ブックキュレーター本のフェス実行委員 UK
ふしぎで愛しい「日本の像」コレクション
狛犬、仏像、妖怪像。日本各地の彼らと出会える、ビジュアル豊富な本をご紹介します。その多くは無名の職人の手によるもので、素晴らしく個性的。遠い神社にどっしりと、コレクターの引き出しにひっそりとおわしますふしぎな像を一気に楽しめるのは、本ならでは。つくった人、遺してきた人、追いかけて本にした人に想いを馳せると楽しさ倍増です。
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狛犬はだいたい同じと思っていた時期が、私にもありました。まず、表紙を見てください。すごいですね。こんな「狛犬って自由」と叫びたくなる白黒写真が160体ぶん収録されています。レゲエヘア風、宇宙人風、満面の笑顔。石工のセンスが光ります。たった一人で撮り続けた著者に脱帽。『2』も発行されています。
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本当に、想像以上に、かわいい。取り上げられているのは東北に伝わる民間仏です。大工の手によるものと見られており、仏像の様式から外れながらも、丸みを帯びたフォルムは、皆に撫でられ、祈られてきた実用性を感じさせます。庶民の信仰に寄り添ってきた「かわいい」の滋味。大きな図版が嬉しい本です。後半のやたら愉快な地獄絵も必見。
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コンビニ売りのペーパーバッグで、酔っぱらった夜にキャベジンのついでに購入、後日、良い買い物だったなあと嬉しくなりました。藁に包まれた仏像、髪が植えられた仏像など、60体を紹介。図版だけではなく、解説もきちんとしてくれます。総カラーでたっぷりと読み応えがありながら、価格は600円。コスパの高さが群を抜いた一品です。
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TV番組「美の壺」の書籍版。倍以上に拡大されてもなお精緻な根付が、しっとりしたタッチの写真で楽しめます。シンボライズされた獅子、本物と見まごう蛙、からくり仕掛けの三つ目小僧など、根付のテーマは多彩で洒脱です。留め具という機能=下げて邪魔にならない大きさという制限の中、競われた職人技に目を奪われます。
ブックキュレーター
本のフェス実行委員 UK親が手塚治虫好きだったため、3歳のときからどっぷり『火の鳥』漬け。漫画と小説好きの日本文学部卒、現在メーカーに勤務しています。珍スポット好きでもあり、先日『奇界遺産』佐藤 健寿(著)でおなじみのベトナム・スイティエン公園に行ってきました。ハリーじゃない・ポッターと大量のワニを見ることができて満足です。https://honnofes.com/
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