ブックキュレーターメディアクリエーター 重信裕之
ビートルズものは、当事者の著作がおススメです
ザ・ビートルズに関する伝記や評論はあまたありますが、評論を読むのは個人的にはおススメしません。音楽ですから、評論は自分で感じればいいことです。どうせ読むなら、伝記、それもメンバー本人よりは、近くにいてメンバーと同時期に同じ場所であのムーブメントを体験した人物の伝記が面白いと個人的は思います。
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ザ・ビートルズ・サウンドを創った男 耳こそはすべて 新装版
ジョージ・マーティン(著) , 吉成 伸幸(訳) , 一色 真由美(訳)
“5人目のビートル”と言われたプロデューサーのジョージ・マーティン唯一の自伝。新事実がたくさん書かれているわけではないが、よく知られている事実をジョージ・マーティンサイドからの視点で読むのは興味深い。プロデューサーになる前、ジョージが空軍のパイロットだったとはこの本を読むまで知らなかった。
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ザ・ビートルズ・サウンド最後の真実
ジェフ・エメリック(著) , ハワード・マッセイ(著) , 奥田 祐士(訳)
「リボルバー」からエンジニアになったジェフ・エメリックの自伝。ビートルズ後期の数々のレコーディング革命は、ジョージ・マーティンより彼による貢献が大きいことがよくわかる。実際のレコーディングがどこでどのように行われたとかが詳細に書かれている上、ジェフは人間観察力も優れていて、メンバーやジョージ・マーティンの人間性もよくわかる、伝記としてはかなりいい出来。
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ホワイト・アルバムネイキッド グループ終焉の出発点
デヴィッド・カンティック(著) , 安藤 由紀子(訳)
音楽的に大きな転機となったのは「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」かもしれないが、グループの歴史において大きな転機となったのは、よくも悪くも「ザ・ビートルズ(通称:ホワイト・アルバム)」。このアルバムのストーリーをレコーディングデータ、当時のカルチャー、制作時の出来事などを絡めた伝記。著者は当時近くにいた人物ではないが、よく取材して、コアなファンでも初めて知る事実を書いている。
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エルヴィス・ミーツ・ザ・ビートルズ 永遠の宿敵
クリス・ハッチンス(著) , ピーター・トンプスン(著) , 高橋 あき子(訳)
著者は最初で最後のエルヴィス・プレスリーとビートルズの対面をアレンジし、ジャーナリストとしてただ一人同席した人物。この出会いがやがてFBIや大統領まで巻き込む因縁の出来事となり、ジョン・レノンは暗殺されたのではないか、という仮説のかなり有力な根拠となっていく。ドキュメンタリーでありながら、サウペンスのようでもある、迫力ある著書。
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「ビートルズと日本」熱狂の記録 新聞、テレビ、週刊誌、ラジオが伝えた「ビートルズ現象」のすべて
大村 亨(著)
日本では、1976年の10周年以来、6の付く年には必ずと言っていいいほど「来日◯◯周年」企画や書籍が登場。50周年で何もないわけなはない。評論的な側面は極力抑え、丹念に取材した非常に細かい時系列ドキュメンタリー中心になっており、当時の日本のこと自体もよくわかる、写真も多く保存版としてはおススメの本。
ブックキュレーター
メディアクリエーター 重信裕之1961年神奈川県横浜市生まれ。住宅情報誌の編集者からスタートし、雑誌編集者として角川書店(現・KADOKAWA)時代に「ニュータイプ」「ゲームウォーカー」「千葉ウォーカー」「東京ウォーカー」などの編集長を歴任。2009年より株式会社アッシュ&カンパニーを設立し独立。フリー編集者・メディアプランナーとして活動する傍ら、大手商業施設の販促コンサルタントや都市部の学生を誘致し定住促進を図る地方創生事業の立ち上げなども行っている。2012年より日本科学未来館外部諮問委員、2015年より別府市政策アドバイザー。2016年より千葉県限定フリーマガジン「JP12」の編集長を務めている。www.h-co.jp
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