ブックキュレーター小城武彦
経営組織の本質に迫るために
日本経済を長く牽引してきた伝統的な日本企業の業績不振・不祥事が後を絶ちません。いったいその本質的な原因はどこにあるのでしょうか。表層的な現象を追うのではなく、企業組織の本質をえぐる視座・視点を持つために参考となる書籍を集めました。
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『組織構造や制度といったものは仕事の邪魔をすることはできても、仕事自体を自動的に処理してくれるものではない』。新規事業室を作れば、新規事業が進むと思ったら大間違い。経営組織論の大家が、企業組織の現場のさまざまな事象の本質を鋭くえぐり出します。
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組織デザイン
沼上 幹（著）
企業組織を具体的にどうデザインするか。事業部組織、機能別組織、マトリックス組織などの本質があやふやなまま、前例や他社事例から安易に進めてしまうことが多いのではないでしょうか。組織改正などを行う前に一度じっくりその本質を考えてみませんか。
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社会心理学
池田 謙一（著） , 唐沢 穣（著） , 工藤 恵理子（著） , 村本 由紀子（著）
「なぜ、人は周囲に同調してしまうのか」「同調する空気を壊すにはどうすればよいのか」。企業組織の中で誰もが悩む人間関係の多くに、すでに社会心理学によって答えが用意されていたことがわかります。ビジネスパーソンが知っておくとためになる社会心理学の優れた教科書です。
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木を見る西洋人森を見る東洋人 思考の違いはいかにして生まれるか
リチャード・Ｅ．ニスベット（著） , 村本 由紀子（訳）
日本人はよく「空気を読む」「人目を気にする」などといわれます。それを科学的に実証している学問が存在することをご存じでしょうか。1990年代から発展を続ける文化心理学の最先端の内容を平易に説明してくれます。企業組織への示唆に富む一冊です。
ブックキュレーター
小城武彦旧通産省から民間に転じ、カルチュア・コンビニエンス・クラブ、産業再生機構（カネボウ）、丸善などで企業の変革・再生に従事。現在は、地方創生目的で政府が設立した日本人材機構の代表。ミスミグループ本社、西武ホールディングスの社外取締役と金融庁参与を兼務。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。経済学博士。
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