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秘境でも未開でも「グンマー」でもない。本当の群馬県を舞台にした本
インターネット上で「未開の地グンマー」と称されるなど、おもしろおかしく取り上げられることのある群馬県ですが、実際には観光スポットがたくさんあります。歴史的な見どころ満載の群馬県は一人旅にも適しています。ネットでささやかれている「グンマー」の真実と間違いを探しに訪れたくなる、群馬県の魅力を知ることができる本を紹介します。
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絲山秋子の街道を行ぐ
絲山 秋子(著)
芥川賞作家の絲山秋子が群馬をめぐった紀行本です。タイトルは上州弁で「けぇどをいぐ」と読みます。榛名山に赤城山、碓氷峠と知名度のあるところから、知られざる名所の館林美術館や保渡田古墳群まで紹介されています。黄色の愛車でめぐる群馬は、海以外はなんでもそろっていると思えてくるでしょう。群馬への愛情あふれる一冊です。
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76歳の店主が営む小蔵屋を舞台に、コーヒーのほろ苦さがほのかに漂うミステリー連作集です。紅雲町は群馬県前橋市に存在する地名ですが、大きな観音様や護国神社、交響楽団の存在などモデルは高崎市です。広い空や河岸の道などの緻密な描写は、高崎の街を歩いたら「お草さん」がいる小蔵屋もどこかにあるのでは?と思わせてくれる一冊です。
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「グンマ」へ引っ越すことになった男子高校生の神月がネットで警告されたことは、『地球上唯一残された秘境』『とりあえず一番いい装備で行け』など意味深げなものばかりでした。本書は群馬県在住の著者が神月の視点でグンマの真実を描き出したギャグマンガなのですが、群馬県人からは「群馬あるある」にあふれていると評判を呼びました。
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世界遺産・富岡製糸場の初代工場長の娘である尾高勇の視点で語られた工女の物語です。外国人を招いた製糸場に娘を奉公に出す家はなく、勇自身も縁談を反故にされ工女となりました。明治時代の産業史だけでなく勇たち少女の成長も描かれており、彼女たちの足跡をこの目で確かめるために富岡製糸場を訪れたくなる青春物語でもあります。
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