましてくれた1冊です。

書店で本が並ぶ様子を見て、子どもの頃を思い出し「図書館では月に30~40冊ほど借りていました。今もそうなのですが、『ナルニア国物語』などのファンタジーが好きで。『ハリー・ポッター』シリーズは、原書と翻訳本両方を読みました」

新しいことを始めることは不安を伴って当然であることを教えてくれました。この本に限らずですが、何度も読むのは、毎回違う気づきがあるから。そこが本の面白いところだな、と思うんです」

山崎繭加さんがお買い求めになった本

山崎繭加さんと巡った書店

ジュンク堂書店 池袋本店

〒171-0022
東京都豊島区南池袋2-15-5
営業時間
10:00~22:00

地下1階から9階まで、ビル1棟が書店になっています。
コミック、雑誌から、医学書・理工書・人文書・法律書など専門書まで、幅広く深い品揃えを目指しています。店内には、ゆっくり本をお選びいただけるように、机とイスをご用意しております。また、ご購入いただいた本をすぐお読みいただくことが出来る喫茶も設けています。各階には、書籍検索機をご用意しており、お客様の本探しをサポートいたします。各階でじっくり本をお選びいただいた後は、お会計はまとめて1階の集中レジをご利用ください。ジュンク堂書店のこだわりである「愚直なまでに"本"の品揃えにこだわる」「図書館に負けない快適さ」を実現するために、池袋本店一同日々努力しています。
皆様のご来店、心よりお待ち申しあげております。
店舗情報詳細

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