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20世紀前半のフランスで生まれた、驚くべき傑作小説
第一次・第二次世界大戦を経験し、激変のさなかにあった20世紀前半のフランスでは数々傑作小説が生まれました。それは記憶の本質を問うものだったり、人間存在の危うさを問うものだったり、宗教の意味を問うものだったりします。この5つの傑作が同時代の一つの国で書かれていたということに、驚かされることでしょう。
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20世紀フランス小説の最高傑作とも言われる、原書では三千ページにも及ぶ超長編小説です。労働者、ブルジョワ、貴族という階級がまだ明確だった頃の人間模様が、語り手の「私」を通して描かれます。本書の主題はずばり「記憶」。すでに過ぎ去った者たちや風景を慈しむように、克明に想起することが本書の使命であるかのようです。
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主人公のロカンタンは、人間がただ無意味に存在していることに吐き気を覚えます。現代の私たちからすれば、存在の偶然性と無意味は当たり前すぎる感覚かもしれません。だとしても、今生きていることが無意味だとわかったとして、私たちは未来をどう生きていけばいいのか?未だ本書の提起する不快感は鮮度を失ってはいません。
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