ブックキュレーターhonto編集員
「庭」そして「庭仕事」の素晴らしさを教えてくれる本
花が咲き乱れる美しい庭をもつことに、あこがれをもつ人は多いでしょう。庭は作るもの、もしくは愛でるもの。あるいはその両方という方もいるかもしれません。生き方や職業などによっても、庭のとらえ方はさまざまです。「庭は人間に限りない喜びをもたらしてくれるもの」と思わせてくれて自分も庭をもちたくなる、庭や庭仕事の素晴らしさが書かれた本を紹介します。
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ヘルマン・ヘッセによる断片的なエッセイ、小説、書簡、詩が収められています。ヘッセの後半生を彩ってくれたのは、庭でした。執筆に疲れた目を休ませ、鳥の声を聴きながら、木の枝を整える。少しきつめの作業もまた喜び。庭仕事が人生を慰め、実りあるものにしてくれることを、少し哲学的に教えてくれます。
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著者によると、園芸家とはバラのかおりを嗅ぐのではなく、その土をせっせとひっくり返しているときが至福のときなのだとか。1年にわたる庭の作業が順を追って書かれているエッセイですが、なにごとも自分の庭を中心に考え、行動するところは爆笑もの。読後すぐに庭仕事にとりかかりたくなる、ユーモアあふれる一冊です。
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ボタニカル・ライフ 植物生活
いとう せいこう(著)
自らを「ベランダー」と称する著者は、庭ではなく、マンションのベランダで花を育てています。そしてそのことに誇りを持っています。少し過剰なくらいに。一つひとつ、気に入った鉢植えを買ってきては、ベランダに並べ、水をやり、話しかけ、ときには悪態をつく。日本の園芸はこれでいいのだ、と思わせてくれる痛快なエッセイです。
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ルピナスさん 小さなおばあさんのお話
バーバラ・クーニー(さく) , かけがわ やすこ(やく)
女の子のアリスは、おじいさんから「世の中を、もっと美しくするために、なにかしてほしい」といわれていました。ちょっと難しいこの約束は、アリスの後半生で果たすことができました。「自分の庭」を、もう少し広く考えてみることによって実現した「美しいこと」。庭仕事は、他の人々の喜びにもなることに気づかされる絵本です。
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まぶしい庭へ
エミリー・ディキンスン(著) , ターシャ・テューダー(絵) , カレン・アッカーマン(編) , ないとう りえこ(訳)
エミリ・ディキンスンの詩に、ターシャ・テューダーの水彩画!なんともぜいたくな絵本です。エミリの自然を見る澄んだ目、小さな花や虫に話しかける繊細な心。それにデュオを奏でるように、ターシャは絵で、彼女の世界を表現しました。2人にとっての「庭」は、自宅の庭にとどまらず、自然界全体だったようです。
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