ブックキュレーター双子のライオン堂店主 竹田信弥
猫ブームに?次にくるのは狼でしょ?狼に本当の姿に迫る5冊
何度目かの猫ブームですが、犬派な僕は次にくるのは狼だと思った。狼は、長年悪いイメージを背負わされてきていた。確かに家畜などには多大な被害をもたらしてきたのも事実だが、それは人類の自然への間違った進出によるものなのかもしれません。いま、改めて自然を考える上で、家族という枠組みを考える上で、狼の生態は大いに参考になる。
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犬と狼
平岩 米吉(著)
狼を知るための本はいくつかあります。それは観察事例―特にニホンオオカミについては―それぞれ違った視点で観察しているのでどれも新しい知見があります。本書で言及されるのは、自宅でオオカミを飼育した動物研究者による狼の生態や犬との比較。
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オオカミたちの隠された生活
ジム・ダッチャー(著) , ジェイミー・ダッチャー(著) , 岩井 木綿子(訳)
物語などに登場するオオカミにまとわりつく悪のイメージは、どこから来ているのでしょう。本来の狼の姿を知るために最良の書。数年に渡り狼の群れと生活した著者だからこそ描き出せる本当の姿をぜひ見てください。写真集としても素晴らしいクオリティ。
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狼王ロボ
シートン(著) , 藤原 英司(訳)
動物学者のシートン動物記の1つで、コランポー平原の王様ロボを主人公にしたお話。ロボは非常に頭が良く、人間のしかけた罠にもひっかからない。しかし、殺されてしまう。それは家族を助けるために狩りの罠に引っかかったから。一匹狼という言葉がありますが、狼は群れ意識の非常に高い動物だということが分かります。
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狼の民俗学 人獣交渉史の研究 増補版
菱川 晶子(著)
日本の民話では、「神」とも崇められているニホンオオカミ。本書では、民俗学的な観点から多くの書物を横断的に読み込むことで、どのように畏れられていたかを浮き彫りにする。一方で、狼と対話する種類の民話も存在し、共存が成り立っていたとも考えられるところも。科学的な視点以外の人にとっての狼を知ることができる。
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3びきのかわいいオオカミ
ユージーン・トリビザス(文) , ヘレン・オクセンバリー(絵) , こだま ともこ(訳)
普段は悪者にされがちなオオカミを主役に抜擢した大人も楽しめるパロディ絵本。ちなみに悪いやつは、ブタです。かなりの凶悪ぶり。3匹のオオカミはどうなるのでしょう。絵のタッチも可愛くて、お話も最後までついつい読み耽てしまうほどしっかりしてます。
ブックキュレーター
双子のライオン堂店主 竹田信弥東京生まれ東京育ち。大学で文芸を志すも、卒業後はベンチャー企業へ就職。転職をするも「本」への思いが断ち切れずに、高校時代にはじめた双子のライオン堂を本業にしたいと独立。2013年、文京区白山に双子のライオン堂の実店舗を開店。同店店主。(http://liondo.jp/)
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