《中学受験生・小学生必見》世田谷学園中学で出題された本

わかりやすい対比構造の文章。人間と自然との対比に始まる。そこから話は展開していき、最終的にはSMAPの「世界にひとつだけの花」の歌詞を引用し、競争することや比較することではなく、人との差異があってこそ重要なのだと主張。H29年で出題。

世田谷学園の物語文・小説は他の中学受験ではあまり見られない作品が多い。この作品もそうで、ある時ふと眠りに落ちた少年がそのまま十年も眠ったままの状態になり、ある時目を覚ました時の「浦島太郎状態」の心情把握が問われる。SF系の話で難問だが、挑戦してほしい。表題の短編集のなかにある『眠れる少年』が出題された。H29年で出題。

「おばやおじといった血縁関係にあるが、自分と少し離れた存在で魅力的で尊敬できるような人がいますか？」私は18歳でデンマークに渡り福祉に取り組む尊敬すべきおじがいる。血縁者でも自分とは全く異なるものにココロ惹かれる心情を描いている。表題の短編集のなかにある『水色の煙』が出題された。H29年で出題。

現代の若者や美を追求する女性などに警告を与える文章である。人々が美を追求している根底には企業によるマーケティング活動が存在し、その刷り込みによって「こうならなきゃ美しくない」と洗脳をされるようなメディアが今世の中に溢れていることに気づかされる作品。H29年で出題。

「未来に行くことができたら行きたいか？」ということを考えさせられる作品。将来の自分を見ることができてしまうわけで、がっかりする可能性もあるし、そうでないことも。未来という時間軸を描くことによって未来につながる「いま」の重要性が感じられる。表題の短編集のなかにある『二百年の子供』が出題された。H28年で出題。