ブックキュレーターノンフィクションライター 佐々涼子
本を広げて、心の旅に出よう
休みでも遠くに出かけられないとお嘆きのあなた。本を開けば、普通の旅では、決して行けない場所に行くことができます。少し空いた通勤電車で、こんな本をめくってみるのはいかがでしょう。
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四人の母にたらい回しにされ、親に愛されずに生きてきた。玄は本当の自由を求めて、壮絶な人生を歩んでいく。歌舞伎町で駆け込み寺を開いた怪物じみたこの男、何者なのか?フリーライターの私は、西成、長田区、比叡山、赤坂、そして歌舞伎町と、彼の半生を追いかける。私のノンフィクション作家としての第一作にして原点。
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著者は森林派の高僧。私も、彼の寺に籠ったことがあります。巨大な蝶や、イグアナの出没する熱帯の森に棲み、仕事、人間関係、心配事の一切を放棄し、瞑想するとどうなるか?彼は本当の自由への道を説きます。本書は目に見えない心の檻に囚われている現代人への処方箋。口当たりのいい自己啓発書と違って、奥が深いよ。
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すべての眠れない人にこの本を贈りたい。どんな部屋に住んでいても、どんなにろくでもないみじめな一日であったとしても、この本をめくれば、あなたは空を飛ぶ飛行機の中。しかも窓際の特等席。現役パイロットの著者が、最上の空旅の楽しさや、地球の美しさをナビゲートしてくれます。これはいわば読む「ジェットストリーム」。
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シングルマザーの母を亡くし、夫とは離婚。薬におぼれ、セックス依存症になった著者が、全長6265メートルの過酷なパシフィック・クレスト・トレイルをひとりで歩ききる。悲しみとの距離は時として地理的な距離と比例します。自分の足を使って、孤独と向き合いながら悲しみから解放されていく過程はドラマチック。
ブックキュレーター
ノンフィクションライター 佐々涼子1968年生まれ。早稲田大学法学部卒業。日本語教師を経て、ノンフィクションライターに。新宿歌舞伎町で取材を重ね、2011年、ノンフィクション・デビューとなる『駆け込み寺の男―玄秀盛―』を上梓。2012年『エンジェルフライト 国際霊柩送還士』で第10回集英社・開高健ノンフィクション賞を受賞。2014年発表の『紙つなげ!彼らが本の紙を造っている 再生・日本製紙石巻工場』(早川書房刊)は、紀伊國屋書店キノベス第1位、「ダヴィンチ」のBOOK OF THE YEARなど数々の栄誉に輝きベストセラーとなった。
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