空いた時間にサクッと読めるオススメの短篇集

タイトルの通り阪急線沿線を舞台にした短篇集です。この阪急電車に乗り降りする人たちに起こるそれぞれの人間ドラマが描かれています。ありとあらゆる人が乗車する電車の中。数分の間にもさまざまな人間関係、それぞれの想いが交差していて・・・。読んだ後は心がホッと温かくなるようなそんな一冊です。

ケアワーカーとして働く主人公が、生活が困難になってゆく人の生活を支えるお話。物語は淡々と進みますが、死を目前にした人同士の交流が描かれ、本に体温を感じます。食事ができること、汗をかけること、涙を流せることなど、当たり前だと思っていることはかけがえのないことで・・・。生と死について考えされられる一冊です。

『三月は深き紅の淵を』という幻の本をめぐる四つの物語が描かれています。話はどれも登場人物が違えば背景も違う独立したストーリーですが、すべての話に共通しているのが一冊の本。その本は誰が書いたか、どこにあるのか。その本を巡りながら、自分自身も一瞬でいろいろな世界にタイムスリップした気分になれる一冊です。

元東京都監察医務院長を務めた監察医である上野正彦氏が実際に手がけた9つの事件をまとめたもの。まるでミステリーを読んでいるかのようなストーリーですが全てノンフィクションです。「再鑑定」がテーマとなっており、驚きの事実が次々に暴かれていきます。想像を超える結末に体中衝撃が止まらない一冊です。

テレビなどでも大人気のガリレオシリーズの記念すべき第1作目。天才物理学者・湯川学が様々な怪事件を解決していく短篇集です。突然後頭部が燃え上がり焼死した青年、行方不明になっている人と同じ顔のデスマスク・・・、読みだしたら止まらない一冊。