ブックキュレーター週刊読書人 宮野正浩
目に見えている世界だけが世界じゃない
自分たちが当り前だと思っていることが海外の人にとってはは珍しい、といった話はよくある。その逆もしかり。また、自分の視界にある物や人、建物さえも目線の高さや位置をかえるだけで違った風景へと変化していく。いかに自分のいる世界が本当は多面的かを教えてくれる本たちです。
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日本独自に発達したエロスの世界。そう!ガラパゴス化されたエロスをフランスの女性ジャーナリストが追う。いまや、ロリコンやブルセラ、コスプレと、一部ポップな響きでクールジャパンとなっている。コスプレだけか・・・。さらには緊縛、切腹といった部分にもエロスを感じる日本人の不思議さ、フェティシズムの奥深さが描かれる。マンガや日本文化にも造詣の深い著者だけに教わることばかり。
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日本に留学経験のない学生を対象とした「中国人の日本語作文コンクール」の受賞作品集。このコンクールは既に11回を数える。今回のテーマは「なんでそうなるの?」と「日中青年交流について」と「わたしの先生はすごい」。多くの日本人が見落としている、あるいは忘れてしまっていることを中国の学生たちが教えてくれる。こんなにもきれいな文章が書けるなんて驚くばかり。日本人以上に日本語が丁寧なのだ。
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通常、人間の視野は左右180度と言われる。近い場所ははっきり見えて、遠い場所はぼんやりと見える。それに加え色や動きを感じる神経や脳のしくみによって色々と判断する。では動物が見る世界はどのようなものなのか?最新の科学の成果を反映した世界で初めての仕掛絵本図鑑が本書。一ページに大きく対象動物が描かれ、その目の部分をパラリと開くと、動物の見ている世界がひろがる。鳥は人間には感知できない紫外線を感じることができるとか、猫は人間の5分の1程度しか見えてないなど、身近な動物や昆虫、爬虫類の見え方を学べる。同じ景色が違って見えている不思議を感じられる一冊。
ブックキュレーター
週刊読書人 宮野正浩書評紙「週刊読書人」(http://www.dokushojin.co.jp/)で編集をしたり営業をしたり。神楽坂のオフィスに出勤し、門前仲町の印刷所に通い、自宅の泉岳寺に戻るといった江戸の匂いのする三点を巡り過ごす。幼くして収集癖があって、某おまけシールの収集に全力を傾けた少年期を過ごし、高校生時代は池波正太郎と「モノマガジン」を愛読。小説、ノンフィクション、美術書、写真集など基本的には雑食系読書。トイレでの読書を好み、「トイレに置く5冊」の定期的な選書も楽しんでいる。最近スマホに買い替え電子書籍にチャレンジするも早々に挫折。
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