ブックキュレーター作家 八木沢里志
今ここにいる奇跡。日常の小さな幸せをギュッと抱きしめたくなる作品たち
忙しい日々を送っていると、身の周りにあふれているはずの小さな幸せを見過ごしてしまいがち。だけど本当に大切なことはSNSやテレビの中じゃなくて、いつだって自分の身近にあるのだと僕は思います。それに気づき、大切だと思えたとき、自分は生きていてもいいんだとなぜか思えるのです。そんな優しい気持ちになれる作品を、集めてみました。
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父を亡くし、母と二人暮らしをはじめることになった7歳の「私」はポプラ荘という小さなアパートで新生活をはじめます。ちょっぴり見た目は怖いけれど優しい大家のおばあさんや個性的なアパートの住人たちとの交流に、読み手まで一緒に心癒されます。大人になった「私」が再びポプラ荘を訪ねる後半は涙なしには読めません。
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40歳の姉と33歳の弟はいまでも一緒に暮らす仲良し姉弟。不器用な生き方しかできずに何かと損をしている2人の、それぞれの恋の模様が描かれています。小さいころから思い出を共有してきたからこそできる2人の会話にほのぼのさせられます。著者自身によって映画化されていますが、映画版もすごく面白いです。
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猫との暮らしをつづったエッセイ。仕事でスランプに陥り毎日落ち込んでばかりの著者が「幸せをください」と神社でお願いした翌日、子猫を生んだばかりの野良猫と出会う。見殺しにもできず嫌々面倒を見始めた著者が、次第に猫たちに愛情を感じるようになっていく過程が愛おしいです。読んでいると心がぽかぽかしてきます。
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拙著です。親の再婚により11歳離れた義理の兄妹になった陽一とユカリ。しかし両親は5年前に他界してしまう。のんびり屋の兄と、しっかり者の妹、そして庭先にひょっこり現れた変な猫。2人と1匹の何気なくも愛おしい日々をユーモラスに描いた作品。読み終わったあと、身の回りにある小さな幸せに気づかされるはずです。
ブックキュレーター
作家 八木沢里志1977年、千葉県生まれ。日本大学芸術学部卒業。2009年『森崎書店の日々』で第三回ちよだ文学賞大賞受賞し、デビュー。同作品はのちに映画化された。著書に『続・森崎書店の日々』(小学館)『純喫茶トルンカ』シリーズ、『きみと暮らせば』(徳間書店)などがある。趣味はカフェ巡りに書店巡り。本があれば、一日誰と話さなくても平気。無類の猫好きで、二匹の猫と暮らす。猫と寝転びながら、本を読んでいる時間が一番しあわせ。
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