ブックキュレーター編集者/NHK出版 放送・学芸図書編集部編集長 松島倫明
お金をなるべく使わないことで、世の中を少しずつ良くしていく新しい生き方
巷ではミニマルな生活がはやっていますが、単に自身のライフスタイルをシンプルにして自己満足(と節約)に浸るのではなく、何かをお金で消費しない生き方を選ぶことで、社会の行き過ぎた格差や搾取や環境破壊や戦争に加担しないための、実践の書を紹介。
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電気なし、石油なし、ネットなしの生活を選ぶなど、現代のアメリカで「世界の誰かの犠牲の上に成り立つ暮らし」から積極的に抜け出そうとする3家族を追ったルポルタージュ。自給自足、パーマカルチャー、オフグリッド、都市型農業、贈与経済など、真の豊かさとは何かと真摯に問う人々の姿を、透徹した筆致で描き出す。
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無銭経済宣言 お金を使わずに生きる方法
マーク・ボイル(著) , 吉田 奈緒子(訳)
『ぼくはお金を使わずに生きることにした』の著者による第二作。前作も、装幀が上半身裸のワイルドな男(著者)でなかったら、もっと注目されていたはず、と個人的には思っている。こちらはイギリスで、グローバルな貨幣経済からローカルな贈与経済(ギフトエコノミー)への転換を、実践とともに説く一冊。
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シティ・ファーマー 世界の都市で始まる食料自給革命
ジェニファー・コックラル=キング(著) , 白井 和宏(訳)
地産地消やロカヴォア(地元産の食品を食べる人)は何も自然豊かな地方だけの話ではなく、世界の都市のど真ん中で今、都市農業が盛ん。はるか海を超えて運ばれる食材よりも、地元で採れた野菜を食べることのあらゆる利点を、もう一度じっくり噛み締めてみたい。
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アーバンサバイバル入門
服部 文祥(著)
自給自足だと野菜しか食べられないのかと言えばもちろんそんなことはないし、「サバイバル登山家」として有名な著者の本書を読めば、「獲って殺して食べる」という人間の基本所作だって都会で出来ることが分かる。そこに待っているのは、突き詰めた実践の思想に裏打ちされた「生きる」覚悟そのものだ。
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「大地へ帰れ」運動の古典的バイブル。ソローは大自然にこもって孤独で内省的な暮らしをしてきたと一般には思われているけれど、実は彼が暮らした森の小屋は町から2キロと離れていなくて、彼は度々、友人と町で食事を共にした。つまり、社会と隔絶した暮らしをしなくたって、ソロー的実践は僕らにも可能だということだ。
ブックキュレーター
編集者/NHK出版 放送・学芸図書編集部編集長 松島倫明編集者/NHK出版 放送・学芸図書編集部編集長。手がけたタイトルに、デジタル社会のパラダイムシフトを捉えたベストセラー『FREE』『SHARE』『MAKERS』『シンギュラリティは近い』『限界費用ゼロ社会』のほか、ビジネス書大賞『ZERO to ONE』や『〈インターネット〉の次に来るもの』がある一方、世界的ベストセラー『BORN TO RUN』や『脳を鍛えるには運動しかない!』『GO WILD 野生の体を取り戻せ!』『マインドフル・ワーク』『NATURE FIX』『食事のせいで、死なないために』など身体性に根ざした一連のタイトルで、新しいライフスタイルの可能性を提示している。最新刊は『壊れた世界で“グッドライフ”を探して』。
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