ブックキュレーター岩波書店編集者 西澤昭方
鈴木敏夫著『ジブリの文学』を読む前に
スタジオジブリの名プロデューサー・鈴木敏夫さんの新刊『ジブリの文学』(岩波書店、2017年3月28日刊)がこの春、発売を迎えます。以下では、担当編集者の西澤より、本書の内容と、あわせてお読みいただきたいお薦めの作品をご紹介いたします。ぜひ、ご参考にしていただければ嬉しいです。
※本ブックツリーの内容は、執筆時点(2017年3月6日)の情報に基づいております。
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ジブリの文学
鈴木敏夫(著)
自らを「編集者型プロデューサー」と呼ぶ著者は、時代の空気をつかむために、どんな本を読み、いかなる文章術を磨いてきたのか?朝井リョウ・池澤夏樹・中村文則・又吉直樹といった、現代を代表する作家達を迎え、何を語るのか?歴史的大ヒットを支えた〈教養〉と〈言葉の力〉を凝縮したエッセイ&対談集です。
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方丈記私記
堀田 善衛(著)
著者が自らの戦争経験を、12世紀末の鴨長明の体験へと折り重ね、『方丈記』の世界を浮き彫りにした乱世のルポルタージュ。『ジブリの文学』のなかで鈴木さんは、「ぼく自身のその後の人生の立ち位置を決めることになった」本だと書いています。いわば「編集者型プロデューサー」誕生のきっかけとなった一冊、お薦めです。
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宮崎駿の雑想ノート 増補改訂版
宮崎 駿(著)
宮崎駿監督の飛行機・戦車への愛情と知識、そして「妄想」がつまった漫画エッセイ。このなかに、アンドレ・マルローの小説『希望』に触発され、スペイン内戦の一情景を描いた物語があります。そして『ジブリの文学』では、不思議な縁のもと、鈴木さんが実際にスペイン内戦の元兵士の方と出会ったエピソードが・・・。
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ジブリの哲学 変わるものと変わらないもの
鈴木 敏夫(著)
2011年刊行、『ジブリの文学』の兄貴分です。特にお薦めは「宮崎駿の情報源」と題された講演記録。ヒット作をうみ続ける宮崎監督は、ふだん何を読み、どんな番組をみて、どういう視点で映画を楽しむのか。ゲームやPC、インターネットに対して何を思うのか。毎日の食事や着るものにも「創作の秘密」がひそんでいます。
ブックキュレーター
岩波書店編集者 西澤昭方2005年入社。『フロイト全集』を担当後、雑誌「思想」「文学」編集部に。現在は単行本書籍を担当しています。
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