ブックキュレーター新潮文庫nex編集室 室長 髙橋裕介
まずはここから読みたい絶対オススメのミステリー小説
「ミステリー」という言葉を聞いたとき、何が頭に浮かびますか?名探偵、殺人事件、日常の謎・・・瞬時には挙げきれないほどに、この言葉が含む「面白さ」は多種多様です。特に、日本のミステリー小説の豊饒さは世界でも類を見ないレベルで、書店で見かける面白そうな作品も多いと思います。今回は「まずはここから!」という作品を選びました。
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玻璃の天
北村 薫(著)
「なぜ?」「どうして?」先が気になるミステリーは、この「?」の作り方が抜群に上手いです。そして、日本で最も「?」が鮮やかな作家の一人が、北村薫さんだと思います。絵画の消失。失踪した友人。天窓から転落し、命を落とした思想家。昭和初期の「日常」に潜む謎を描く三編。傑作です。
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「シャーロック・ホームズ」に代表される名探偵の活躍は、ミステリを読む醍醐味の一つです。本作を読んでいると、現代の日本でいちばん「探偵」に近い役職は内科医なのでは、と思えてくるほど、診察と推理が近いことに気づきます。現役医師の著者ならではの医療への視点と、天久鷹央による鮮やかな事件解決は、必読です。
ブックキュレーター
新潮文庫nex編集室 室長 髙橋裕介1985年生まれ。慶應義塾大学法学部卒。2008年、新潮社に入社。週刊新潮編集部を経て、2012年に新潮文庫編集部へ異動。2014年、「新潮文庫nex」を立ち上げる。2017年より現職。(文庫編集部兼務)。
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