ブックキュレーター花まる学習会 平沼純
新たに命を吹きこまれたロングセラー
有名な古典作品にチャレンジしたい!でも難しくて敷居が高そう・・・。しかし最近では、そんな古典作品の多くが明快な新訳や魅力的なイラスト、斬新な視点などによって新たな作品として生まれ変わっています。時の流れをこえて受けつがれてきた「よきもの」=ロングセラーの奥深く魅力的な世界を、是非味わってみてください!
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カランポーのオオカミ王
ウィリアム・グリル(作) , 千葉茂樹(訳)
『シートン動物記』の中でも人気のある、オオカミ王ロボの生きざまを描いた絵本。動物学者で画家、ハンターでもあった若き日のシートンが、一切の動物狩りを断つきっかけとなった出来事とは?恐ろしくも気高いオオカミ王の最期の瞬間の、筆舌に尽くしがたい寂寥感──。私たち一人一人に、自然への畏怖の念を思い出させます。
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エイハブ船長と白いクジラ
マヌエル・マルソル(作 絵) , 美馬 しょうこ(訳)
スペインの気鋭の絵本作家が、メルヴィルの古典小説『白鯨』を独自の解釈で絵本化。伝説の白いクジラ「モビー・ディック」を探して世界中を航海するエイハブ船長ですが、実はそれはいつでも近くにいたのかも・・・?鮮やかなイラストの数々で世界の広さや神秘をも感じさせる、もはや一級の「アート作品」です。
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風がはこんだ物語
ジル・ルイス(文) , ジョー・ウィーヴァー(絵) , さくま ゆみこ(訳)
海を行くボートに乗り合わせた、新天地を求める人々。故郷を追われた彼らの耳に響くのは、青年ラミが演奏するバイオリンの音と、一頭の誇り高き白馬の物語──。長く教科書に掲載されてきた『スーホの白い馬』が、現代世界の問題も絡めた新たな「希望の物語」として生まれ変わりました。本邦初紹介の画家による挿し絵が秀逸。
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ヘレン・ケラーの伝記を、明治時代の青森を舞台に置き換えた意欲作。アメリカ帰りの去場安(さりば あん)は、津軽に暮らす盲聾唖の少女・介良(けら)れんの教育係となり、彼女に言葉を教え始めますが・・・。様々な過酷な現実を乗りこえた彼女たちに訪れる「奇跡」のシーンには、大きく感情が揺さぶられます。
ブックキュレーター
花まる学習会 平沼純1982年生まれ。慶応義塾大学文学部卒、同大学院社会学研究科修士課程修了。花まるグループの受験部門であるスクールFCで、国語や公立中高一貫コース授業のほか、総合的な学習の時間である「合科授業」などを担当。多数の受験生を合格へ導くとともに、豊かな物語世界の楽しさ、奥深さを味わえる授業を展開し続けている。各種メディアで紹介された『子どもを本好きにする10の秘訣』(実務教育出版)のほか、書籍、雑誌・新聞記事などを多数執筆。読書をテーマにした講演会や連続講座も精力的に行い、本を読む楽しさ、物語を味わう大切さを訴え続けている。2016年よりほぼ毎月開催している連続講座「旅する読書」は、全国から参加者が集まる人気イベント。
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