ブックキュレーターhonto代表 加藤嘉則
人間を見直し新しさを見出すデザインの力
大手コンサルティング企業がデザイン会社を買収している。見えない将来という白いカンバスにどのような絵を書くか、数字にPassionを持ち込む事が突破を可能とする事なのであろうか?サービスにサイエンスがいわれ、ビジネスモデルにデザインをとり入れるその時代に先駆けて挑戦してきた本を選んでみた。
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エモーショナル・デザイン 微笑を誘うモノたちのために
ドナルド・A.ノーマン(著) , 岡本 明(ほか訳)
便利であること、使いやすいこと。飛躍的な演算能力や、張り巡らされたネットによって、本来ならば創造性のつばさが大きく羽ばたくものを人は効率であること機能的である事に使ってきた。便利だけれどつまらない、使いやすいけれど面白みがないといわれる世界に、面白いけれど使えない、面白くないが使えば魅力にとりつかれる、面白いから楽しくなるといったEmotionを基本にしたデザインを体系的に説明する。自由の翼は今の時代にはばたいているのか?
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デザイン思考が世界を変える イノベーションを導く新しい考え方
ティム・ブラウン(著) , 千葉 敏生(訳)
彼がCEOをつとめるIDEOは、生活者の体験をデザインする事により時代にささる製品を生んできた。短期間のサイクルでデモシステム制作、実地検証と共感の発見、修正、デモシステムの再制作を繰り返してゆく手法はいくつものデザインを生んだ。Samsungから毎年数十人の人材が送り込まれついにSONYをぬいたデザインを実現したとも言われている。そして、16年博報堂DYから資本を受ける。企業活動にデザイン思考の大切さを問いかけ結果を出してきた姿が書かれている。
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白いタオルがこれほどまでに美しく、機能性を持つこと、価値を持つことを作っている人たちも意識はしていなかった。筆者もこのタオルを使うまでは、依頼自身を断ろうと思っていたという。デザインの見地からすれば、何もないところに線や色を加えてゆく事を想像するが、複雑さの中に本質を見出し削ってゆく事で美しさをデザインする様は印象深い。「安心・安全・高品質」。
ブックキュレーター
honto代表 加藤嘉則株式会社トゥ・ディファクト 代表取締役社長。山形県出身、筑波大学卒。DNP(大日本印刷)の電子出版ビジネス立ち上げプロジェクトに参画後、2013年3月に現職に就任。「本好きに愛される書店」をめざしハイブリッド書店hontoの改革に向けて奮闘中。隙間時間でスマホを使って電子書籍を読み漁る。「理解する事よりも本から感じる」ことが大切と考え、分野選ばず真実を探し求める。好きな作家は山崎ナオコーラ、遠藤周作。
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