ブックキュレーター文筆家 吉川浩満
生き物に歴史あり。波乱の40億年の歴史を追う!
地球上に生命が誕生したのは約40億年前。生物たちは気が遠くなるほど長い時間をかけて進化し、多様性を増してきました。その歴史は決して平坦なものではなく、必然と偶然とがからまったロング・アンド・ワインディング・ロードでした。そのガイドとなるような書物をご紹介します。
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三葉虫の研究で有名な大英自然史博物館の古生物学者が書き上げた生命40億年の「通史」。生命の歴史をひとつの物語にまとめあげる著者の力量に感嘆。それだけでなく、化石資料の紹介や著者自身の発掘調査の体験談など、細部にも読みどころあり。
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ワンダフル・ライフ バージェス頁岩と生物進化の物語
スティーヴン・ジェイ・グールド(著) , 渡辺 政隆(訳)
1909年、カナダで5億年前の奇妙奇天烈な化石小動物群が発見された。のちに「カンブリア爆発」として知られる生物の爆発的多様化にまつわる発見と解釈のドラマを再現した、希代の文人科学者スティーヴン・ジェイ・グールドの代表作。
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祖先の物語 ドーキンスの生命史 上
リチャード・ドーキンス(著) , 垂水 雄二(訳)
迷妄と闘う現代最強の科学者であり、グールドの好敵手でもあった英国の生物学者リチャード・ドーキンスによる生命史の決定版。『ワンダフル・ライフ』とは対照的な方法論で書かれた、今は亡きグールドへの返答というべき作品。読み比べてみてほしい。
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そして最後にヒトが残った ネアンデルタール人と私たちの50万年史
クライブ・フィンレイソン(著) , 上原 直子(訳)
地球上にはこれまで20種を越える「われら以外の人類」が現れたけれど、みんな消えてしまった。なぜ、私たちヒトだけが生き延びることができたのか?とりわけ数万年前まで共存していたネアンデルタール人との運命を分けたのは?あとは読んでのお楽しみ。
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人間にとって進化とは、進化論とはなにかを考察した本。進化論にまつわる俗説や専門家の論争を分析しながら、私たちにとって進化とはなにか、なぜ私たちはかくも進化論に魅惑されるのかを考える。
ブックキュレーター
文筆家 吉川浩満1972年生まれ。文筆家。慶應義塾大学総合政策学部卒業。国書刊行会、ヤフーを経て、現職。著書に『理不尽な進化──遺伝子と運のあいだ』(朝日出版社)、『脳がわかれば心がわかるか──脳科学リテラシー養成講座』(山本貴光との共著、太田出版)、『問題がモンダイなのだ』(山本との共著、筑摩書房)ほか。関心は哲学/科学/芸術、犬猫鳥、デジタルガジェット、単車、映画、ロックなど。卓球愛好家。紙の本・電子書籍・ウェブ・自炊本、なんでも読む。また、路上・電車・寝床・トイレ、どこでも読む。そして、朝・昼・晩、いつでも読む。
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