今も熱い気持ちで生きているか！

「俺には白と黒しか要らないんだ」　生まれた時に6本の指があり、その過剰を自ら切り落とし、苛烈な幼少期、青春を過ごし、やがて夜の支配者へとのしあがっていく。男の名前は影山博人。彼と関係する8人の女がそれぞれの影山博人を語っていく。作家・桜木紫乃が描く、哀しく、愛おしい男がそこにはいる。

高見のっぽさん、83歳。俳優、作家、歌手として活躍。国民的人気番組「なにしてあそぼう」「できるかな」で一言もしゃべらずに工作を生み出す「ノッポさん」を演じた。その「ノッポさん」のこれまでの人生、さまざまな出来事を独特の文章で綴った。自伝エッセイ。

女優・作家の中江有里さんの自らの人生・生活とその時に読んだ、出会った本が交差して書かれたエッセイ集。「自分を成長させてくれた、たいせつな24冊」が紹介される中江有里さんの読書エッセイである。カズオ・イシグロ、北村薫、三島由紀夫、宮本輝・・・あなたはどの作品もきっと手にとりたくなるはず！

新宿三丁目の交差点近く、かつて新宿追分と呼ばれていた場所に、そのお店はある。昼は珈琲やカレーを、夜はお酒、カクテルをふるまうバーになる。そのお店に関わる人たち、お客さんたちの物語。どの登場人物に感情移入して読むかは、あなたの想像力次第だ。

故・向田邦子の傑作シナリオ集。祖父、父、長男の三世代の男たちと、彼らを支える女たちの物語。『不意に子供の頃の運動会を思い出した。（中略）あの頃は裏も表もなかった。伸び伸びして、自然だった。まわりのものを信じて、まっすぐ前だけを見て走っていた。もう一度あの時の自分にもどりたい。だが、もう季節は冬になっていた』（本書　シナリオより抜粋）読者は、自分の心の中の運動会を想ってほしい。