ブックキュレーター漫画家 倉田真由美
いつ読むか?今でもいいでしょアガサ・クリスティ5選
大学時代、最も読んだミステリはアガサ・クリスティかもしれません。当時からしてもずいぶん昔の作品ではあったわけですが、まったく古さが気になりませんでした。アガサに対して、「こんなすごい女性がいるのか」と妙に心強く頼もしく思った記憶があります。どう生きたらこんなトリックを考えつく人間になるのか。作者本人の成育歴に興味を持ったのも、この人くらいだと思います。親の方針で、学校通ってないんですよね、彼女。7歳になるまで字を覚えないほうがいいとかいう方針で、字を書けるようになったのもずいぶん遅くなってからのようだし。同世代の友人が一人もいない環境で、不思議な熟成をしたのが彼女の小説脳なんでしょう。結果的に、ご両親の教育はアガサには合っていたということなのかなあ。とても真似出来ませんが。
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クリスティの中ではあんまり有名じゃないけど、素晴らしく面白い!もっと評価されてもいいんじゃないかなあ。過去の殺人の真相を現代から解いていくスタイル、当時からあったのですね。
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ミス・マープルよりポワロのほうが好きなんですが、これはいいです。遺産ものは話がすっきりして見えるし動機に疑問の余地を残さないのがいいですよね。莫大な財産がある人って、周囲も大変なんだろうなあ。
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なんと、これがクリスティのデビュー作なんだそうです。レベル高!よく、「デビュー作には作家のすべてが詰まっている」と言われますが、その通りミステリのお手本のような作品じゃないでしょうか。
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最初に事件が起きて、その謎を解いていくというスタイルではありません。ゼロ時間へ収束していくその様を描いた作品。ゼロ時間とは、殺人が起きるその瞬間のことなんです!ゼロ時間とは何のことか知っていると、緊張感を持って読めると思います。
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これ、読んだのは最近になってからです。推理小説じゃないので敬遠していたんですよね。でも読んでみたら圧巻!若い頃じゃなく大人になって読めたのは、よかったのかもしれません。自分の人生を顧みること、しないほうが幸せなままの人って今でも結構いると思います。
ブックキュレーター
漫画家 倉田真由美大学卒業後、「ヤングマガジンギャグ大賞」に応募し大賞受賞。2000年ダメ男を好きになる女たちを描いた『だめんず・うぉ~か~』連載開始。その後も『もんぺ町ヨメトメうぉ~ず』、アイドル漫画『終末アイドルフルフル9』『トーキョーはらへり散歩』『くらたまの恋愛やり直し!!塾』など、多数の漫画や書籍を執筆。現在は執筆活動のほかにテレビ・ラジオ出演、トークショーと多方面で活躍中。趣味は読書で好きなジャンルはミステリー、ホラー、好きな作家は貴志祐介、前川裕、小野不由美。
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