ブックキュレーターフォトグラファー・記者 長塚奈央
めくれば言葉が消滅したり繰り返し出て来たり?!言葉の連なりを楽しむ本
本って自分の好きな場所で、好きな時間に好きな速度で、好きなところまで読めるのがいいなと思います。「読む」という行為は「文字」を追うこと。その文字がページをめくるにつれ、だんだん消えていったり何度も繰り返されたり見開きでそっくりだったりしたら?!先を読むのがいっそう楽しくなりそうな「言葉」に注目した本を集めてみました。
- 33
- お気に入り
- 2709
- 閲覧数
-
いわゆる「アルファベットブック」なのだけど、Aから並ぶのはどれも「副詞」。けっして主役とは言えない言葉、しかも奇才エドワード・ゴーリーが選ぶのは「あてどなく」に始まり「ものうげに」「ねちねちと」など、そのシュールなモノクロのイラスト同様、まったく「華々しく」ない単語ばかり。でも読めばクスッと笑いが。
-
最後にまったく文字が書かれていないピーター・スピアーの絵本を。庭で遊んでいると急に降り出した雨。
レインコートを着て傘をさし、うれしそうに雨の中を遊びに出かける姉弟の姿が、驚くほど饒舌に描かれた1冊。
クモの巣についた雨粒やびしょぬれの長靴、イラストの細部には誰もが経験しただろう懐かしさがあふれています。
ブックキュレーター
フォトグラファー・記者 長塚奈央1973年東京生まれ。学習院大学文学部フランス文学科卒業ののち、パルコブックセンター本部勤務を経てカメラマンに転身。書籍や雑誌を中心に料理や雑貨、インテリアの撮影を多数手掛けるほか、カメラ学校の講師などもつとめる。著書に自ら旅し、食のシーンから街の空気を写真と文章で綴った『上海口福案内』がある。近年は撮影の傍ら、地域に密着したWebニュースの記者として積極的な取材活動も行っている。日常からあっという間に非日常へとワープできる本と映画、舞台が生活に必要不可欠。
ブックツリーとは?
ブックツリーは、本に精通したブックキュレーターが独自のテーマで集めた数千の本を、あなたの"関心・興味"や"気分"に沿って紹介するサービスです。
会員登録を行い、丸善・ジュンク堂・文教堂を含む提携書店やhontoでの購入、ほしい本・Myブックツリーに追加等を行うことで、思いがけない本が次々と提案されます。
Facebook、Twitterから人気・話題のブックツリーをチェックしませんか?
テーマ募集中!
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを募集中です。あなたのリクエスト通りのブックツリーが現れるかも?
テーマ応募フォーム
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを入力してください。
ご応募ありがとうございました。
このテーマにおける、あなたの”6冊目の本”は?
※投稿された内容は、このページの「みんなのコメント」に掲載されます。
コメントを入力するにはログインが必要です