ブックキュレーター作家 堂場瞬一
敢えてしんどい本を読む
人生、辛いことはいろいろあります。そういう時、本に癒しを求めるのではなく、がっつりした読み味の一冊を選んで、本に気合いを入れてもらうのも手ではないでしょうか。敢えて読むのがしんどい本ばかりを選びましたが、読破できれば自分の知力・体力を再確認できるでしょう。読破できなかったら、癒し系の本に変更して下さい。
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高校野球界に一大旋風を巻き起こした駒大苫小牧の栄光と挫折を、監督を中心に描き出した一冊。長く取材している筆者だからこそ書けた「裏側」が満載で、これまでなかなか表沙汰にならなかったタブーに踏みこんだ一面も。高校野球の「明」と「暗」がぐいぐい迫ってきます。
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マルタの鷹 改訳決定版
ダシール・ハメット(著) , 小鷹 信光(訳)
言わずと知れた古典で、堂場のベース本の一冊でもあります。ストーリー自体は単純明快ですが、完璧な三人称視点、客観描写をじっくり味わいたい。実は、後のハードボイルドで出てくるストーリー、キャラクターのパターンは、この本で全て登場しています。
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ノンフィクションの名手の最後の作品。朝鮮戦争を多角的に描き出しています。極めて客観的に事実関係を描きつつ、タイトル通りにきちんと寒さを感じさせる風合いがたまらない。何より、ここまで事実をえぐり出す取材力に感嘆すべし。こういうノンフィクションを、いつか書きたい。
ブックキュレーター
作家 堂場瞬一1963年生まれ。茨城県出身。青山学院大学国際政治経済学部卒業。2000年、『8年』にて第13回小説すばる新人賞を受賞。著書に「刑事・鳴沢了」「警視庁失踪課・高城賢吾」「刑事の挑戦・一之瀬拓真」「警視庁追跡捜査係」「アナザーフェイス」「捜査一課・澤村慶司」「警視庁犯罪被害者支援課」の各シリーズほか、『チーム』『バビロンの秘文字I~III』『虹のふもと』『共犯捜査』『黒い紙』『メビウス1974』『under the bridge』『社長室の冬』など多数。警察小説、青春スポーツ、企業小説などさまざまな題材の小説を発表している。
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