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こんなにヤバい小説だったとは!ジョイスの『ユリシーズ』が読みたくなる本
20世紀を代表する小説の一つ、ジェイムス・ジョイスの『ユリシーズ』。名前は知っていても、実際に読んだことがある人は意外と少ないのではないでしょうか。そこで、読めば『ユリシーズ』の魅力にグイグイ惹きつけられてしまう本を集めました。難解なイメージがありますが、いえいえ、実はこんなに「ヤバい」小説だったんです。
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ユリシーズを燃やせ
ケヴィン・バーミンガム(著) , 小林 玲子(訳)
おびただしい性的表現を理由に、アメリカやイギリスでは発禁処分となった『ユリシーズ』。本書はその出版をめぐる人々のドラマを描いた一冊です。内容が不潔すぎるといって原稿を燃やした印刷業者や、アメリカへの初版本の密輸に協力したヘミングウェイなど・・・。およそ小説とは思えない『ユリシーズ』の存在感に驚かされます。
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昭和初年の『ユリシーズ』
川口 喬一(著)
欧米と同様、日本でも『ユリシーズ』は混乱を巻き起こしました。1932年に完訳版が発売されると、「中年女淫欲想像描写」なる罪で裁判に。文壇では作品の評価をめぐり、翻訳者の伊藤整と小林秀雄の論争がはじまります。本書はこうした一連の騒動を詳細に紹介。前代未聞の小説に対する当時の困惑ぶりがよく伝わってきます。
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ジェイムズ・ジョイス
エドナ・オブライエン(著) , 井川 ちとせ(訳)
ジョイスの生涯を簡潔に描いた評伝。約7年におよんだ『ユリシーズ』執筆時のエピソードも豊富です。眼病による失明の恐怖に怯えながらも、文体や手法への尋常ではないこだわりのため遅々として進まない執筆。これまでの文学のタブーをすべて破らんとする決意。作品にかける作者の執念とエネルギーに圧倒されてしまいます。
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ジョイスを読む 二十世紀最大の言葉の魔術師
結城 英雄(著)
その波乱にとんだ生涯や、主要作品の解説、同時代の作品評価まで、ジョイスのすべてがコンパクトにまとめられた一冊です。『ユリシーズ』のあらすじを下敷きにした『オデュッセイア』と対応させて紹介したり、小説に描かれた宗教や民族問題の解説もあったりと、奥深い『ユリシーズ』の世界への案内書にもなっています。
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