君と食べるから美味しい！お腹が空いてくるような食事が登場するBLコミック

几帳面で料理好きの弁護士・史朗と温和で人当たりのいい美容師・賢二、というゲイカップルの日々の食事や生活がほのぼのとしたタッチで描かれたコミックです。史朗の手によって作られるレシピ付きの丁寧な料理シーンはもちろん、ゲイカップルだからこそ抱える悩みなど、2人のリアルな人生を垣間見ることができます。

多忙なグルメ誌の副編集長・杉の癒しは、行きつけの店の若き料理長・加藤の存在でした。料理の腕はもちろん、気が利くイケメンの加藤に心を許していた杉は、ある日、彼がバイセクシャルということを知り・・・。表題作以外の2編も人間関係を温めるモチーフとして「食事」が効果的に描かれた、一冊で三度美味しいコミックです。

新入社員の吉野は、学生時代の先輩・鬼塚と入社先で再会します。端正な外見とは裏腹に厳しく変なこだわりのある鬼塚ですが、ゲイをカミングアウトしたことで浮いていた吉野と変わらず接してくれた憧れの存在でした。そんな2人を繋ぐのは残業時のB級グルメ。読後、思わずカレーパンを買いに行きたくなってしまうはずです。

31年間モテとは無縁の人生を送り、唯一の楽しみは食事だけだった米倉は、取引先との打ち上げでイケメンの椎名と出会います。外見も内面も正反対なのに、グルメの趣味はぴったり合うことがわかり「メシ友」として仲良くなった2人。食事を重ねるたび変化していく彼らの関係性は、温かくやさしい気持ちにさせてくれます。

製薬会社の営業かつ「外食番長」である押尾は、競合他社に勤め同じ営業術を持つ佐藤に対抗心を燃やし始めます。お互い美味しい店を求め張り合いながら奔走する2人でしたが、食の嗜好が合致するおかげでプライベートでは仲を深めていき・・・。ライバルながらも惹かれ合う2人の結末は、王道ながら「うまい！」と唸らされます。