映画のことはこの人に訊け！映画の観方がわかるようになる本

ハリウッドの娯楽映画が物足りない、と感じている方に特にオススメの一冊です。著者の蓮實重彦は、芸術映画とハリウッド映画のともに通じています。逆説的ですが、本書を読めばハリウッド映画がもったいぶった芸術映画より、ときに幾段も優れていることがわかるでしょう。過去には東京大学総長を務めた著者の活動をまとめた映画講義です。

著者は映画評論家として半世紀近くのキャリアを誇る、山田宏一。彼はヌーヴェルヴァーグの旗手として有名なフランソワ・トリュフォーとも親交がありました。オススメ映画を挙げ出したらきりがなく、タイトルにある「果てしなき」とはそういう意味です。好きな映画について語る幸福感にあふれた一冊で、古今東西の映画について語られています。

ジャズ・ミュージシャンの菊地成孔による、音楽寄りの映画論を掲載した一冊。映画は監督、脚本家、作曲家、カメラマン、衣装など、さまざまな職種が集まるジャンルで、いろいろな方面からの評価が可能です。ゴダールはサウンド面から見ても優れているなど、いわゆる映画評論家の視点とは違った、斬新な映画論が詰まっています。

物語映画の深読みならこの人、町山智浩に任せてください。あの映画のあのシーンは実はこういうことを意味している、あの芸術的なシーンは実はたまたまこういったやむを得ぬ事情で撮られていた、などなど。映画史はもちろん、撮影当時の社会背景やゴシップまで、目からウロコな解釈が次々と繰り出されている一冊です。

歯に衣着せぬ映画批評家にして、三島由紀夫賞などを受賞している小説家でもある中原昌也が、14名のゲストと話題の映画について語り尽くした一冊です。俳優の西島秀俊、映画監督の鈴木則文、小説家の長嶋有など、相対するゲストも豪華な面々がそろっています。映画フリークたちの本気の語り合いは、あなたの映画観を更新すること必至です。