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一度溺れたらクセになる。三島由紀夫の戯曲エンターテイメント!
三島由紀夫は、実は「戯曲」の名手としても知られていました。彼の文体は一見難解で理屈っぽく感じられますが、慣れてくるとついつい声に出して読んでしまうほど、オペラのセリフのような心地いいリズムをもっています。まずは堅苦しく考えずに、文章の魔術師が紡ぐ世界にハマってみてください。
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禁色 改版
三島 由紀夫(著)
容姿コンプレックスゆえに美しいものへの愛憎をたぎらせる老作家は、旅先で出会ったとびきりの美青年・悠一を利用して、長年彼を苦しめてきた美しい女たちへの復讐を思いつきます。悠一をめぐって女(と男色家)たちが繰り広げるドロドロ劇。徹底して美しさにこだわる三島の文体は、実は昼ドラにぴったりなのかもしれません。
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命売ります
三島 由紀夫(著)
本書は著者本人が「エンターテイメント小説」と呼んでいた作品群の一冊です。『金閣寺』などのいわゆる「告白小説」よりもドラマとしての筋書がわかりやすいので、食わず嫌いの方にもオススメ。生きることに飽きた若者が新聞に出した広告「命売ります」。生きることや生活について問う、ブラックユーモアが効いています。
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近代能楽集 改版
三島 由紀夫(著)
能楽の脚本をもとに、各話の舞台を近代へと移してアレンジした異色の短編集です。すべてが台本の形式、つまり登場人物のセリフだけで進行していくのですが、まるで舞台を見ているかのような感覚に浸ることができます。ロマンチックでちょっとグロテスク。想像力を刺激する一冊です。
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三島由紀夫レター教室
三島 由紀夫(著)
年齢も育ちも違う5人の男女、彼らのやりとりする手紙で構成された物語です。それぞれのキャラクターが、ちょっと極端な人間の「型」としてデフォルメされているのがおもしろい。さらっと読めるライトな一冊ですが、「心をつかむ手紙」のヒントが満載です。メールやLINEの文章にも、少しこだわりたくなるかもしれません。
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英霊の聲 オリジナル版
三島 由紀夫(著)
表題作はまさに「戯曲」の天才が書いた小説と呼ぶのにふさわしい、短いけれど、重厚なオペラのような雰囲気をまとっています。「英霊」として祀られ忘れられていく戦死者が、神主(ここではイタコのような役割)の口を借りて恨みの歌を朗々と唱え・・・。戦後日本の現実に対する厳しい批判が込められた一冊です。
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