胸がきゅ～っとなる！あの頃のトキメキをもう一度体験できる本

風変わりな4人家族の長女である主人公の佐和子。父、母、兄との不思議な関係性を中心に、家族ものの小説として評価の高い本書ですが、佐和子とボーイフレンドの大浦との学生生活は、胸がきゅ～っとなる甘酸っぱさを堪能できます。ちょっとおバカだけど純粋な大浦の佐和子に対する愛情表現は、読んでいるとついニンマリしてしまいます。

新しい辞書「大渡海」の編纂に取り組む人々が、一つひとつの「言葉」と真摯に向き合う姿を描いた小説です。そんな生活のなかで辞書編集部の馬締（まじめ）は、板前修業中の香具矢（かぐや）という女性に恋をし、ラブレターを書いて告白しようとします。仕事にも恋愛にも不器用で、朴訥な馬締の姿に胸がきゅ～っとなります。

東京での生活から、故郷の長崎でプチ老後を送ろうと帰ってきたアラフォーのヨリ。同級生でイケメン医師の真木に言い寄られますが、彼は妻帯者だったのです・・・。深く愛したいのに愛せない、大人な関係に胸が締めつけられます。キレイな線で描かれた絵も印象的なコミックです。

王道、ド直球の恋愛小説です。OLさやかが思わず拾ってしまったイケメンの樹。最初は名前しかわからなかったけれど、家事万能で植物オタクといことが判明。休日に一緒に植物散策に行く爽やかさに加え、2人が出会ってからの心理描写が丁寧でトキメキ満載です。植物の料理法や名前の由来も樹が教えてくれるので、植物の知識も得られます。

ド天然の黒髪の乙女とその乙女に思いを寄せる先輩が、入れ替わって物語は進んでいきます。登場人物は全員個性的で、背景描写はどこかファンシー。その不思議な世界に引き込まれて、ふわふわとした胸キュンを味わえます。「キュートな恋愛小説だったなあ」と、読後にジワジワとくる一冊です。