ブックキュレーターhonto編集員
異形の姿に宿る温かい感情になごむ。「人外」と「人間」が出会うドラマ
人間とは異なる姿、異なる習慣をもつ「人外」の存在と、人間が出会うとき、素敵な物語がはじまります。本来、けして交わることのない自分と相手の差異を意識しながらも、次第に気持ちが通い合い、温かい感情が芽生えます。そんな感情の変化に慣れずに戸惑ったり、嬉しくなったりする主人公たち。2人のやりとりが、じんわりと胸にしみる物語を紹介します。
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森の中で暮らす幼い少女 シーヴァと、彼女をやさしく見守る漆黒の異形、せんせいとの暮らしが描かれています。薪割りも、夕ご飯も、ささやかな午後のお茶会も2人なら楽しい。料理が下手で不器用ながらも、温かく見守るせんせい。シーヴァにいえない深い秘密を抱えて葛藤する姿がせつない、やさしい毎日と不安が交差する物語です。
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やさしくて几帳面で理想的な猫彼氏と、あわてん坊でちょっとドジな彼女の「おデート」をほんわかと描きます。手をつないでゆったりお散歩、カフェでポカポカのひだまりを追いかけながらの読書タイム、水族館で泳ぐ魚に狩猟本能がうずく彼氏。風に揺れるおヒゲを見つめる彼女の微笑みに心が温かくなります。
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異形たちが住まう、人類が迫害されている世界。幼い人間の子・ソマリと、森の番人と恐れられていた異形のゴーレムは、人間の場所を探して旅をしています。ゴーレムを「おとうさん」と慕う表情豊かなソマリと、「仕事だ」と割り切っていた無表情のゴーレムの間に流れる空気が次第にやさしくなっていく様子に癒されます。
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