ブックキュレーターhonto編集員
読書の幅を広げたい方へ!はじめての現代文学~海外編~
ミステリーやライトノベルには飽きてきた、文学全集的な古典は卒業したい、もう少し読書の幅を広げたい、そんな人にオススメなのが海外文学です。ブンガクとかゲイジュツとか言うと何やら難しそう・・・と尻込みしてきた人にも、シュールやナンセンスな世界観を入り口に、気軽に読める本を紹介します。入門編ですが、文学的な深みも充分です。
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亡命したおじいさんが孫に語って聞かせる物語の数々。何も解決しない結末は文学初心者にはちょっと居心地が悪いかも知れませんが、そこに現われる不思議なイメージは読者を幻想的な気分に誘います。悲しくて、痛々しく、救いがないながら(あるいはだからこそ)美しく、愛情を感じさせるユーモラスな口調が際立った一冊です。
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突然妹が消えてしまったのに、母親も含めて周囲の人は妹は最初から居なかったと言いいます。間違っているのは自分の記憶なのか。何かをはっきりさせようとするほど、世界は分解し何もわからなくなっていきます。そんな表題作を含む、25編が収められた短編集です。現実が揺らぎ不確かになっていく不安感。ホラーとは違う不気味さを楽しんでください。
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主人公は自分で考案した野球ゲームに熱中しています。ゲーム内の時間では架空リーグがもう何十年も続いており、ついに主人公はゲームに熱中するあまり現実生活に支障をきたし始めます。虚構であるはずのゲーム世界が現実に侵入してくる奇妙さ。主人公の頭の中にしかいない選手たちがみな魅力的で、謎めいた最終章が素晴らしい野球小説です。
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舞台は70年代のハリウッド。ここにはまともな人が一人もいない、というか、「まとも」が何かが見失われています。前半部ではちらちらと顔を覗かせていた神秘性や幻想性が、後半になって急激に増してきます。私たちが映画を夢みているのか、映画が私たちを夢見ているのか・・・。本書は上級者向けですが、気になった方はぜひ挑戦してみてください。
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