ブックキュレーターhonto編集員
なぜその1枚をいいと感じるのか?写真を深読みするための本
SNSを含め私たちは毎日浴びるほど写真を目にしていますが、印象に残る写真とそうでない写真の違いはどこにあるのでしょう。ここではその要因を探るヒントになる本をピックアップしました。批評家と一緒に論理的に迫るもよし、写真家といっしょに実践的に迫るもよし、あるいはひたすら写真を眺めるのもよし。お好きな入り口から迫ってみてください。
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明るい部屋 写真についての覚書 新装
ロラン・バルト(著) , 花輪 光(訳)
第1章では、写真の記号としての働きがあらゆる角度から論じられます。この章を読むだけでも十分に写真を知った気になれますが、著者は驚くことに突然第2章にきて前言撤回をするのです!?そして、自身の所有する母の少女時代の写真について言及し始めるのですが・・・。写真が本質的にはらむ不気味な力が立ち上がってくる一冊です。
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写真論
スーザン・ソンタグ(著) , 近藤耕人(訳)
写真は単なる現実の記録媒体ではなく私たちの世界の見方を逆に規定するものである、という立場から著者は写真を分析していきます。眼で見ても認識できない現実の細部が写真には写り込み、写真が人間の世界認識までもがらりと変えてしまった、と主張する真意とは?先鋭的批評家による刺激的な論考です。
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写真家として活躍する著者は、理論家としても積極的に発言をしている思考する写真家。彼の講義内容をまとめたのが本書です。あらゆるものを公平に写し出す写真の持つ非人間性に魅せられた写真家が、写真とは、時間とは、遠近法とは、見るとは、認識するとは、ということを根っこから考え直しています。
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たのしい写真 1 よい子のための写真教室
ホンマ タカシ(著)
第一線で活躍する写真家・ホンマタカシによる、文字通り写真の撮り方教室のような一冊です。現代に至るまでの著者流写真史や、写真をフィクションと捉える著者の遊び心に満ちた実践論など、とにかくバラエティに富んでいて楽しく読めます。かといって内容が浅いわけではなく、著者の経験から紡ぎ出された言葉は心に深く届くはずです。
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この写真がすごい 2 70 Photographs
大竹 昭子(編 著)
おもしろい、ぎょっとする、ジーンとする、ハッとさせられる、いったいどうなっているの?など、見る者の心に爪痕を残す印象的な写真がページをめくるたびに次から次に現れます。そんな写真ばかりを集めたのは作家の大竹昭子。一写真愛好家の優れた写真の読み方の好例がここにあります。
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