ブックキュレーター書籍PR・パブリシスト 村上智基
これを書けるのは神!?時間の流れを操る本
人間の感覚では実感できないようなとても長い時間を描いたSFや、現在と過去を行き来し、その度に目がくらむような感覚になるミステリー。過ぎていく日々を指折り数えるような小説など、物語の中ではいろいろな時間が流れています。ストーリーや内容はもちろんですが、流れる時間そのものを楽しめる作品を紹介します。
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リチャード・マグワイア(著) , 大久保 譲(訳)
イラストレーターのリチャード・マグワイアによるビジュアルブック。最初は普通の家のリビングが描かれていますが、ページをめくるとその場所は森になったり、更地になったり・・・。30億年を超える壮大な定点観測。本はこんな表現もできるという、これは発明です!時間が経過するというだけなのになぜか泣けます。
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A Child is Born 赤ちゃんの誕生
レナルト・ニルソン(写真) , ラーシュ・ハンベルイェル(解説) , 楠田 聡(訳) , 小川 正樹(訳)
1965年に出版され何度も再販されている世界的ベストセラー写真集。これ、どうやって撮ったの!?という撮影技術に驚き、徐々に人間になっていく胎児の様子に驚きます。胎児の成長は秘められた個性を隠してメカニカルに進行していきます。膨らんでいくお腹を外から見るだけではわからない時間がそこには流れています。
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主人公の山吹の家族は変わっている。家庭に団欒はなく、全員が変わり者で常に問題を抱え破綻寸前。5年刻みで章が進むのだけれど、5年経てばどんな家庭も変化します。死ぬものもいれば行方不明になるものもいる。でもつながりは消えない。自分の家族はどう変わってきたのだろうと考えてしまいます。家族に流れる時間は不思議です。
ブックキュレーター
書籍PR・パブリシスト 村上智基書籍専門のPR・パブリシスト。鳥取県境港市出身。ダ・ヴィンチ編集部にアルバイトで潜り込み、その後編集、広告営業を担当する。2017年5月より書籍PRに従事。バンドマン時代は旅ばかりでしたが、気がつけば東京で本まみれに。2017年生まれの娘と2022年生まれの息子の育児中。好きな作家は池澤夏樹だけれどジャック・ケッチャムも好き。WEB本の雑誌「作家の読書道」の編集も担当しています。https://www.webdoku.jp/rensai/sakka/
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